2-2 秘密の庭園へ

●秘密の庭園へ


GM : では、始めていきます。

魔動列車は順調に進んで行き、3時間後にはヒスダリアへ到着します。


GM : 時刻は15時。


GM : キングスフォールに負けず劣らず、立派な駅に停車した魔動列車。ここで一度、長い時間をかけて列車の最終チェックを行い、物資を積み込み、北方の地方へ向けて準備します。


GM : 魔動列車を降りた時点で、依頼は無事完了します。報酬は幸運の足亭に帰り報告するだけで受け取れますよ。


GM : 第二都市、ヒスダリア。キングスレイ鉄鋼共和国にとって重要な都市の一つであり、活気のある都市。


GM : 一番目を引く特徴と言えば、街の側を浮遊するヒスドゥール浮遊連邦だろう。


GM : 日差しの角度によっては、街に影を落とす事もある雄大な山々が宙に浮いている様はある種、異様でもある。


GM : しかし、街からは魔動機のゴンドラがレールに沿って浮遊連邦へ続いており、多くの人と鉱石を行き交わせていた。


GM : という感じですね


アルフレッド : 「や、山が浮いておる!!」


ミミ : そのゴンドラが浮遊連邦を繋ぎ止めてる錨の役割も果たしてるのかなとか適当に思っとくわ。


ルカ : 「マナタイトはどういった原理で浮いているのでしょうか」


ルカ : 「皆さん、足元お気をつけて」と下車のお手伝いをします。


ルルン : 「おっきいねぇ!」


GM : ウェンディは感謝しつつ手を取られて下車します。


ルカ : 男女関係なくきちんと手をお貸ししますよ


GM/ハミルトン : 「ルカ殿は紳士だな。いや、改めて君たちに出会ってよかった」


ルカ : 「いえ、そんな。こんなに楽しい時間を過ごせるような仕事でしたら、いつでもお声がけください」


GM : 街に降りれば、ハミルトン達は一度宿に向かい、先に済ませたい用事だけこなしてから街を見回ると話します。


GM : 街は賑やかで、鉱夫らしき人達が多く見えます。また、慌ただしそうにイーヴの神官戦士が歩いているのも見えますね。


ミミ : では我々はその間に奈落の情報収集でもするか?


ルルン : 神殿ついてきます。


ミミ : 私はこの街にある冒険者ギルド支部にいってみよ。


ルカ : 「僕は神殿へ行って先程のオーロラについて話を聞いてきます」


ミミ : 「なら、私は冒険者ギルド支部で情報を集めてみよう、何か依頼が出ているかもしれん」


ルルン : 「わたしも気になるからルカ君についていくよ!」


アルフレッド : 「わしはイーヴ様を拝みに行こうかの」


ルルン : 「待ち合わせは冒険者ギルド支部にする?」


ミミ : 「お、では先に行って待ってるぜ?」


ミミ : この街って冒険者ギルド支部は一つ?


GM : いくつかありますが、手頃に人の集まっていそうな所を見つけれます。


ルカ : ハミルトン様とも合流したいですから、いい感じの時間に◯時にここでお会いしましょう! とできると話的にスムーズで良いのですが。


ミミ : ハミルトン呼び出すの何か変な感じするしな……


ミミ : 宿で待っててもらう?


GM : その辺りが抜けていましたね では、泊まる宿は教えてもらったのでそこにしましょう。


ルルン : 宿にしましょうw


ルカ : ありがとうございます!


ミミ : 「では、ウェッジウッド御一行の宿に、16時集合だな」


ルルン : 「はーい!」


アルフレッド : 「了解じゃ」


ルカ : 「わかりました」


ルカ : なんだか良くないことが起こりそうな気がします……。


ルルン : やめてっ。


ミミ : 流石に戦闘は起こらんやろーww


ルルン : まさかーwww


GM : では、フラグを立ててもらった所でスムーズに情報収集へ。


ルカ : ミミさん一人で大丈夫ですか……?


