第21話 デイサービスにて。1
10年くらい前のこと。
家から歩いて5分ほどの坂のてっぺんにある介護施設での話。
最初は訪問看護ステーションとしてやろうかと思っていたけれどやらずに訪問介護としてスタートし、デイサービスが流行りだしたから鞍替えした施設でした。
(今はなくなりました)
介護職員は私を入れて4人。事務1人、食事1人で利用者は10人以下。普通の民家を利用した施設。2階はありましたが使わず1階で、という感じでした。
庭で利用者様と作業などしていたら2階から話す声がする。人数の確認をして2階に人はいないことがハッキリしているのですが
『あの人、呼ばないの?』
と利用者様たちは2階を指差す。
部屋でテレビを観ていると
『2階の人、何しとる?』
今度は話す声ではなく、歩き回る音。
夜遅くまで預かることもやっていたのですがあるとき、とうとう起きてしまったのです。
先輩が当番のその夜。利用者様と2人で夕飯を済ませ、片付けも終わりテレビを観ながらくつろいでいた、その時。
何気なく目の前の窓をみたそうです。
外が暗くなっているせいもあり鏡のようになっている窓。その窓に映っていたのは先輩と利用者様とその後ろにもう1人……。
まだまだ続きはありますが今日はこの辺りで。職員それぞれの体験があります……。
お楽しみに。
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