　続いて、PVとリワードの関係。

　1アドスコアが何リワードになるか、その換金率はカクヨム全体で変わらないはず、と考えています。もちろん月によって変動はありますし、その点「カクヨムからのお知らせ」でも告知されていましたが、少なくとも同じ月で見れば、どのユーザーも「1リワードを稼ぐために必要なアドスコア」は同じになるのでしょう。

　ただし「1アドスコアに必要な広告表示PV」はユーザーによって異なるので、そうなると当然「1リワードを稼ぐために必要な広告表示PV」つまり「1円を稼ぐために必要な広告表示PV」も違ってくるわけです。

　思いっきり余談ですが、このエッセイを書いていて『換金率』と入力する度に『監禁率』と変換されるので、少し困っています。監禁したりされたりが好きという特殊な趣味はないのですが、たまたま昨日、執筆中の長編の原稿が、誘拐事件への対処の場面でした。監禁場所がどうのこうの、と作中のキャラクターたちが議論していたので、おそらくその影響でしょう。ちなみに、カクヨム投稿作品ではなく他サイトで連載中の作品の原稿です。

　さらに話が逸れますが、実はこのエッセイのあらすじ（作品紹介）欄において、最初『恥も外聞もなく、なるべく細かいデータを公開していきます』が『恥も外聞もなく、なるべく細かいデータを後悔していきます』となっていました。作品投稿の後になって気づき、慌てて修正しました。「恥も外聞もなく」と言っておきながら「後悔して」というのは、なんだか深層心理を読み当てられたような誤変換であり、少し複雑な気分でした。

　話を戻します。

　1円を稼ぐために必要な広告表示PV。

　今回も、数字で表してみましょう。「各月の広告表示PVをリワードで割った数字」の結果だけ並べてみます。

　1リワード1円ですから、この値が「1円を稼ぐために必要な広告表示PV」になるはずですね。

　現時点で手元にあるデータは、カクヨムロイヤルティプログラムが始まった2019年10月分から、先々月分である2021年3月分まで。まだ2021年4月分のリワードは未確定なので、前項とは異なり、18ヶ月分の数字となっています。

　2019年10月分　　12.20

　2019年11月分　　8.78

　2019年12月分　　8.84

　2020年1月分　　11.38

　2020年2月分　　11.57

　2020年3月分　　10.36

　2020年4月分　　13.24

　2020年5月分　　16.74

　2020年6月分　　12.82

　2020年7月分　　11.49

　2020年8月分　　10.14

　2020年9月分　　8.00

　2020年10月分　　9.59

　2020年11月分　　11.32

　2020年12月分　　10.42

　2021年1月分　　9.51

　2021年2月分　　10.85

　2021年3月分　　9.74

　パッと見た感じ、前回の「各月のアドスコアを広告表示PVで割った数字」に比べると、かなりバラけているように思えます。いや、単なる印象でしょうか。10を境にした大小は桁が変わるために、そういう印象になるのかもしれません。

　具体的な数字としては、8.00から16.74。うーん、印象だけではなく、最大値16.74が際立っていますね。最初うっかり16.74と13.24を見落として、最大値は12ちょっとくらいかと思って原稿を書いていました。その場合、

「8と12って感覚的に1.5倍なのでやはり大きな差に感じてしまいますが、きちんと計算すれば前回の「最低値1.54に対して、最高値2.51」の方が、1.5倍よりも大きいわけで……」

　と書いていたのですが、推敲のために読み直したら、もっと大きな数字をいくつか見落としていたことに気づき、慌てて原稿を修正しています。

　まあ、それでも。

　大雑把に見て「私の場合10PVで約1円」と言って構わないだろう、と思いました。

　そもそも16.74と13.24というのは、2020年5月分と2020年4月分です。

　2020年6月17日には「カクヨムからのお知らせ」として『2020年4月分のカクヨムリワード付与と新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響について』という告知が出されていました。そこから引用すると、

＞業界全体の広告市況が低迷したことは、カクヨムの広告売上にも影響しています。特に今回付与した2020年4月は例年の傾向としても大きく下がる時期であるのに加えて、緊急事態宣言の発令も重なったことで、広告単価が急落いたしました。

＞皆様への配分原資となる広告売上が減ったことで、今回の付与分では1アドスコアあたりのリワード還元率が通常よりも大きく下落しています。

＞これは来月付与予定の2020年5月分も同様で、しばらくは厳しい状況が続く見込みです。

　というように、2020年4月分と2020年5月分は換金率が悪いことが公式発表されています。

　そうなると、その2ヶ月だけ「各月の広告表示PVをリワードで割った数字」が異常に大きくなるのは当然であり、もう例外として、その辺りは無視しても構わないのかもしれません。

　さて、こうして数字を出したついでに。

　今回の数字を前回の数字と並べてみると……。

　2019年10月分　　12.20（PV/円）　　1.62（アドスコア/PV）

　2019年11月分　　8.78（PV/円）　　2.02（アドスコア/PV）

　2019年12月分　　8.84（PV/円）　　2.03（アドスコア/PV）

　2020年1月分　　11.38（PV/円）　　1.63（アドスコア/PV）

　2020年2月分　　11.57（PV/円）　　1.55（アドスコア/PV）

　2020年3月分　　10.36（PV/円）　　1.62（アドスコア/PV）

　2020年4月分　　13.24（PV/円）　　1.66（アドスコア/PV）

　2020年5月分　　16.74（PV/円）　　1.54（アドスコア/PV）

　2020年6月分　　12.82（PV/円）　　1.84（アドスコア/PV）

　2020年7月分　　11.49（PV/円）　　1.95（アドスコア/PV）

　2020年8月分　　10.14（PV/円）　　2.24（アドスコア/PV）

　2020年9月分　　8.00（PV/円）　　2.51（アドスコア/PV）

　2020年10月分　　9.59（PV/円）　　2.01（アドスコア/PV）

　2020年11月分　　11.32（PV/円）　　1.59（アドスコア/PV）

　2020年12月分　　10.42（PV/円）　　1.58（アドスコア/PV）

　2021年1月分　　9.51（PV/円）　　2.08（アドスコア/PV）

　2021年2月分　　10.85（PV/円）　　1.75（アドスコア/PV）

　2021年3月分　　9.74（PV/円）　　1.67（アドスコア/PV）

　当たり前と言えば当たり前ですが、アドスコアが広告表示PVを大きく上回った月は「1円を稼ぐために必要な広告表示PV」が少なくなり、逆にアドスコアがそれほどでもない月は、同じ1円のためにより多くの広告表示PVが必要となっています。

　おおよそ「アドスコア/PV」が2を下回れば「PV/円」が10を超えて、「アドスコア/PV」が2を越えれば「PV/円」は10も必要としない、という感じでしょうか。2020年8月分や2021年3月分のように、多少の例外はありますが……。カクヨム全体でも「1アドスコアが何リワードに相当するか」は毎月微妙に変動しているので、これくらいの例外ならば許容範囲でしょう。

　……と、2回に渡って数字をお見せしましたが。

　これらのデータは、あくまでも私の場合にすぎません。

　前回の冒頭に記したように「1PVあたりのアドスコアやリワードで見ると、もしかしたら私は他の方々よりも恵まれているのではないか」と考えており、このような数字がそのまま他の方々に当てはまることはないだろう、と思っています。

　では、なぜ私の「1PVあたりのアドスコアやリワード」は多めになっているのか。それについて、次回以降で考察しようと思います。