ミミ : 話聞くだけだよ。


ミミ : 襲われたら潔く死ぬわ。


ルカ : 玩具屋みたいにふっかけなければきっと大丈夫かと……思いたいです。


ミミ : まさか……ね。


GM : 神殿へ行った3人の方から描写。


GM : 10分程歩けば、駅から神殿に着きます。


GM : かなり立派な神殿で、入り口には壮麗な柱が等間隔で左右へ広がるように構えており、観光出来る程美しい。


GM : 飾りや彫刻を見るに、イーヴとハルーラが合祀されているようだった。


ルルン : 「立派な神殿に来たのはじめてかも!」


ルルン : ぱたぱたと小走りで走りながら柱や装飾を見て回ります。


アルフレッド : 「イーヴ様の神殿じゃぁ。おぉ、ありがたいのぅ」 お手々スリスリ。


ルカ : 「アルフレッドさんは盾神イーヴ様を信仰なされているのでしたね」


アルフレッド : 「イーヴ様、強靭な身体を恵んで頂きありがとうございますゴニョゴニョ……」


ルカ : 「敬虔ですね。素晴らしいことです」


GM : イーヴの厳しい神官戦士と、ハルーラを信奉する聖職者達等が行き来している。施療院も兼ねているようで、病気・怪我をした市民も訪れていた。


GM : また、ハルーラにあやかった学者達が神殿の一区画を借りて魔神にまつわる会話をしているのも、歩いていれば耳にする。


GM : 以上です


ルカ : 「あっ、ルルンさん気をつけてくださいね」


ルルン : 「大丈夫ー!」


ルルン : はーっといろんなものを見てます。


GM : 魔神に剣を振りかざすイーヴの彫刻を眺めるルルン。


アルフレッド : 「さてルカよ、話を聞きに行くんじゃったな?」


ルカ : 「はい、魔動列車内から見えたオーロラについて、情報がないか聞いてきます」


ルルン : 真剣に見てます。


ルカ : 「イーヴ様の、自らが弱き者たちの盾になるというお考えには僕も感銘を受けました」


ルカ : と一生信仰についてを語りたいルカですが埒が明かないのでカット。


GM : では、情報を聞こうとルカが話しかけるなら、とある人間の男性が応えるでしょう。


ルカ : では話しかけます。


GM : 防具を身にまとい、剣を提げた神官戦士です。精悍な顔つきで、しかし明朗に会話に応じてくれるでしょう。


GM/ニクラス : 「冒険者か。巡礼にでも来たのか?」


GM : と珍しがる事もなく言って、「俺はニクラスと言う」と挨拶します。


ルカ : 「冒険者のルカと申します」


ルルン : 彫刻を見ているので気づきません。


ルカ : 「先程キングスフォールより護衛依頼にてこちらに魔動列車で移動中、オーロラを見ました。それについて何かお話をお伺いできればと思い足を運ばせていただいた次第です」


ルカ : 聖印は見える位置にありますので、僕はハルーラ信者ですよは伝わるはずです。


アルフレッド : わしの盾も見せておく。


アルフレッド : イーヴイーヴ。


GM : そうですね。ニクラスも手にしている盾や防具にもイーヴの聖印が施されています。


GM : 同じ信奉者である皆さんには、とても好意的でしょう。


GM/ニクラス : 「実力のありそうな君達が、同志である事誇りに思うぞ。そして熱心である事、イーヴ様やハルーラ様もお喜びだろう」


GM/ニクラス : 「だが、彫刻に触ったりはしないようにな」


GM : と、ルルンに向けて声をかけます。


アルフレッド : 「ルルンだめじゃよ」


ルカ : 触ったりはするとは思っていませんでしたが…大丈夫です?


ルルン : 「ごめんなさい! ルルン・ルーピーです!」 とハッと気づき二クラスに会釈します。


ルルン : 「触らないよ!!!! さすがに!!」


GM/ニクラス : 「何、慈悲深いハルーラ様の事。触って汚したりしても、そう容易く怒る事はないだろう……と、冗談はさておき」


ルカ : ハルーラ様はご寛大なので。


ルルン : もう少しで触るところだったフ―アブナイアブナイ。


ルカ : !?


