『スカボローフェア』ーSW2.5リプレイ / コンテスト用修正版ー
ぼてぼて
プロローグ(前編)
GM:皆様お集まりいただきましてありがとうございます。ソードワールド2.5キャンペーン「スカボローフェア」。本日はプロローグをやっていきたいと思います。各人自己紹介をお願いします。
レイン:「俺の名前はレイン。騎士になる男だ」
騎士を目指して田舎を飛び出してきた少年剣士です。鎧と剣は昔冒険者だった親のお古をくすねてきました。熱血バカ系で行こうかなと思います。煽り耐性が低くて、すぐ熱くなる感じ。ファイター2Lv、エンハンサー1Lv、ライダー1Lvだけどお金がないから愛馬はいない! 以上かな。
イキシア:「イキシアなのです。こっちはダニィ……大事なおともだちですの! ばかにしたりしたら、ばーん! どーん! ばばーん!! しますから、覚えておくといいのです! ふふん!」(スタッフを構えながら)
こんな感じの小生意気系ルーンフォークです。いろいろあって女装男子。ライダーLv2、ソーサラーLv1、500経験点分浮いています。騎獣のダニィ(ダウレス)に前衛に立ってもらう遠隔指示型です。ダニィが本体。自分は後衛からぴちぴち魔法撃ちます。基本小生意気ですが、寂しがりやなのでチョロイです。チョロイン。すぐ泣く。とりま以上です!
GM:メインライダーは結構辛いが頑張って。
イキシア:辛くても大好きだからやっちゃうのよね……。
GM:ライダー好きだからわかる。次の方お願いしますー。
ミミ:「ドモ、ミミっていうっス。ミミでいいっすよ~」
フェンサー+スカウトの、挑発回避盾です。ルンフォ故に敏捷Bが低めのため、先制取れなかったらごめんなさい。キャラ的には、ノリ軽めの「っス娘」です。ちゃらい。そんな感じ。よろしくおねがいしますー。
イキシア:挑発盾!
レイン:全力攻撃使いとしてもうありがたさしかない。敏捷2は低くねえっす。なによりいるだけまし。スカウトさんいないと地獄だから。
イキシア:貴重なスカウト&盾さん (拝む)
ユズハ:ではラスト。ナイトメアのユズハ、キルヒア神官です。
プリースト2、レンジャー1、セージ1の純後衛サポーターです。性格はまだ決めていません。でも他の方を見るに苦労人枠に行きそうな予感がしています。よろしくおねがいします。
イキシア:苦労人枠……。
ミミ:保護者枠……。
レイン:肩ポン。
ユズハ:なおこのセージ、誰よりも知力が低い(知力14)です。レイン、貴方の知力17を私の筋力(20)と交換しません?
レイン:交換してえ。(メインファイターなのに筋力一番低い)
ミミ:流石に笑う。
GM:知恵じゃなくて知識が必要な職だから(震え声)
GM:それでは時間も良い感じなので、始めて行きたいと思います。ぼちぼち頑張っていきましょー。
一同:よろしくお願いします!
GM:君たちは先日ギルドに登録したばかりの駆け出し冒険者だ。同じような駆け出しばかりを紹介してもらってパーティを組んだものの、冒険者らしい冒険はまだ行っていない。そんなとある日のうららかな午後。今日も今日とて君達は、冒険者ギルドに依頼を探しに来ている。
≪冒険者ギルド≫
GM:今日もいい感じの依頼を見つけられなかった君たちは、テーブルを囲んでご飯を食べていた。今いるここ、「スカボロー」は近隣と比較すると大きな街のため、依頼自体は結構な数があるのだが、それは「周辺の小さな町や村では手に負えないもの」であることをも意味している。駆け出しは結構頑張らねばならないのである。
レイン:「お金が、ない」
イキシア:「…………」(なけなしの10Gをじっとみつめる)騎獣のダニィを盾にしながら、人見知りマックスでごはん食べています。パーティ組んだばかりということで、まだ打ち解けていません。5mくらい離れて座っています。
ミミ:それはもう別テーブルなのでは?
