第76話 夕刻
冷えたアスファルト
刻まれた影の
伸びたその先に
散りゆく花びら
黒く塗りつぶす
世界の隅で
生々しい赤が
密かに揺らめく
何もない価値もない
今日に別れを
迫り来る夜に
身を委ねながら
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