ロボットは隣人か、ライバルか、乗り物か
はい、どーも!
こんばんは、ながやんです。
今日はちょっと、ロボットモノという視点から日本の特異に特異過ぎる、まさに特異点としか思えない異常性、この世の全てと異なる奇妙な文化的側面を語りたいと思います。
勿論、ここで書かれることが全てではありません。
ながやんは、ただの『売れないラノベ作家』でしかなく、世界のロボット創作に関する権威でもなく、ロボット創作の酸いも甘いも嗅ぎ分けた仙人とかでもないです。
僕はただの、その辺に普通にいるロボットモノオタクです。
なんの実績もなく、信念や理念もないかもしれません。ただ、自分の人生の大半をロボットモノと共に過ごしてきたし、いつでも自分が商業創作として万人に見て笑って楽しんでほしい、そういうジャンルがロボットモノなだけです。
そして、こうした気持ちを共有してくれる仲間がいることも知っています。
日本ではまだ、主人公が乗る巨大ロボットというガジェットには、一定の需要があります。間違いなく、主人公と主役ロボが織りなす物語は、大衆娯楽として万人の楽しまれるだけの底力を持っていると感じています。
あ、さて……そういう前置きはともかく、ロボットモノが斜陽ジャンルなのは認めなければいけない現実です。斜陽の名の如く、これから日が落ちて、闇の中に消えてゆく……もし、ロボットモノというジャンルが今のままなら、消えゆくジャンルだとは思っています。
それを自分は望んでいません。
しかし、既にエンターティエントのサブカルチャージャンルである、アニメや漫画、ゲームやラノベといった世界でロボットモノは重要度の低いガジェットになってしまいました。それが何故かは、とりあえずここでは次回に回したいと思います。
ちょっと、その、何故かって……結構何度も言ってきたことなので。
実は、巨大ロボット兵器に乗って主人公が大活躍する! というストーリーラインは、これは古い伝統であると同時に、日本独自の極めてガラパゴスな発想から確立した娯楽要素なんですね。
海外では、ロボットというガジェットは、いわゆる『乗り物』でもなく『戦闘機や戦車のような兵器』でもなかったのです。これが不思議なことに、日本の外の国では、ロボットというのはイコール『アンドロイド』であり、ようするにサイズの大小の差こそあれど『人間に代わって仕事を担う奴隷機械』でしかなかったんですね。ただ、そこから出発したが故に、そうした前提にアンチテーゼを投げかける素晴らしい作品が無数に生まれました。
ただ、外国ではロボットとは『人間の代替物』だったんです。
そこに、日本は『人間が乗って(宿って)初めて成立するロボット』という、全く新しい概念を打ち立てました。
日本のロボットモノのパイオニア、それは鉄腕アトムと鉄人28号です。鉄腕アトムの世界では、アトムは無敵のパワーを持つヒーローであると同時に、思い悩む一人の人間的な情緒と感情を見せてくれました。また、鉄人28号は純粋な兵器であるが故に、有名な『いいも悪いもリモコン次第』という、科学が持つ普遍の悩みと苦しみを表現してきました。
人が乗るまではただのマシーン、物言わぬ物体、物質でしかない。それが、主人公が乗った途端に主の意思を体現する、主人公の良かれと思う善意で悪意を退ける無敵の力になる。そうしたロボットモノのスタイルは、これは実は日本独自の文化なんですね。
外国では、ロボットとは『それ自体が自立した個、あるいは命令を待つ奴隷』というスタンスです.ほぼ、こういう形です。ただ、日本だけが『乗った人間の意思を体現するマシーン』『戦闘機や戦車と同じ、兵器としてのロボット』という方向性を打ち出しました。
良し悪しや優劣じゃありません。
これが、日本の独自の文化で顕在化した、なにかしらのお国柄なのかもしれません。
で、次回はこうした日本独自のロボットモノ文化が生まれ、栄えて、そしてどうなったかを語りたいと思います。もし、真にロボットモノという文化が魅力的なものならば……今も、日本のあちこちで深夜にチャンネルを合わせれば、テレビでロボットに会えた筈です。
今この瞬間も、多くのクリエイターさんたちによって、ロボットモノは生きています。
しかし、それをクリエイター側で一緒に仕事をする人間が拒んでいる。
ロボットモノは存在しているけど、経済的に稼げないコンテンツになっている。
そういう業界の流れが、実際にあると思っています。
僕は、なにが悪いか、誰が悪いかを探してる訳ではないです。
今この瞬間、この一瞬の連なりで形成されてる市場を知りたい。
あとは、いわゆる昭和の『とりあえずロボ』という価値観が崩壊した今……こんな御時世にロボットモノをやってる人たちのメッセージを、余さず受け取りたいし、自分で得て解釈したものを、次の人たちに上手く渡したいなと思ってるんですよん♪
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