29、襲撃者の正体は?

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GM:1号車で正体不明の魔物が、展望室でオーガが倒れたちょうど直後ですね。列車が切り離された車両のところに戻って、ガッシャン!と再び連結をしたのは。この瞬間に起きた衝撃で蛮族たちの死体はあっちへゴロゴロ、こっちへゴロゴロします。

リナリア:うわ……(笑)。

GM:皆さんや、他の人たちはよろめいたものの、手近な何かに掴まるなどして上手くこの衝撃に対応できました。

シャルリーヌ:それは良かったですわ(安堵)。

リナリア:列車の中を行き来できるようになったのなら、シャルリーヌに私が倒した魔物の正体を暴いてほしい。

シャルリーヌ:了解しました。(ころころ)あ! わかりません(汗)。

GM:えー、それではルルーがひょこっと出てきまして代わりに調べてくれますね。「あなたたち、そんな事もわからないの? 戦闘以外はダメね。これはアルボルシニアという蛮族よ」

トーニャ:むかつく(苦笑)。

GM:ルルー曰く。アルボルは魔動機文明時代に鉄道を敷くために住処を奪われたので、時代が変わっても魔動機文明の物を恨んでいるそうです。恐らく、今回も魔動列車そのものへの恨みから、オーガたちが所属するバルバロス・トレインレイダーズと手を組んで計画を立てたんだろうということです。

シャルリーヌ:……という推測を私が言ったことにしますわ。

全員:(笑)

GM:どうぞ、どうぞ。

トーニャ:すごいわシャルリーヌさん!

シャルリーヌ:ありがとうございます。

リナリア:しかし、こちらよりも3レベルも上の敵を出すなんてこのGMは……。

GM:いや、GMは何とか三人一緒に戦ってほしいなぁと一応策を講じたんですよ。特にトーニャが単身でオークシィ夫人の部屋に行くといったときは一番焦りました。

シャルリーヌ:ま、PCたちはみんな一生懸命最善を尽くそうとしました。そして、結果何とかなりました。それで良いではありませんか。

リナリア:私は一回、気絶したけどね。


トーニャ:あの、夫人――アルボルシニアが使っていた部屋を調べたいんですけど?

GM:あ、はい。オークシィ夫人が使っていた部屋を調べると、ほどなくしてクリスティさんの遺体がクローゼットから発見されます。

シャルリーヌ:わかってはいましたが。ご遺体を見ると言葉がありませんわね。

GM:アーサーさんも、何も言わずにしばらくクリスティの遺体を抱きしめますね。

リナリア:しばらく二人だけにしようか……。

トーニャ&シャルリーヌ:(無言でうなずく)


 そっとその場を立ち去るPCたち。扉を閉めると、外にまでアーサーのすすり泣く声が聞こえてきました……。

 こうして南方国際鉄道で起こった神官失踪事件は、悲しみに包まれた結末を迎えた。だが、PCたちの活躍によってより最悪の事態になることは避けることができたのでした……。

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