ルルン : 好奇心旺盛なのです。


GM/ニクラス : 「奈落の魔域について、か。あのオーロラを見たか? まさしく、あれぞ啓示。ハルーラ様の指はここから程近い草原を指し示していた」


アルフレッド : 「程近い草原か」


ルカ : 「やはりそうでしたか……」


GM/ニクラス : 「うむ。馬であれば1時間程で着くだろう、北方辺りだ。我々も、有事に備えて警備を強化している所だ」


アルフレッド : 「すでに向かっておる冒険者などはおるのかのう?」


GM : ニクラスは首を横に振ります。


アルフレッド : 「そうか」


GM/ニクラス : 「ここ久々に出た魔域で、我々の手は空いているからな。恐らく冒険者達の手を借りることもないだろう……よほどの大物でなければ、だが」


ルカ : 「なるほど、それを聞いて安心いたしました。ですが、有事の際はお声がけください」


GM/ニクラス : 「おお、勇猛なルカ。イーヴ様の加護あれ、という奴だな……とても気に入った」


GM : 「おっと、ハルーラ様の導きもあれ、だな」と付け加え、ニクラスはとても喜んでいますね。


ルカ : 「恐縮です」


GM : という感じで、奈落の魔域に関してはイーヴの神官戦士達がなんとかしようと頑張るみたいですね。


ルカ : 時に……羊皮紙に記されていた地点についての情報を聞けたりは。


GM : ニクラスは眉間にシワをよせ、謝ります。


ルルン : 羊皮紙見せます。


GM/ニクラス : 「すまんな、イーヴに関する事なら何か答えられるかもしれないが、この地についてはよく知らん」


GM/ニクラス : 「冒険者達の方が、色々と知っているかもしれんな」


ルルン : 「そっかー……ありがとー!」


ルカ : ではウェッジウッド家について、神像があったとのことですので、過去にウェッジウッド家がハルーラ様やイーヴ様にお使えしていた経歴があれば。


GM : ウェッジウッドと言われると、ニクラスもぱっと思いつくのは議員の方。よくここへ来て熱心に活動しているようです。


ルカ : 調べたら出てきたりはしないですかね……。


GM : しかし、神像の事を話されると思い当たる事があるようです。


ルカ : !


GM/ニクラス : 「ふむ……それは、ハルーラの学者が言っていたアレの事かもしれんな」


ルカ : 「あれ……ですか? 珍しいものだったりするのでしょうか」


GM/ニクラス : 「魔法文明時代に、”血盟の使者”と呼ばれる魔術師の繋がりがあったそうだ。魔神狩りに勤しんでいたと聞く。その仲間の証ではないだろうか」


GM/ニクラス : 「名前の由来は、彼らが独自に編み出した、血を用いた強力な封印術と聞く。当時、手に負えない魔神も多く、倒せなくとも封印ならば……という事で重宝したようだ」


ルカ : 「血盟の使者……今現在その繋がりがある方々の所在はおわかりになられますか?」


ルルン : 「その学者さんってこの町にいるの?」


ルカ : 「そうですね、この町に居てくださればお話を聞きに行けるのですが」


GM/ニクラス : 「あぁ。ここを歩いていれば、見たのではないか? この神殿にいるのは魔神絡みの歴史編纂等に携わる熱心な者達だ」


ルルン : 「さっきの人達かな?? 見た!」


GM/ニクラス : 「しかし、血盟の使者達は、当時の魔術師達の例にもれず秘密主義だったと聞く。俺から聞ける以上の情報はない、な」


ルルン : 秘密結社か……。


ルカ : 危ない手段をとっていないと良いなと。


GM/ニクラス : 「更に言えば、特に魔法の才ある者にしかその術は用いれなかったと言われている。そして、封印が出来るならば、と、身の丈に合わない強大な魔神を強固に縛り、使役する術も編み出していた、とも……」


GM/ニクラス : 「だが、当然ながら彼らは誘惑に屈せず、使役術は用いなかったようだがな」


ルカ : 「なるほど……」


ルルン : 「なるほど……」


GM/ニクラス : 「謎の多い者達だ。あまり情報がなく、すまないな」


ルカ : なんだか今回ウェッジウッド家が狙われた理由…杞憂かもしれませんが、ウェンディ様にも関係がありそうだなと思わずにはいられませんね。


ルカ : ……そういえばウェンディ様のお母様について聞いていませんでしたね。


ルカ : 「いえ、とても助かりました。有難うございます」


アルフレッド : 「話を聞けて良かったありがとう」


ルルン : 「ありがとう!」


ルカ : 「奈落の魔域についてわかることがありましたらご報告致しますね。それでは、ハルーラ様とイーヴ様の御加護があらん事を」


GM : ニクラスはどういたしまして、と去っていきますよ。


GM : ではここでミミの方にシーンを移ります。


GM : 冒険者ギルド支部を訪れたミミ。扉を開け放てば、燻草と料理の香り、そして喧騒が届く。


GM : 中には何人かの冒険者達が依頼を、または食事を求めているのが見える。


GM : という感じですね。


ミミ : 依頼の掲示板みたいなのは無いの?


ミミ : 取り敢えずそれの確認かな?


