第22話 あめのにおい
雨が降るたび
濃くなる緑の匂いが
油断している鼻先に
夏を突きつけてくる
五感はそれを受け止め
どこか懐かしいような
それでいて寂しいような
なんとも言えない気分になる
あの頃の夏は
今と何が違うのだろう
答えは分からないけれど
きっと何かが大きく違って
それはたぶん努力では
埋められない決定的な何か
今ここで雨の匂いをかぎながら
そんなことを繰り返し思う
夏を待ちながら
そして夏を憎みながら
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