カイン様との出逢い

こんなにドタバタしてるなんて・・・

とりあえず何があったのか聞かないと。


ちょうどいい所にララがいるから聞いてみよう。


「ララ、そんなにドタバタして、一体何があったの?」


「シャーロットお嬢様お帰りなさいませ。実は10分程前にアレン様がカイン殿下を連れて来られまして。この状況なんです」


えっ何?お兄様がカイン様を連れて来たですって

本来なら2ヶ月後の話なのに

なんで連れて来たんですか、お兄様ー!


「そう、カイン殿下がいらっしゃったのね。何も用意してないから大変なことはわかったわ」


「あとアレン様が客間に来るようにとの事です。」


「わかったわ」


もちろんカイン様もいるわよね。

はぁ・・・気が進まないけど行かなきゃ。


客間のドアをノックして入りました。


「お兄様、先程帰宅しました。お呼びでしょうか?」


カイン様からの視線が痛いんですけど・・・。

なんでそんなに見てるのですか?


「シャロンお帰り。待ってたよ。カイン様がうちに来たいって言ってたから連れて来たんだ」


お兄様とカイン様は幼馴染で

側近候補でもあるので仲が良いのはわかりますが

なんで、うちに来たかったのかが謎なんですけど。


「シャーロット様はじめまして、カイン・ベルクです。お会い出来て嬉しいです」


微笑まれたけど目が笑ってなくて怖い・・・。



カーテシーをしてから挨拶しました。

「カイン殿下はじめまして、シャーロット・ホワイトです」


「挨拶も終わったし、ここからは普通に喋っていいよね?」


「カイン、切り替えが早すぎるのでは」とお兄様が笑っている。


「俺のことはカインでいいよ。シャロンに俺の誕生日パーティーの招待状を届けに来たんだ。もちろん来てくれるよね?」


いきなり愛称呼びとかありえないんですけど!

あと、なんでわざわざ本人が届けに来るんだろう。

余計なことしなくていいのに。


「カイン様、わざわざ届けに来ていただきありがとうございます。ええ、パーティー参加させていただきます」


王太子の誕生日パーティーなのだから

断れないのわかってて言ってるよね・・・。

色々と面倒くさい。

正直、かかわりたくない苦手なタイプです。


ゲームでは、誕生日パーティーで出会うことに

なっていたはずなのに。


「楽しみにしてるからね」と言って帰られました。

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