GM : 依頼の掲示板ですね


GM : そこには色々と張り出されていますが、目立った依頼はありません。商人からの採集依頼やら、蛮族退治やらといった感じです。


ミミ : おーけー。


ミミ : じゃあ受付のお姉ちゃんに話聞くか。


ミミ : 「やぁ、こんにちは」


GM : 愛想よく応対しますよ。


受付嬢 : 「こんにちは、何か御用でしょうか?」


ミミ : 「さっき奈落の魔域がこの辺りで発生したと思うんだが、依頼は出ていないようだねぇ」


ミミ : 「神殿の神官サマ達が対応してくれているのか?」


GM/受付嬢 : 「ええ、その通りです。この街ではイーヴの神官戦士達が多いので、散発的なものだったり、小さなものであればあちらで対処する事もままあるようです」


ミミ : 「成る程、頼もしくて良いことじゃないか」


GM/受付嬢 : 「北方から来ている者も居るので、筋金入りといった感じですね」


ミミ : 「はっはぁ、こちらとしては商売あがったりだな」


ミミ : 「ああ、それともう一つ」


ミミ : 「ノーザンファング連山の麓に森林があるだろう? その辺りの地域について、何か情報があれば欲しいんだが」


GM/受付嬢 : 「えぇと……確かその近辺でこの間、依頼を請けた冒険者が居たような」


ミミ : 「ほう?」


GM : そう受付嬢が言って目を走らせると、目が合う者が一人。


ミミ : そちらに視線を向ける。


GM : 桃色の鱗をした、女性のリルドラケンの戦士が居ますね。


ミミ : リルドラケンは初めて見るのでちょっとビクッてなって驚いとく。


ミミ : でかくてビビるわ。


GM/リルドラケンの戦士 : 「確かに、ノーザンファング連山くんだりまで行きました。登山まではしてませんけれど……」


GM : と、座っていても大きなリルドラケンの女性が思い出そうと考え込みます。


GM/リルドラケンの戦士 : 「確かに、その辺りには谷があった気がします」


ミミ : 「谷? 森を抜けた先にか?」


GM/リルドラケンの戦士 : 「はい。森は見たことがありませんね。荒野のように、岩場がゴツゴツしていましたから」


GM/リルドラケンの戦士 : 「その先に森があるのかもしれませんね」


ミミ : 「ああ、そういうことか」


GM : 谷の先に森、というのは不思議ですねと言いながら。


ミミ : 「君が赴いたのは、その連山の谷までということか」


GM/リルドラケンの戦士 : 「ええ、そこまで遠出する依頼でして……と言っても、付近を通りがかっただけです」


ミミ : 「ふむ、私も今度その辺りに行く用事があってね。休めそうなスポットや、注意すべき場所などあれば教えて欲しかったんだが……」


GM/リルドラケンの戦士 : 「そこに行く用事があるのですか? だとしたら、あの谷あいには、とある連中が住み着いていました」


ミミ : 「ほう、続けてくれ」


GM/リルドラケンの戦士 : 「確か……”孤高の風”とかなんとか名乗っていたような。リカント達でした」


ミミ : 「はっはぁ、孤高を名乗っておいて群がっているのか、解りやすい矛盾だな」


ルカ : ガタ


ミミ : 「笑える冗談だ」といって真顔でいよう。


GM/リルドラケンの戦士 : 「うーん、どういった経緯であそこに住み着いているんでしょうね。訳ありのようにも見えましたが」


GM : 折角なんで、風聞に聞いた事があるかどうか見識判定を


ミミ : りょ


GM : 目標値は14です。


ミミ : おっけー(ころころ)お、 21。


GM : では、そう言えばと聞いた事がありますね。たっかいな達成値が


ミミ : ども。


GM : 孤高の風と名乗るリカント達です。どこに住み着いているか、などは知りませんでしたが、どうも迫害されたり、身寄りのないリカント達が人里離れて過ごしている集まりのようです。


ミミ : 悲しい過去をお持ちなのね。


GM : 最初は小規模だったようですが、行くあてのないリカント達が話を聞き集まり、それを受け入れていった結果、集落のように谷あいに住居を築いているようです。


ミミ : ああ、それで孤高か。


ミミ : まあそれを知った上でさっきの矛盾を指摘したことにしよう。


ミミ : 「で、今はそのリカント達が連山麓に居付いているというワケか……」


GM/リルドラケンの戦士 : 「少し近寄りがたそうな連中でしたけど、あそこに住んでいるなら情報は持っていそうですね。どのみち、谷あいを抜けるには彼らの集落を通らなければなりません」


