こちら異世界人魔導特別遊撃隊!!
@308WIN
第1話 勇者召喚とばっちり
数十年前、自動車をタイムマシンに改造して、時空を超えた冒険が繰り広げられる映画があった。
SFコメディの傑作として今なお、根強い人気を得ているこの映画。タイムマシンと言えば机の引出しを連想する者が多い民族にとって、スポーツカーがタイムマシンとはなかなかに興味を惹かれるものであった。
が、その後タイムマシンが車の形をとるのが定番にはならなかったのは机の引出し型にしても同様である。
アイデア勝負の創作物の世界で、定番と陳腐は表裏一体と言っても過言ではない。
その中で、あるジャンルにおいて定番になってしまったのは、トラック型異世界転生方式であろうか?
まあ実際のところ転生するために死んでもらう方法として手っ取り早いだけで、深い意味など大してないんだろうけど……などと昨晩読んでいた異世界モノのラノベを思い出しながら、木島良二は横の車道を通り過ぎていくトラックを眺めながら歩いていた。
いつもと同じ街並み、いつもと似たような人出、前を歩くJK2人と男子の3人組は、この時間帯だとよく見かける。
店の準備をしている人の顔ぶれもいつも通りで、ある店舗の前で職人らしきおっさんが、何かをぶつけたのか曲がってしまった看板の支柱をガス・バーナーで炙りながら器用に曲げ直して修理していることくらいが違った風景か。
良二の大学生活も3年目となれば慣れてきたもので、ともすれば逆に惰性感が通学の脚を重くしかねない時期でもあった。
最近、異世界モノの書籍・アニメなどにかまけているのも、大して変化の無い、そんな日常に刺激的な何かを欲しているのか? と自問することもあるわけだが、実際、その様なものに期待するほど病んではいない。
さて、トラック型転生マシンの類いと共に多いのが召喚だろうか?
こうした他愛のない日常の中で、いきなり魔法陣が出現して異世界に召喚される、という奴だ。
青やら赤やら色んな不思議な光で描かれた幾重にも重なるサークルや、よくわからない文字だか記号だかが乱舞するアレだ。
意味は分からずとも、一目で如何にも魔法陣でございって感じで現れるわけだが、良二の足元に今、広がり始めたそれは正にその魔法陣そのものであった。
ホント定番である。
包まれた魔法陣の輝きに、思わず眼を瞑った良二。
だがそれほど間を置かず、閉じた瞼の奥で光が収まっていくのを感じ、再び眼を開いた良二の視界に飛び込んできた世界。それは正しく定番か! と言いたくなるくらいの光景だった。
中世の欧州風の神殿だか王の謁見の間だかのような部屋……と言うか、ヤケクソみたいに高い天井の、室内と言うより屋内と言った方が良い場所で上座? と思われる所に僧侶、もしくは神官風の人間が十人ほど並んでおり、中央にはこれまた欧州風の巫女さん、とも取れそうな恰好の女性と、高官か王侯貴族あたりの雰囲気を漂わせた美しくも品の有るドレスを纏った女性が、ここにいる全員と同じく驚愕してますよって感じで可愛らしい口をポカーンと開けて、こちらを見つめていた。
「え? えっ?」
無理もない事ではあろうが良二の口から、やっと出た言葉がこれである。
次いで無意識に辺りをキョロキョロと見回す。ホントに無意識であったろうが、とにかく良二は今現在の自分の置かれた状況を把握するべく、頭の中が混乱しつつも情報の収集に意識を全振りしていた。
右前方には、あのJKら3人がいた。
良二と同様、まるでインコか鶏のように首をカクカク動かして周りを見ている。
後ろに目をやれば、あの看板を修理していた職人のおっさんまでいた。
バーナーを手に取ったまま微動だにせず、この不可解な現象に硬直してしまったか? とも見られた。だが、よくよく見るとそうでもなさそう。
保護メガネをしたままなので目の動きはわからないが、非常にゆっくり首を動かしながら周りを観察している、そんな感じにも見える。
持っている銀色のメッキが施されたバーナーが、プルプル動いているかに見えるが震えてるだけだろうか?
