第12話 特殊部隊デミナスへ (人物紹介も有り)



部屋で軍服に着替え 身だしなみを整えるゼオン


「おぉー」とそんな彼の後ろ姿を眺める子供たち


荷物を持ち いざ出発の時



教会の玄関では子供たちとルピスさんが待っていてくれた


子供たちは「カッコいい!」「行っちゃヤダー!」「お別れなのー?」と様々な反応をみせる


先頭に立つペティは涙をこらえながら服をギュッと握りしめて「お別れじゃないよね? また戻ってくるよね?」口開いた瞬間 涙がこぼれた


ゼ「もちろんだよ。休みの日にはちゃんと戻ってくるよ」


優しく抱きしめ 頭を撫でる


ルピスさんも寂しそうな表情で見つめる


ゼ「お世話になりました それじゃあ行ってきます!」


ル「あっ 待って!」そう言うとゼオンに抱きつく


ル「こちらこそありがとうございました! あなたが来てくれて本当に楽しかったわ!


これからツラいこと苦しい試練が待ち構えていますが、どうか神のご加護がありますように! それにここはあなたの家ですいつでもお帰りください」最後まで優しいルピスさんに感動する


ゼ「行ってきます!!」


「「「いってらっしゃーい!!」」」子供たちが大きく声を出し見送ってくれた・・・




下町から帝都に上がり 目的の場所へ目指す


帝都の中心から少し離れた場所にそれはあった


特殊部隊デミナスのお家と書かれたかわいい看板があった


「おうちって・・・ペットの家の看板じゃないんだから」


ツッコミしつつ 大きい扉をコンコンとノックする


?「はーい!」可愛らしい声がして扉が開く


扉を開いた人物は2mとはあろう背の高い褐色の女性だった


驚くゼオンに下を見て女性は「ああっ!いらっしゃい 新人君!」やはり可愛らしい声の主はこの人だった


?「どうぞ 入って!」 中に案内される


イ「おお! 来たな 時間通りだ! 遅刻してきたら一発撃とうしたが問題ないな!」イングリットさんがとんでもないことを言ったが、気にせず 「これからよろしくお願いします!!」と元気よく挨拶する


イ「うむ では特殊部隊デミナスに入隊することなったゼオンに改めて隊員の紹介をしよう ヴィヴィアン!皆を隊長室まで呼ぶように」


ヴィ「了解です!」



数分後 隊長室に5人の女性が並ぶ


イ「まず 『リザ』 彼女は獣人の狼族と人間族のハーフで鼻と耳が利き情報収集に長けた部隊の偵察を担当している」


リ「リザだ!よろしく少年!」


気さくに挨拶してくれる



イ「次に『ヴィヴィアン』 鬼(オーガ)族だが 多種族の治療に詳しく 動けない者も運べる体格から部隊の医療担当だ!」


ヴィ「怪我したらいつでも言ってね~」


可愛らしい声とトーンでなんか和む



イ「次 『レティシア』 魔力の微調整に長けたハーフエルフ 対魔物兵器ゴーレムの操縦者で部隊の護衛を担当する!」


レ「フンっ!」


何故か嫌われてる感じにそっぽむかれる



イ「次 『ステラ』 部隊で一番戦闘に特化している龍人(ドラゴニュート)族出身だ!もちろん攻撃担当!」


ス「・・・・・・」


喋らないな 無口な人かな? クールな感じもするけど



イ「最後に 『フィーネ』 ダンピール(吸血鬼と人間の混血)族 彼女は魔族ではなく亜人族として見ろ!命令だ! 私の補佐や仲間へ伝令 指揮も出来る部隊の副隊長を担当している!」


フィ「何かあれば私に相談しなさい」


ちょっと威圧的だけど、なんか先生みたいな感じがする



イ「そして 私がデミナスの隊長を務める 『イングリット』だ! 前線の指揮は私が!後方の指揮はフィーネがする!初の男性入隊で皆 浮かれるなよ!


そんじゃあ ゼオンからも一言」




ゼ「え えー これからよろしくお願いします!!」


大声で頭を深く下げ 挨拶する



リ「おう!元気があっていいな!」


ヴィ「パチパチパチ よろしくね~」


レ「フンっ!」


ス「・・・・・・」


フィ「教えがいがありそうね」




それぞれ個性が凄いこの中でゼオンは果たしてどうなってしまうのか・・・


つづく!!

