GM/リルドラケンの戦士 : 「それ以外では、険しい崖を長時間登っていくしか方法はなさそうです。あまり現実的じゃないですね」


GM : との事です。


ミミ : 「同感だ、私にそんな体力は無いしな」


ミミ : 「色々と助かったよ。すまない、こちらの素敵な鱗のレディにエールを一杯」


ミミ : 受付のお姉さんを呼ぶ。


ミミ : 「この後仲間と合流する手筈になっていてね、本当なら一杯付き合いたかったが、これで勘弁してくれ」


GM : 「まぁ、気を遣って頂いて……有り難く頂戴しますね」とリルドラケンの女性は微笑みます。


ミミ : 「ああ、そうしてくれると助かるよ」


ミミ : では1ガメルをテーブルに置いて冒険者の店を去ります。


GM : では感謝されつつ、見送られるでしょう。


GM : 両方のシーンを終えた所で、15時30分頃としますね。


GM : そのまま、聞き込みを終えた冒険者達は宿に向かいます。


GM : 宿付近でお互いに姿を認め、合流しました。


ミミ : では情報共有といこうか。


ルカ : はい。


アルフレッド : かくかくしかじかほうれんそう。


ルルン : かくしか。


ミミ : 「や、何か良いことはあったかい?」


ルルン : 「怒られた!」


ルルン : 「触ってないのに触るなって言われちゃった……もうちょっとで触るところだったけど!」


ルカ : 「ミミさん、お待たせしましたか?」


ミミ : 「いいや、私もちょうど来たところさ」


ルカ : 「それなら良かったです」


ルカ : 良いこと……ハルーラ神殿をみれたことですかね!


ルカ : キングスフォールの神殿はまだ行けていないのです…。


ルカ : 忙しすぎて…。うっうっ…。


ミミ : 悲しいねぇ。


ルルン : むしろついてから真っ先に行くべきでした。


GM : お金がないとね。生活が先だからね。


ルカ : 世知辛い世の中だからこそ信仰が必要なのです。


アルフレッド : 「よいイーヴ様の像じゃったぁ」


ルカ : 「ええ……とても荘厳な神殿でした……」素晴らしかったです。


ミミ : 「こっちはノーザンファングの麓について色々聞いてきたよ」


アルフレッド : 「何かわかったかの?」


ミミ : 「ああ、なんでも最近リカント達が居付いているらしい」


ルカ : 「そうなのですか、そんな辺境に何故……?」


ミミ : 「周囲から迫害された経験を持った連中のようだよ。通るにしても何かしらの一悶着は覚悟した方がいいかもねぇ」


ミミ : 「なんて名前だっけな……ああ、確か”孤高の風”だったか」


ルカ : 「同じリカント族である僕は、彼らにどう映るのでしょうか」


アルフレッド : 「異種族に受け入れられとるルカを見ていい気持ちにはならんじゃろ」


ルカ : 「そうですね……そういう方もいるかも知れません」


ミミ : 「そればかりは、当事者にしか解らない問題かもしれないな」


ルルン : 「うーん……」


ミミ : 「それにしてもリルドラケンはマジで大きいねぇ、初めて見たが少しビビったよ」


ルカ : 「ふふ、そうですね。リルドラケンさんたちの体格は羨ましい限りです」


ルカ : 「僕は物心付く前に捨てられて、リルドラケンの家族に拾われて育ちました」


ルカ : 「ですから、リカントらしいかと言われればあまり自信はありません。それこそ獣のような容姿になれるだけです」


ルカ : 「この出会いもハルーラ様のお導きなのかもしれませんね……」


ルルン : 「できるだけ戦いたくないよ」


ミミ : 「それも、向こうの出方次第だな。なるべく刺激しないようにしたいのは同感だ」


ルカ : 「大丈夫ですよルルンさん。きっと解ってもらえます」


ルルン : 「……そうだよね! 大丈夫!」


ルカ : 「はい、大丈夫です」


GM : では、情報共有しつつしばらく歩いていくと宿に。


GM : 16時頃にしましょう。


GM : 宿前には、どうも人だかりが出来ています。


ルルン : 「? なんかあったのかな?」


GM : 物々しい雰囲気が漂い、騒ぎ声が聞こえてきますね。


アルフレッド : 「なにごとじゃ!?」


ルカ : 「すごい人ですね……」


ルルン : 走ります!!