そのバーナーにガスを供給するはずの赤茶色と黒のホースは、1mくらいのところでバッサリ切られている。
「い、いったいこれは……」
貴族風の女性が搾り出すような声で言った。
「ゆ、勇者様って……こんな老若男女たくさん……?」
――勇者様? やっぱこれって定番の異世界から勇者を召喚、てヤツ? だがしかし……
アクシデント? 良二の頭にこの言葉がよぎった。
夢でも無ければ、おそらくこれは今、予想したように、どこかの異世界に召喚された状況だと思われる。
しかしながら、これが良二たち5人以外――今、目の前にいる連中の目論んだ通りの結果ならば、その内の誰かが「異世界の勇者様、よくぞお越し下されました」とか、呼ばれた側の気も知らないで、しれっとほざいてくるのが定番というものである。
なのに呼んだ方も呼ばれた方も双方ポカーンである。キョロキョロである。
どちら側も予想していなかった事態が起こっている……そう考えるのが最も適切であろう。
「女神様、フィリア様、お耳を……」
老齢の神官ぽい人物が女性二人に近づき、何やら小声で話し出した。
……これは……予想の……いえ何らか……そんな事! ……ですから……
どうやら状況の確認と対応策について話しているって事は良二にも伝わって来る。彼らの協議が終わらない限り進展は無さそうなので、その間、良二は改めて周りを見回してみる。
前方に神官たち。加えて彼らの左右には顔が映るんじゃないかと思えるほど綺麗に磨かれ、手入れされた金属製と思しき鎧を纏い、槍と斧が合体した様な、いわゆるハルバートに近い武器を携えている兵士らしき者が並び、不慮の事態には前方の連中を護るために控えている、と言った感じを受ける。
後方の扉にも同様の兵数人と、ローブを纏い、身長ほどもある杖を持った者が待機。ラノベで描かれる異世界の定番とすれば、魔法使い、魔導士の類であろうか?
総じてその連中は警戒はしているが敵意のようなものは感じられなかった。どちらかと言うと彼らもまた、戸惑っているのか、動揺からか、鎧が微妙に擦れる音が聞こえる。
この現状が想定内なら連中は微動だにせず、構えているはずだ。護るべき対象が前方の神官や貴族らしき連中であれば、それなりに格のある将兵であろう事は容易く予想できるし、よほど想定から外れた状況でもない限り彼らの挙動が乱れるというのは考えにくい。
再び前に視線を戻す。
女性や神官は、相変わらずヒソヒソと話を続けている。
――ん? 女神様?
良二は、今さらの様に気付いた。女神様……神官風ジイさまが女性らに向けて、確かにそう言った事を。
まあ、どちらかがフィリアとかで片方が女神様なんだろうが……女神様ぁ?
女神とか聖女とかそういう称号? それともホントに女神様?
マジで召喚されたなら、そりゃそういう世界観もアリかもしれないけど……
正直なところ、夢で片づけるのが一番手っ取り早いのだが、そうもいかないだろう。
あからさまに頬っぺた抓るのも気が引けたので、試しに唇を噛んで実験してみると普通に痛い。夢である可能性が数段低くなった。
何をするでもないので、再びJKたちに目を向けると、2人はもう泣きそうな顔であった。無理もない。
ついで職人に目を向けると、フッと当人と目が合った。
おっさんは、良二の眼が何か問いたがっていると感じたのか、持っていたバーナーで肩をトントンしつつ、俺にもわからん、とでも言いたげに小首を傾げて、小さくため息をついていた。
おっさんは最初に見た時に比べて楽な姿勢になっていた。先ほどまでは肩に腕に、それなりの強張りが感じ取れたが、今はそんな雰囲気は見られなかった。
良二は再び目線を前に戻し、フィリア様だか女神様だかの様子を見てみた。
「フィリア殿?」
巫女っぽい女性が、貴族風の、フィリアと呼ばれた女性に声をかけている。
「勇者はあの男性の様ですわ」
「あ、あの方ですか……女神様、因みに他の方は……」
やっぱ女神様って言った!
