新人バイトの後輩にパンツ投げられ世界征服掲げる謎組織に入らされたと思いきや美少女揃いのハーレムのような環境だけどこれといって何も無く学生の貴重な時間を浪費するだけの物語

自立したアホ毛

第一章

第1話 プロローグ

 あなたは世界中の人間を二つに分けるとしたら、どんな基準で分けますか?


 その問いを誰かに問われたら、すなわち「モノサシ」を問われてると思ってください。


 ここで言う「モノサシ」とは、自分の「価値判断基準」です。


 世界を「男」と「女」で分ける人間のモノサシは性別。「裕福」と「貧乏」で分けるモノサシはお金。「幸せ」と「不幸」のモノサシは満足感。「本能」と「理性」なら欲望。「天才」と「凡人」なら才能。


 十人十色。一人一人違うように、皆それぞれのモノサシを持っていて、形が違ったり長さが違ったり持ってる数が違います。


 これから語るのは、僕のモノサシがぶっ倒れたというお話。


 教科書や参考書には書いていない、人間の醜さと愚かさと、偽善と傲慢さのお話を。


 タイトルに書かれている事は事実です。あなた方が好む場面もあると思います。しかし恐らく、あなた方の望む物語では無いでしょう。気に食わなかったら、手を離してもらって構いません。今すぐ他の所へ行って構いません。


 僕は言いましたからね?


 忠告しましたからね?






 ………………では。


 それでも残ってくれた貴方に、不覚にも興味が湧いてしまった貴方に、まんまと騙された貴方に、お話ししたいと思います。


 夢も希望もあったもんじゃ無い、つまらないお話を。


 まず最近に明かしておきましょうか。


 僕のモノサシは「普通」でした。

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