GM : では、人混みから飛び出す何者かとルルンがばったりと出会う。


GM : それは、肩で息をしているマコーリーです。


ルカ : 「ルルンさん、待ってください! ……マコーリーさん?」


ルルン : 「マコーリーさん! なにがあったの!?」


アルフレッド : 「マコーリーじゃないか? 何事なんじゃ」


GM : 尋常ではない様子でしたが、焦燥しながらマコーリーはルルンと、その後ろの冒険者達を見て少し安堵します。


ルカ : 「どうしたのですか? そんなに慌てて」


GM/マコーリー : 「あぁ、良かった……皆さん助けて下さい。ウェンディ様が攫われました!」


ルルン : ああー……


ミミ : 知ってた速報きたな。


ルカ : 杞憂に終わらないですよね~…


ルルン : 「ウェンディちゃんが!? 何があったのか教えて!」


ルカ : 「ハミルトン様はご無事ですか?」


GM/マコーリー : 「宿に荷物をおろし、用事を終えて帰ってきた所でした。突然、人の姿になりすました蛮族達が、正体がバレる事もいとわず襲いかかってきて……」


ルルン : 「セルシェルたちかな……?」


ルカ : 「血盟の使者の話を聞いた時にまさかとは思いましたが……」※ミミさんには共有したということにしてください


ミミ : 共有されてました。


GM/マコーリー : 「ハミルトン様がウェンディ様と私をかばったものの、突き飛ばされ、結果蛮族がウェンディ様を抱えて逃げ出したのです」


ルルン : 「その蛮族たちの姿は見た?」


GM/マコーリー : 「ええ、赤い肌をした大柄な蛮族達が3人……でした。ハミルトン様に皆さんを呼ぶように言われたので、急ぎこちらへ!」


ルカ : 「街中なら安全だと油断していましたね……」


ルルン : 「ハミルトンさんにも話を聞こう。無事かも知りたいし」


ミミ : 「起きたことは仕方がないさ、まずはハミルトンから話を聞こう」


GM : マコーリーに連れられ、衛兵の隙間を縫い人だかりに割って入る。


ルカ : この人だかりは事件を聞いて駆けつけた人たちですかね。


ルルン : 野次馬は引っ込んでなさい!


GM : その中心には、地面に座り込むハミルトンの姿が。腕の所が破けており、爪のような一撃を受けて多少の出血を伴っています。


ルカ : 「大丈夫ですかハミルトン様!」


ルルン : 「ハミルトンさん!!」


ルルン : 駆け寄ります。


GM/ハミルトン : 「あぁ、冒険者殿……マコーリーから話は聞いたかね。ウェンディが……攫われてしまった」


ミミ : 「お話は治療をしながらでもよろしいでしょうか?」


ルカ : 「……ええ、お伺いしています。ですがまずは手当を。傷を見せてください」


GM : 腕を抑えながら、大粒の汗を額に浮かべているハミルトンは苦悶の表情。


GM : 二人の申し出は丁重に断ります。


GM/ハミルトン : 「こんな私の事よりも、お願いしたい事がある。ウェンディを追いかけ、蛮族達から救い出して欲しいのだ」


GM/ハミルトン : 「当然、報酬は用意する。それよりも、一刻も早く追いかけて欲しい! 見失い、手遅れになる前に……」


ルルン : 「蛮族たちはどっちの方向に逃げたの?」


GM/ハミルトン : 「北だ。馬を事前に路地へ用意しており、そこから駆け出していって、あっという間に見えなくなった」


ミミ : 「こちらも足がいるな……」


アルフレッド : ジーク?