「他の者たちは残念ながら……」
やがて密談は終わり、しかしまだ困惑冷めやらぬままでフィリアは一歩前に出た。
「皆さま、お、お待たせ致しました」
フィリアに注目する良二ら一同。ようやく何か説明して貰えるかと、期待したいが彼女の声は今以って震えているのが丸わかりであり、余計に不安になって来る。大丈夫かいな?
「み、皆様方には今、た、たいへん混乱なさっておられるものと思いますが、じ、実は私どもも、この想定外の事態に き、驚愕している次第でございまして、お、落ち着いて聞いていただきたいのですが、ええと、まず……」
まずは君が落ち着け! と、水でも突き出したくなる良二であった。
まあ、目の前で斯様にあたふたされたおかげで、逆にこちらの不安感が引いたような、落ち着きを取り戻したような気もする。
あまりのオロオロぶりを見せられると、俺たち以上に混乱してるの? とか呆れやら同情やらにも似た感情が湧き、自分の不安を抑え込んでくれてる感じにさえなってくる。
さて。
「わ、我々の、た、大変身勝手な都合で、皆様を我がエスエリア王国に召喚させて頂いた非礼をお許しください」
――召喚……エスエリア王国……
半ば覚悟していたことが的中し、再び気が重くなってきた。
夕べ読んでいたラノベの主人公が思ったことを、まさか自分も思うことになるとは良二はもちろん、御釈迦様でも気が付くめぇ……てなもんである。因みにそれは「ラノベみたいな事がまさか自分に起こるなんて……」というあのお約束だ。
「今は我が国……いえ、この世界に起こっている問題に、どうしても異世界の、それも勇者としての素質のある方にお出でいただく必要がありました。そのため、このような儀式を催した次第でありますが、魔法陣の不具合か、勇者様お一人のはずが、周りにおられた皆様も一緒に召喚してしまったと推察されます。この不始末、本当にお詫びの言葉もございません!」
巻き込まれモノか! と良二は思った。同時に、即座にジャンル分けしてしまうと言うラノベ脳になりかけてる自分の頭に、ちと落ち込む。
と、それどころではない、巻き添えはどちらか? 自分か、他の人か?
「私はエスエリア王国第2王女フィリア・フローレンと申します。お手数ですが、まずは皆様のお名前をお伺い致したく……」
そう言うと同時にフィリアはまず男子高校生を見つめた。
「あ……え、えーと……僕は沢田史郎といいます」
身長は165~6辺り? 細身でスマートな外見、まずまず端正な顔立ち。この状況下には当然戸惑いながらも2人の女の子の前に立つくらいの度胸はあるらしい。
ついでJK1、
「松本美月……と言い……ます」
茶色のボブヘアがかわいらしい子だ。身長は155cm前後? 名乗る声は、ほぼほぼ涙声。
次にJK2、
「小林容子です……」
胸まで伸びたストレートの黒髪が美しく、美月に比べてちょいと背が高い。
職人のおっさんは低い声で、
「黒田誠一」
と名乗った。
身の丈175くらいで、如何にも職人て感じの、がっしりした体格だ。髪には白髪が混じり、中年と言うより初老と言ったところか?