イキシア:別テーブルですね!
レイン:「イキシア、それ食いにくくないか?」
イキシア:「たっ、たべ、食べられます!! ダニィが手伝ってくれますから!!」(こ、こんなでっかいごっつい人たちと一緒にお仕事なんて……うう、これからが心配です……)」
ユズハ:「しかし、働こうにも、ここまで仕事がないのではな。全員、うちの神殿で奉仕活動でもしたらどうだ?」
ミミ:「神殿っスか~? ルーンフォークには向いてなさそっスけど」
イキシア:「……カミサマ、とか、怪しいシューキョー団体は、こわいです……ホウシとかぁ……」
ユズハ:「神は全て見ておられる。信仰心なくとも、幸運という形で還元してくれるかもしれないぞ」
ミミ:「今欲しいのは幸運じゃなくて、現金なんスよね~……」
イキシア:「……そ、それはまあ、同意です。幸運では飯は食えないのです」
ユズハ:「まあ、確かに、何はなくとも先立つものがなくてはな……」
レイン:「バイトするかぁ……」
ミミ:「やっぱりドブ掃除っスかねぇ。定番っスけど」
ユズハ:「ドブ掃除、素晴らしいな。人の嫌がることは率先してするべきだ」
イキシア:「どぶ!? い、い、いやですー!! きたないっ」(お嬢様のためまだ覚悟ができてない)
GM:さて、そんな感じで君たちがぐでーっとくだを巻いていると……スカウトはミミか。ミミはギルドの入り口あたりでキョロキョロとあたりを見回している少女を見つけます。少女は君たちを見つけると、ニヤっと笑って受付の方へと歩いていきました。
イキシア:にやっと?
GM:にやっと。
レイン:「どーしたミミ?」
ミミ:「いや。……ドブよりは女の子のお世話の方がマシっスよねぇ」
レイン:「……何言ってんのお前?」
GM:少したった頃、ギルドの受付嬢が君たちを呼びました。
受付嬢:「おーい」
イキシア:「ぴゃっ」(そのままミミさんの後ろに隠れる)
ユズハ:「仕事か、行くぞ」イキシアをぽんっと叩きます。
ミミ:「はいはい、怖くないっスよ」
受付嬢:「お仕事の時間だよ。駆け出し用の仕事が足りて無くて悪かったね」
イキシア:「…………は、初仕事……。よ、よかった、どぶじゃない」
レイン:「飢えて死ぬかと思った。で、どんな仕事?」
受付嬢:「こっちのお嬢さんから、護衛の依頼だよ」
GM:といって一人の少女を紹介されます。
オルソラ:「……どうも、はじめまして。オルソラです」
GM:目つきが悪く、ニヤついた顔をした少女です。
イキシア:(怖い顔してる……)おろおろします。
レイン:「ミミ、お前の伝手?」
イキシア:「はっ! さっき女の子の世話とか言ってましたね、確か!」
ミミ:「まさか。偶然っスよ。グーゼン、はは」
受付嬢:「はっはー。君たちご指名だったぞ。知り合いかと思ったけど違うんだね」
オルソラ:「……話、いいですかね?」
GM:受付嬢は笑っていますが、オルソラはじろり。
イキシア:「よ、よっよよよよよろしくです……話どぞです……」
オルソラ:「えっとですねぇ。三日月湖に行きたいので、護衛してほしいんですよ。駆け出しだって聞いてますけど、あそこなら駆け出しの人でも十分でしょう?」
レイン:「三日月湖?」
GM:はい、では知識判定です。目標値5。
ミミ/ユズハ:(ころころ)知っていた。
レイン:(ころころ)知らぬ!
イキシア:(ころころ)わからぬ!
