第126話 消失


あれ、

何かが消えた気がする


何を失ったのか

はっきりとは分からないけど


なんとなく

隙間風の吹くこの心

その穴の分だけ

きっと何かを失って


ほらまた、

何かが消えた気がする


この手に残るのは

ほんの少しの虚しさだけ


そんな寂しさに

いつしか誰もが慣れてゆく

失ったものは

決して戻らないというのに

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