最後に
「木島良二と言います……」
♦
良二は巻き込まれ組であった。
勇者候補は沢田史郎一人であり、他の良二を含む4人は召喚される必要は全くなかったのである。
えらく迷惑な話ではあるが、自分が勇者として呼ばれなかったことに引っ掛りはあるものの、内心では安堵した、と言った方が良二の心中としては適格と言えるだろう。
勇者として英雄として、世界の期待を背負うには自分の背中は小さすぎる。勇者と言われて胸がときめくほど自分の肝っ玉は大きくはない、と。
沢田史郎を除く良二ら4人は、先ほどの場から馬車に乗せられ、しばらく移動した後、とある大きな屋敷に到着した。
道中、馬車の窓はカーテンが閉められ、どんなところを走っているのかは皆目わからなかったが、着いた屋敷は欧州旅行の史跡観光パンフに載ってる様な石造りの建物だった。
屋敷はかなり大きく、エントランス周辺のオブジェ、手入れが行き届いた緑が眩しい庭園など、美しさと荘厳さをも醸し出している。
先程の王女の屋敷らしいのだが、それが本当であるならば王族の住まう居城であり、そりゃハンパなものでもあるまい。
大勢の使用人が居並ぶ中を進み、良二ら巻き添え4人組は応接室に案内された。
部屋には結構大きな、布団を引けばそのまま人一人くらい寝られそうなサイズのテーブルが置かれており、良二たちはそれを囲むように並ぶ座り心地のよさそうな長椅子に座るよう勧められる。
実際腰を沈めると、しっかりと身体を支えられている感覚と、包み込まれそうなソフトな感じが正に絶妙、軽く感動を覚えるほどであった。さすが王侯貴族の調度品。
対面には先ほどのフィリア王女が座り、傍らには侍女? 秘書? メイド? っぽい女性が両脇に立っている。
「まずは改めてお詫びさせてください。本当に申し訳ありませんでした」
フィリアはいったん立ち上がると、深々と頭を下げた。
「本来、あの魔法陣は異世界において勇者の素養を持つ方を見つけ出し、ピンポイントで召喚させる仕組みだったはずなんです。原因特定は詳しい調査を待たなければなりませんが、展開担当者がおそらくはその範囲設定を誤って印してしまったもの、と思われます」
多分、聞いている4人はその犯人を思うがままフルボコでしばきたいと感じていることであろう。が、今はそれは後回し、聞きたい事は山とある。
とは言うものの、果たして何から聞いたらよいのやら。
良二は、まずは頭の中を整理するために苦労せねばならなかった。
だが整理しようとすればするほど混乱する。情報がとにかく足りてない。
「あの……」
まず、口火を切ったのはJKの一人、小林容子だった。
「沢田君がここにいないと言う事は、彼が勇者候補なんですか?」
「はい、その通りです」
「どうして私たち史郎君と離されたんですか? なぜ一緒に居られないんですか?」
と、松本美月。
「サワダ様は勇者候補として錬成に励んで頂くために、王国近衛団特別教育隊の指揮下に入って頂きました。ですが皆様方は残念ながら想定外であったため、一緒に近衛団指揮下に入ることはかなわず、私の客分として、私の庇護下に入っていただく事になりましたので……どうか、ご了承のほどを……」
目を落とす二人。良二はとりあえず、勇者の線から聞いてみることにした。
「あ、あの……」
「はい」
「沢田君は勇者候補とのことですが、なぜ彼はこちらに召喚されなければならなかったのですか? 素人考えですが、大きな戦乱や大災害とかが有るのかと思ってしまいますが」
「端的に言えばその通りです。サワダ様には、とある軍事作戦に参加して頂くことになります」
「そんな勝手な!」
美月が声を張り上げた。
「そっちの勝手な都合で戦争やらせるなんて! あたしたち、戦争のせの字も無い時代に生きて来たんですよ! それをいきなり戦争に行けだなんて!」
全くである。彼女の怒りも
しかし、そんな戦場の前線に自分が立たずに済みそうな気配に、少し胸を撫で下ろしてしまう良二であった。
「ど、どうか落ち着いてください。言葉足らずで申し訳ありませんが……戦地には赴いて頂きますが、いわゆる前線で戦って頂くわけではありません」
前線では戦わない?
