第12話 始まり


淡く明ける早朝の

白い静けさのなかで

遠くを走る急行の

通過する音が響く


姿も見えぬ旅人は

いったいどこへと向かうのか

列車から見えるだろう

朝焼けに照らされながら


そんな道のりの始まりを

ベランダで一人思う朝

気がつけばもう空は青く

今日と言う一日が始まる

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