人に嫌われるけど俺なりに努力しようと思った

てるた

第1話人見知り

「ねぇーあの人またこっちみてない」

「なんか挙動不審で気持ち悪いんだけど」

 通学路に使う通学電車の中で全く知らない人からこんなことを言われるのは最早日常茶飯事で全く気にしなくなっていた。


『ただいま池袋池袋』

 電車の自動ドアから降りると人が一人もいない。

 横の自動ドアには俺の所から乗車する人も並んでいたので大行列になっていた。

 どうやら俺の道を阻む者はいなく神になったらしい。


 学校に向かう途中の通学路でも俺の周りには人がいない。

 半径三メートル以内には人が離れていた。

 どうやら俺は神からさらにランクの高い地位に格付けされたらしい。


 教室の扉を開くとそれまで喋り声が聞こえていた教室がピタリと静まり返った。

 そして俺が自分の席まで移動する間も一定の距離をとられポツンと置かれている席に座った。


「今日もこの体質のせいで、また皆から意味嫌われてしまっていたか」 と独り言を呟いたら先生が教室に入ってきた。

 

「二年生にもなって馴染めない奴がこのクラスにはいる」

 先生は教壇の上から開口一番でなんて酷い言葉を。

 教育者として失格だぞー。

 その言葉はみんなに言ったけど違うよね。

 完全に個人的に『俺』言ったよね。

「それで何だが、うちのクラスでそれは非常にまずい。私の評価に関係してくるので非常にまずい」

 男性教諭の一八〇センチはあろう身長から俺達を見下して言い放った。

「…それでだ。今日クラス全体40人が一人一人と関わろうというアイディアをだします」

「先生クラスの全員ですか?」

 長い黒髪が肩までかかっていて整えられた眉毛、真面目そうな顔付きの女子生徒は目線を俺の方に向けて先生と喋っていた。

 あー俺と話したくないって事だろ。

 別に俺だって………ごめんなさい正直女子生徒と関わりたいです。

「全員です」

「それで私達に何の得があるんですか? なんか話しを聞いてる限りでは先生の内申点を上げてる様にしか思えなくて」

 クラスを代表してこの女子生徒が代弁して喋ってくれていた。

「これは経験談だが高校時代、結局クラスの奴と何人関われる。せいぜい数人だろ。大人になってSNSの投稿をみて充実しているのが無性に腹が立つ。腹が立つ理由は簡単。そこに自分がいないから。なら自分がそこに存在してればいいんだ」

 ながながと自分の経験談を話し終えた後、四角い箱をどこからとだしてきた。

「それじゃあこの中に入っている同じ数字の紙を引いた者同士がペアだからよろしく」

「先生私達まだやるとは」

「今の話しを聞いてやらないなんて選択肢はありません」

 先生はその女子生徒に箱を押し付けたら、しぶしぶクジを引いていた。


 クラスの皆引き終えると俺は最後の余り物のクジを引くと先生が「それじゃあ、はじめ」 といい皆、番号を書かれていた数字の人とペアを組み出した。

 俺の番号は一番。

 お、キョロキョロしてる女性を発見した。

 よし行くか。

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