ユズハ:(笑)
GM:レインとイキシアのネタキャラ化が激しい
イキシア:「なんですかそこ!!!」
ユズハ:「知らないのか? 三日月湖っていうのは……」
GM:とても巨大な湖です。まるで太い三日月のような形をしている事から名付けられました。かつて、魔動機文明時代には大きな街があったとのことですが、大破局の際に蛮族との戦いで破壊されこのような湖になったと伝わっています。300年たった今では、周囲には森林が育ちスカボローの貴重な観光資源になっています。富裕層が冒険者を連れて観光に訪れたり、近隣の森で資源を採取したりする近隣住民の姿が度々みられます。また、その経緯から近隣では魔動機文明時代の遺跡や遺産が見つかることがあり、冒険者のホットスポットとしても知られています。
ユズハ:「……という場所だ」
レイン:「そんな場所があったのか。うちの田舎では聞いたことなかったなあ」
イキシア:「ほほー……よくやったですユズハ! 学者さんはかしこいのですね!!」
ミミ:「割と有名どこっスよね……?」
GM:なぜ知らないのか? これがわからない(目標値5)
ユズハ:「そうだな、どうやらイキシアよりはかしこいようだ」
イキシア:「こふっ」(プライドが傷ついた音)
オルソラ:「三日月湖知らないのは流石にビビりますね。それでよく冒険者やろうと思いましたね」
レイン:「ははは、すまんな。ま、未知を知っていく楽しみが多いってことで。あと、二人は知ってるから安心してくれ」
オルソラ:「……まぁいいんですが。今回は観光じゃないんですよ。私、ハルーラ神殿で神官してまして」
GM:といって聖印を見せてくれる。
ユズハ:「ほう、ハルーラの」
イキシア:「でた、しゅーきょー団体」
オルソラ:「ええ。それでまぁ夢でお告げ? がありまして。多分三日月湖だと思うんですよ。ただ具体的な場所がわからず。それでまぁ、冒険者の人でも雇って探しに行こうかと。遺跡っぽい場所でしたからね」
イキシア:「遺跡!! いきましょういきましょう!! ねーダニィ!」
ユズハ:「私としては見つかろうが見つからなかろうが、仕事になるなら構わない」
受付嬢:「神様のお告げ付きとか幸先いいじゃない! 儲かったら一杯おごりなさいよ」
ミミ:「はは、考えとくっスよ~」適当に流す。
オルソラ:「……儲かるかどうかは保証できませんよ? 遺跡の発掘依頼じゃないんで」
レイン:「ふむう。オルソラ、それ俺たちみたいな新人でいいわけ? 要は危険度も何も不明なんだろ? 懐の都合なら何も言わんけどさ」
オルソラ:「安い方が小市民にありがたいのは確かですが、三日月湖ですからねぇ」
GM:ユズハは知っているでしょう。観光地化と遺跡探しに行く冒険者のおかげで、定期的に現地の蛮族や危険な動植物は駆除されており、比較的安全なスポットです。護衛も本当に念の為レベルです。現地民が資源採取に行くような場所ですんで。
ユズハ:「……という感じだから、まあ問題ないだろう。むしろ渡りに船じゃないか?」
ミミ:「良さそうっスね。初めての冒険には丁度良いかもっス」
イキシア:「学者氏が言っているのであれば大丈夫でしょう!! それにそのー……依頼料も、10Gより多ければ、それでじゅうぶんというかー……」(ここで受けないと今夜の宿代がない、とは言えないプライド)
ユズハ:不当に値段を下げられかねないので、イキシアの口を塞ぎます。
オルソラ:「ええ、そうそう。駆け出しの冒険にはきっと丁度いいと思いますよ」
GM:オルソラの笑みがニヤニヤと深まります。
ミミ:「(これほんとに大丈夫なの???)」
レイン:「なら喜んで。で、具体的な依頼料とかは?」
受付嬢:「ギルドの規定に従って、駆け出しは一人500Gになりますが」
オルソラ:「ええ、はい。大丈夫ですよ」
GM:2000Gが机の上に置かれます。
イキシア:「ほおおお……おかねだ……かあさまととうさまの机に溢れていた、これが……目の前に……」
受付嬢:「はい、確かに。前金は3割までなら受け取れるけど、どうする?」
GM:150Gまでなら受け取れます。貰う人は宣言して追加しといてください。物として受け取っても良いです。
レイン:「俺の分はもらっておきたいな。食料とポーションにしてくれ」
イキシア:「ま、まこーそーを、くださいです」
ユズハ:「では、こちらも魔香草と保存食を」
ミミ:「先立つものは必要っスからね。私もアウェイクポーション欲しいっス」
GM:手を伸ばす君たちに向けて、オルソラは相変わらずニヤニヤした笑みを浮かべています。
ユズハ:(神に仕える身ならば、そのような笑みを浮かべるべきではないと思うのだが……と思いつつ、宗教戦争になりかねないので黙る)
ミミ:「(やっぱ神官って良く分からんわ)」
イキシア:「(こわ……仕事はともかく、しゅーきょー団体には近寄らんとこ……)」
ユズハ:三日月湖までの食事ってどれくらい必要でしょう?