登場人物 紹介 特殊部隊『デミナス』篇




『ゼオン』


本作の主人公。正体は帝国の敵である魔族だが、勇者に憧れて人間族と偽って帝国にやって来た少年 見た目も角 尻尾 翼 なども無い魔族の要素ゼロの普通の人間に見える


「下町活躍篇」で裏組織 夜叉の摘発と主犯のアルタスを逮捕まで追い込んだ功労者


イングリットからスカウトされ デミナスに入隊することとなる・・・


初の男性隊員で他の隊員も興味津々


新人扱いでまだ担当は決まっていないため 全員の補佐をしながら決めていく方針になる


身体能力が高く 拳や蹴りをメインに戦う格闘タイプ


というよりお金がかからないから身の振り一つで戦うことにしたのだ




『イングリット』


特殊部隊デミナスの隊長を務める左目に眼帯をつけた人間族の女性


帝国各地から亜人族の女性をスカウトし、デミナスを作る


ゼオンの才能をいち速く見極め部隊にスカウトした張本人


堅苦しい軍人気質だが、ずば抜けた統率力や軍配 的確な指令 個人の戦闘能力も高く五聖クラスの強さと噂されている


武器は2丁拳銃 妹が武器 兵器開発部門の開発者で銃を製作し、それを使用している 体術も出来るため近距離 遠距離の万能タイプ




『リザ』


獣人の狼族と人間族のハーフ ケモミミと尻尾が生えている


鼻が利き 耳が良いため情報収集に長け 部隊の偵察を担当している


サバサバした性格だが面倒見のいい姉御肌


初の男性隊員のゼオンにも気軽に接し、頼れるお姉さんような存在 武器はダガー


素早い動きで相手を翻弄するスピードタイプ


賭け事が好きで負けてもやめられない一面もある




『ヴィヴィアン』


鬼(オーガ)族 身長2mぐらいで頭に1本の角を生やし 褐色の肌が特徴


回復薬ポーションや医療用具などが入った大きいバックを背負い怪我した人の応急手当または運び上げたり出来る部隊の医療を担当している


おっとりとした性格とおっちょこちょいで天然な部分がある 治療中は真剣に出来ているため問題ない


甘いものやかわいいものが好きでデミナスで一番のおしゃれ好き 部隊の看板に「デミナスのお家」と書いた張本人


戦闘はしないが、天然が発動すると危険




『レティシア』


対魔物兵器ゴーレムを乗りこなすハーフエルフの女性


硬い鎧で覆われた人が操縦するゴーレムで部隊の護衛を担当している


隊長のイングリットを溺愛 心酔しており、イングリットが興味を持ったしかも男のゼオンを目の敵にしている


エルフの血のせいか 初対面の相手には少し高飛車で高圧的な態度をとる 部隊のみんなとはフレンドリーに接している


ゴーレムで攻防一体ができ 戦闘時は頼れる存在感を発揮する


しかし レティシア本人は強くない むしろポンコツ・・・




『ステラ』


数少ない龍人(ドラゴニュート)族の女性


近距離は拳や尻尾を駆使して攻撃し 遠距離では咆哮やブレスを使って敵を倒す部隊の攻撃を担当している


翼を広げて空を飛ぶことも可能だが 長時間は飛べない


口数が少なく 任務を淡々とこなすクールな印象 部隊で1番ミステリアスな雰囲気の持ち主 歌を歌うのが好きで夜 歌声が聞こえる時もある




『フィーネ』


ダンピール(吸血鬼と人間族の混血)族の女性


吸血鬼(ヴァンパイア)は魔族であるが ダンピール族は吸血鬼(ヴァンパイア)を倒せる能力があることから亜人族に分類されているが ややこしいためどちらの勢力にも差別されやすい


生真面目で細かい しっかり者の性格で多種族の部隊をまとめ上げている副隊長 部隊の後方の指揮を取ることが多い


武器は腰に携えたレイピア また使える者が少ない闇属性の魔法で味方を援護したりする


真面目すぎる故に休日はワインを嗜む程度だったが、新人のゼオンが入隊したことで良い刺激となり 彼を教育するのが何よりの時間となる


隊長のイングリットとは同期でお互いライバルみたいな関係

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