ミミ : ×2欲しい。


ルカ : 「ハミルトン様、もしウェンディ様が戻られた時にあなたに何かあれば、ウェンディ様が悲しみます」


ルルン : 宣言 ヒールウォーター作成(ころころ)15


GM : マコーリーが水袋を持っていたので、言われて差し出し、そこにルルンの作成したヒールウォーターが流し込まれます。


ルルン : 「マコーリーさんこれあとでハミルトンさんに飲ませてあげて」


GM/マコーリー : 「これは妖精魔法……わ、分かりました」


ルルン : 「行くにしても私たちも馬がいるね」


ルカ : ルルンさんのさすがの手際の良さに感動です。


ルカ : 馬を借りるお金は有りませんよ僕。


ルルン : 私もないです。


GM/ハミルトン : 「分かった……宿の厩舎に居る馬を急いで連れて行ってくれ。あとはこっちが話をつける」


ルカ : 「わかりました。お借り致します」


ミミ : 「感謝します」


ルルン : 「ありがとう! ウェンディちゃんは絶対連れて帰ってくるよ!」


ミミ : 「マコーリー君、この後はハミルトン卿を連れてハルーラ神殿に向かいたまえ、そこで状況を説明すれば、神官サマ達も動いてくれるだろう」


ミミ : 「我々は先行して蛮族共を追う」


ルカ : 「はい、神殿なら安全です」


ルカ : 僕たちと共に来てくれるのはどこの子(馬)でしょうか。


GM/マコーリー : 「ええ、分かりました。本当にありがとうございます……どうかご無事で」


アルフレッド : 「わしらの事をニクラスに話せば早いじゃろ」


アルフレッド : 「ニクラスじゃぞ」


GM : マコーリーの肩を借りながら、ハミルトンが立ち上がります。


GM/ハミルトン : 「気をつけてくれ、冒険者殿。連中を見て『羊皮紙は既に破棄した、情報についても何も知らん!』と言ったが聞く耳をもたなかった」


GM/ハミルトン : 「まさか、ウェンディも目的の一つだったとは……」


GM : と、沈痛の面持ちで悔やみ始めます。相当精神的にショックだったようです。


アルフレッド : 「ハミルトンよ、今はわしらに任せて怪我を癒せ。ウェンディ嬢はわしらが連れて帰る」


ルルン : 「詳しい話はみんな帰ってきてからだよ! ウェンディちゃんは任せて!」


GM : そのアルフレッドとルルンの言葉を聞き、表情では分かりにくいものの、パニックだったハミルトンは幾分か落ち着きを取り戻します。


GM : 人だかりは相変わらずその様子を見て不安がりつつ、衛兵は辺りに蛮族が居ないか警戒しています。


GM : そんな中、馬を厩舎から一頭連れ出し、追いかける準備をします。


[依頼内容] GM : 依頼詳細

依頼者:ハミルトン=ウェッジウッド

概要:蛮族に連れ去られたウェンディの救助

報酬:2500G(内、護衛依頼の報酬を含む)


ミミ : 馬とか乗ったことないのでどっちかの後ろに乗るわ。


ルカ : 宿でお酒買っていきます ワイン20G。


GM : 一瓶購入しました。


ルカ : 念の為です。


ルカ : ではお馬へ


ルカ : 「ルルンさん、乗ってください」


ルルン : 「初めての馬がこんな形になるとは思ってなかったよ」


ルルン : 乗ります。


ルカ : 「しっかり掴まっていてくださいね」


ルルン : 腰に手をまわしてしがみつきます。


ルカ : 「僕もそこまで慣れているわけでは有りませんので」


ルルン : 「落とさないでね!」


アルフレッド : 「走れジーク!」


ルカ : 「ルルンさんを落馬させるくらいなら僕が先に飛び降りて受け止めますので安心してください」


ルカ : 自分はともかくルルンさんだけは……と決意するルカであった……


ルルン : 「ルカ君も落ちないで!」


GM : 馬と、ジークにまたがった冒険者達は早速出発。


ルカ : 「よろしくおねがいしますね」馬をひと撫でします。


ミミ : 北に逃げたとあったが、足跡とか街道に残ってるものなのか?


GM : 北側に出ていくと、即街道から逸れていく馬の足跡が見つかります。


GM : 街道沿いに行けば、衛兵等に見つかる可能性があると踏んだのでしょう。しかし足跡によって追跡は可能です。


GM : 馬の足跡は2頭分あります。しばらくはこれを辿り、草原をひた走る事になるでしょう。


ルカ : 「こんなことならアルフレッドさんに騎獣の扱い方を教わっておくべきでしたね……」


アルフレッド : 「仲良くなればよい!」


GM : ジークと栗毛の馬が街道を逸れ、草原を疾走していく。


GM : 雄大に風を受ける草原の光景は美しいものの、ウェンディが攫われているという状況が焦燥感を募らせる。


GM : ですが、15分程走らせていると……足跡が二手に分かれます。


ルカ : 「なっ……」


アルフレッド : !


ルカ : 「分かれていますね」


ミミ : 「追っ手対策か?」


ルルン : 「だと思う」


アルフレッド : 「ええい、うっとおしい」


ミミ : 足跡の状態からどっちがウェンディに行っているか判断したい。


GM : 判定いりません。口頭で既に答えが出ていましたので


ルカ : 圧軽めの足跡の方を追いましょう……。


ミミ : だな。


GM : 重さで判断するなら、左手に分かれた馬の方が、土のへこみが浅いです。


アルフレッド : 「左じゃな?」


ルカ : 「わかりました!」


アルフレッド : 「ジーク、迷わず左じゃあぁ」


ルカ : ぱっかぱっか


GM : では、足跡を確認した後すぐに左手に向かった馬を追跡。


ルカ : 「はっ!」手綱で馬を左方向へ。


ルカ : 持ってください誰かの馬のスタミナ……!


GM : すぐに気づくとは、まぁ及第点ですな(震え声)


ルルン : GMだいじょうぶぅ??


GM : そこから15分ほど追いかけると……とあるものが出てきます。


GM : 馬が1頭、草原にぽつんと佇んでいます。


GM : そして、その近くには……奈落の魔域が。


ルカ : えぇ……。


アルフレッド : 例の穴?


