フタリ
栗花落くろ
フタリ
少年は笑顔で言う。
「先生、明日は晴れるでしょうか?」
「ああ、晴れるといいね。」
そう先生は笑顔で言う。
明くる日
「先生、明日は晴れますよね?」
「晴れればいいんじゃない。」
そういう先生の顔は笑顔だった。
別の日
「先生、明日こそは晴れますよね!」
「そうだね、晴れるといいね。」
今日も先生は笑顔で言う。
後日
少年は少し俯いている
「先生、晴れますよね。晴れてくれますよね、明日は。」
「もう無理じゃないかな。」
先生は笑顔でそういうのだった。
フタリ 栗花落くろ @KuroTuyuri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます