小さな祠

健さん

第1話

もう今から、約30年前の話です。高校時代の仲のいい友人2人と、山梨県のとある、山あいの古びた旅館に、1泊旅行に行きました。どうして、この旅館に行ったのか、経緯は、もう忘れました。俺たち3人は、身延線に乗り、某駅に降り、そこからまた、山梨バスにて、約1時間30分かけて、その、古びた旅館に着きました。当然周りの景色は、山だらけ。でも、空気は、澄んでいてうまい。旅館は、ここ含めて、3軒しかない。まるで、”日本昔話”に出てくる風景だ。そして、俺たちは、旅館の中へ。名前は、梅の家旅館という。女将さんが、出てきて、快く迎えてくれた。他に従業員は、一人いる感じ。と、言っても、顔が、似てるから、おかあさんだろう。この女将さんは、みてくれ、40歳位かな。色白で、美人である。そして、階段を上ると、手前は、ただの、障子貼りの部屋で、全部で、5つの部屋がある。左側には、洗面所となっていて、奥に行くと、トイレである。大浴場は、1階にある。そして、我々の部屋は、最初の部屋、つまり角部屋である。名前は、”富士山”。この造りだと、簡単に部屋に入られて、貴重品は、各自で、管理してないと、ヤバイな。と、思っていると、女将さんは、”それ”を、察したかのように言った。「今日は、お兄ちゃんたちだけだから、ゆっくりしていってね。」「ありがとうございます。」ならば、貴重品は、気にしないで、風呂にでも行くか。と、早速大浴場へ。1階には、皆で食べる食堂となっていて、その奥には、カラオケボックスと、ゲームセンターになっている。この辺じゃあ、何もないから、ここが、ゆういつの娯楽施設だ。だいたいの桃源郷といえば、外に行けば、古いが、スマートボールや、スナック、居酒屋などあるのだろうが。温泉は、濁り湯で、とても気持ちいい。切り傷とか、湿疹に効くらしい。にきびにも、効くかな?そして、風呂から出たおいらたちは、ゲームセンターへ。古いが、俺は、インベーダーゲームを、夢中でやった。着いたのは、3時30分だったが、気づいたら、もう5時30分だ。6時から夕飯だというので、部屋に、一回戻って、テレビ見ながら、時間を潰していた。6時になって、食堂へ。獅子鍋、天ぷら、ハンバーグなど、ごちそうだ。「お代わりしてね。たくさん食べてね。」と、女将さん。よーし食うぞ!今、50近くになるが、こんなに食べれないだろうが、我々、しっかり、5杯おかわりしました。ん~。満足じゃ。それから、また、ゲームセンターへ。これじゃ、ゲームしに来たのかと、思ってしまうが、いかんせん、他にやることないから、仕方ない。10時までとのこと。俺たちは、ぎりぎりまで、やって、部屋に戻った。風呂は、12時までというので、せっかくだから、もう一度、寝る前に入った。部屋にもどり、テレビみながら、話をしていたが、やがて、眠くなり、寝ることにした。

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