ルルン : えーん


ルカ : 「これは……奈落の魔域……」


GM : 半球状の黒い影のような物体が、地面から生えるように発生しています。地上の一帯を覆っています。


GM : 廃村らしき、空き家が半分程露出しているのが見えます。その内部には他の空き家が取り込まれているかもしれません。


ルルン : 「もしかしてこの中に……?」


ミミ : 「はぁ……これは報酬上乗せだな」


ルカ : あたりを見回します。


アルフレッド : 「クソッ 奈落に入ってしまっとるのか」


GM : そこで止まったのであれば、異常感知判定をどうぞ


GM : 目標値は10です。


 判定の結果、アルフレッド、ルルンが10。ルカが14、ミミが15で全員成功しました。


GM : 放置された馬付近の草むらに、微量な血痕が残されています。


GM : 草に降りかかるようにして滴っていますね。


ミミ : 人族のものか否かわかる?


GM : 人族のものかどうか……判定に成功したらわかるものとしましょう。


GM : 見識判定をどうぞ 目標値は12


ミミ : (ころころ)14


ルルン : 15、成功したよ


アルフレッド : 11


ルカ : 6


GM : ルルンとミミは、観察した所、人族の血痕ではなさそうだと思います。


ルカ : 「血液ですか……?」


ミミ : 「ウェンディ嬢のものではないな」


ルルン : 「連れ去ったオーガかな」


GM : 大それた血痕ではなく、指を切ってしまった程度の量です。


GM : 戦闘の跡ではなさそうですね。


ルカ : 「ウェンディ様が脱出を試みて、奈落の魔域に逃げ込んだということでしょうか?」


GM : では、辺りを観察していたルカはそう思うならば


GM : 足跡も発見したとしてよいでしょう。


GM : 馬から奈落の魔域に続くように、足跡が続いています。


GM : 大きな足跡と、小さな子どもの足跡が2つ。間違いなく中へ続いていますよ。


ルカ : 「足跡です!」


ルカ : 「恐らくウェンディ様はこの中に……」


ミミ : 「決まりだな」


ルルン : 「行くしかない」


アルフレッド : 「一緒に穴も閉じてくれる」


ミミ : 「……諸君、一応確認しておくが」


ミミ : 「ここは神官サマ達がそれ相応の戦力を整えて処理しようとしていたモノだぜ」


ミミ : 「私達の手に負えない可能性もある。それでも行くかい?」


ルルン : 「助けないといけない人がいるなら行くしかないよ!」


アルフレッド : 「わしはハミルトンに言った、わしらが連れて帰ると。それ以外にわしに理由はいらん」


ルカ : 「ええ、その通りです。そして僕はハルーラ様にお仕えする身。ここで引き下がるわけにはいきません」


ミミ : 「はっはぁ、君達なら、そう言うと思っていたよ」


ミミ : 「じゃ、行こうか」


ルカ : 「ミミさんも、行くつもりだったのでしょう?」


ミミ : 「それは言わないお約束だぜ」


ルカ : 「……すみません」


ミミ : 「謝ることじゃあないさ、お気遣いありがとうよ」


ルカ : 「ミミさんはお優しいのですね」


ミミ : 「やめろよ、照れるじゃないか」


ミミ : じと目で


GM : 超かっこいいRPあざーーーーーーーす


ルカ : 「行きましょう」


アルフレッド : 「さあ気合を入れるんじゃ!」


ルルン : ルカの手をつなぎます。


ルカ : しっかりとルルンさんの手を握ります。逸れないようにです。


ルカ : ウェンディ様のものと思われる足跡を辿って入りますね


GM : では、奈落の魔域へ歩み寄る冒険者達。


GM : 近付くと、別の方向から、複数の足跡が向かって奈落の魔域へ入っている事がわかるでしょう。


GM : どうやら、連れ去った蛮族一体以外にも侵入者が居るようです。


ルルン : 「……」


ルカ : ちょっと足跡、調べても良いですか。


ミミ : 「我々以外にもウェンディ嬢を追っている連中が居るということか」


ルカ : ここまでRPしてあれですけど……ちょっと前にやったってことで……


GM : そういう事にしましょ。


GM : ほとんどは具足や靴を履いた足跡が。


GM : 数人は裸足のようです。


GM : 5人以上は少なくとも居るようですよ。


GM : では、中へ入っていきます。


ルカ : はい!


GM : 黒い半球状の物体をくぐる。


GM : 一瞬、前後不覚に陥り、五感が遮られた。


GM : 次の瞬間、目を開いて広がる光景は……という所で次回へ。

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