良二はこう言う場合、勇者と言うのは先陣を切って仲間やら友軍やらを引っ張って戦う者、なのではないのか? と、勝手に思っていたのだが……と、そこに、
「戦場で勇者が存在している事実が必要?」
おっさんが聞いた。
「……ああ、それもなんとご説明すればいいか……」
「……長く、ややこしくなりそうですね、質問を変えましょう」
背もたれに身を預けていたおっさんが、身を乗り出して質問を続ける。
「単刀直入に聞きます。我々は、いつか元の世界へ帰れますか?」
おっさんの質問に、部屋の空気は一気に張り詰めた。
そうだ、今置かれてる立場も重要だが先ずそれだ。この先に元の世界に、日本に、帰還する事への希望はあるのか? それとも、このままこの世界で、一生を過ごすのか?
良二もJKたちも息を飲む。
「はい、それは保証いたします」
3人の顔にパァッと明るい光が差したように見えた。見事な即答に安堵せずにいられない。
が、些か拍子抜けの様な気も……で、おっさんは続けた。
「それはすぐにでも、ですか? それとも時間が掛りますか?」
安堵の表情に再び影が落ちる。確かに、仮に100年後とかなら話にならない。
「1年後です」
フィリアの説明によると異世界召喚は様々な要素が絡み合い、特に天体の状況にも左右されるので、その必要とされる配置が再現されるまで1年を要するというのだ。
実際にはきっかり1年後ではなく、もう少しかかるそうだが……
1年……過ぎてしまえばあっという間だが、待つには長い時間だ。
「1年後と言う事はその間、元の世界でのあたしたちは行方不明……」
「そうはなりません」
フィリアの答えに一同キョトン?
「今回使用された召喚魔法陣と、同席頂いた『時空の上級神オクロ』さまには、異世界の……皆様のいらっしゃった世界の時空点を記憶して頂いております。帰還の際は『時空の最上級神ホーラ』さまのお力で、その時空点への道を繋げて頂けます。つまり、こちらに来た同じ時刻に戻ることが出来ます」
また出たよ「神さま」
やっぱりいるの? 神さま? あの横に居た巫女さんもどきがオクロさまってことかな? よし……
「あの、つかぬことをお聞きしますが……こちらの世界には神さまがいらっしゃるのですか?」
良二が聞いた。我ながら、何か間の抜けな口調になってしまった気がする。
「もちろんですが……皆さまの世界には神族の方々はいらっしゃらないのですか?」
「あ、いや、居るっちゃ居るかもですけど……先程のオクロさまでしたっけ? あそこまでハッキリとした存在では無く……」
「う~ん、やはり異世界なのですね。神族の方々がいらっしゃらないとは驚きです」
その言葉、そのまま返したいと思ったのは4人中、何人であろうか? おそらく全員であろう。
「詳しく申しますと今回の件、実は魔界からの要請なんです」
「は?」
――今度は魔界かよ!
「殿下、そのことはまだ……」
「いいえ、皆さまには、この事を知る権利があると考えます。お話しできることは極力……」
傍らの侍女っぽい人の意見具申をフィリアはあっさり退けた。
「魔界の大魔王府からの、秘密裏ではありますが大魔王陛下の承認を経た正式な要請で、天界と人界の三界での協同作戦が立案されたのです。そもそも今回の件は遡ること……?」
フィリアは更なる詳細を説明しようと思った。
しかしながら、どうやら自分の世界とは著しく異なる世相に、4人の脳内がオーバーフローを起こしているのか? 良二らの表情からフィリアはそう判断せざるを得なかった。
ならば今宵は早く休んで頂いて、これ以上の説明は明日以降にした方が良さげと、フィリアは方針を変えた。
その後も滞在中の処遇についての簡単な説明が行われたはずだが、少なくとも良二にはあまり入ってこなかった気がする。
人間界・天界・魔界の存在。
正に異世界ファンタジーモノの定番的な世界ではあるが、現実にそんな状況を突き付けられても当然のことながら「ああ、そうですか」と、ラノベ脳な良二にしたって容易に受け入れられるものでは無い。未知なる物への懐疑心に恐怖心、不信・不安が4人の頭の中を席巻しており、説明会は今日の所はこれでお開きと相成った。
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