第2話 鉄拳制裁



三人組の男たちは「あん!?」を声を揃える



「何をしているんだ?」再びゼオンが問いだす



「テメーには関係ねぇだろ! すっこんでろ!」男の一人が言う


手を掴まれ 身動きがとれない女の子は「助けて! 人さらいなの!この人たち!」と叫び


「おめぇ! 余計なことを言うんじゃねー!」もう一人の男が慌て言う


「そうか 悪いことをしてるんだな」ゼオンはボソッと呟く


「なんだ?何かようか小僧」最後の一人が指をポキポキ鳴らしながらゼオンに近づいてくる



「どうせ 見られたんだ 気絶させてさらうまでだ!!」


男のパンチがゼオンの顔めがけてドンッ!と音が鳴るが、顔面には当たらず 左手で拳を止めていた



「誰を気絶させるって?」


次の瞬間 パンチした男の顔面にゼオンのパンチがめり込み


衝撃で後ろに倒れる



残りの二人は驚き 呆然と立ち尽くす


「次はどっちだ?」ゼオンの質問にビビりながらもナイフを取り出し 突き刺そうとするが、それよりも速くゼオンの左ブロウが腹に入りその場に倒れこむ



残り一人 女の子の手を掴んでいた男は仲間がやられているを見てさらに驚き手を離すその瞬間を見逃がさなかったゼオンは子供たちから遠ざけるように男を蹴り飛ばす



あまりの強さと痛みに三人組は尻尾を巻いて逃げ去る


袋に詰められていた子供も助け出し、「ヨシ!次からは気をつけるんだぞ」注意して立ち去ろうとするが、助けた子供たちがゼオンの手を握る。「待って!助けてもらったらお礼をするようにお姉ちゃんに言われているの! 何かお礼させて!」子供たちの言葉に目が点になる。


「大丈夫だよ。ありがとうの一言で・・・」 グ~~~


途中でお腹が鳴り響く 帝国に来る3日前から何も食べていないため腹が減っていたのだ


「くすっ お腹空いてるだね? じゃあ私たちの家に行こう!」女の子や他の子供たちに引っ張られ ゼオンは裏路地のさらに奥へ連れて行かれる・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る