GM:1日かからないくらいの場所なので、我慢するなら無しでもいいのよ。歩いていってキャンプして帰ってくる場所。自然公園みたいな扱いだとおもいねぇ。そんな感じで話していると。
受付嬢:「うーん。初仕事だしサービスしちゃおうかなぁ」
GM:と、頼んだアイテムの他に全員分の1日分保存食が。
受付嬢:「頑張ってくるんだよ」
レイン:「お、ありがてえ!!」
ユズハ:「御馳走になります」
オルソラ:「じゃ、もう準備がいいなら出発しますか? あんまりぐだぐだしてると遅くなりそうですし」
レイン:「だな、俺はいけるぜ。準備するほどのものがねえし」
ミミ:「同じく。前衛はらくちんっスね」
イキシア:「イキシアも大丈夫です! た、たぶん!」
ユズハ:「なら行こうか」
レイン:「んじゃ、みんなも改めてよろしく!」
イキシア:「! よ、よろしく、です!」
オルソラ:「ええ、しばらくの(……)付き合いになりますが、よろしくおねがいします」
GM:意味深な笑みを浮かべましたが、君たちは特に気にすることはなかったでしょう。
受付嬢:「行方不明にならないように気をつけるんだよ~」
レイン:「いってきまーーす」
GM:というわけで、君たちは初仕事に意気揚々とでかけていったのでした。
GM:その少し後。
神官長:「すみません! こちらにハルーラの神官が来ませんでしたか!?」
GM:冒険者ギルドに駆け込んでくる神官の姿が一人。
受付嬢:「え、あ、はい。先程オルソラさんという方が冒険者を雇って三日月湖に向かわれましたよ? お告げがあったとか」
神官長:「お告げ……! やっぱり、あの子何を考えて!」
受付嬢:「……あの、何か問題でも?」
神官長:「くっ、すみません。詳細は他の神官に。私はあの子を追いかけます!」
受付嬢:「えっ、あの、ちょっと!」
GM:神官長は駆け出していきました。
受付嬢:「……あいつら、初っ端から厄ネタとかまじで生きて帰れよ」
GM:そんなつぶやきだけが残ります。
PL達:(悲鳴)
GM:さて、君たちの視点に戻そう。本日は小春日和。この調子なら数時間も歩けば三日月湖にはたどり着けるでしょう。道中、「街暮らしの神官」と自らを紹介したオルソラですが、意外と健脚なようです。今のところ、道なりに進んでいます。
ユズハ:旅慣れてないこちらが置いていかれそうだな。
イキシア:歩きなれてないので、ダニィの背中に乗せてもらって歩いてます。「……つ、つかれないのですか? イキシア、ダニィに乗ってるだけでも疲れそうですのに。シンカンってムキムキなのですか?」
ミミ:「ユズハさんもそうっスし、神官ってそういうものなんスかね」
レイン:「……そうだったのか!」
ユズハ:「そんなわけがあるか」
オルソラ:「……か弱い乙女にそれはなくないですか? 長歩きできるように訓練しただけですよ」
GM:そんな会話をしながら、たま~に。そう、たま~~に。オルソラはたどってきた道というか、街のほうをチラ見しています。
レイン:「どした、忘れ物か?」
オルソラ:「いえ、お告げで見た場所を探してるわけですから、場所を考えながら進んでるだけですよ」
レイン:「そうか、お前さんしか場所わからんしな。頼むぜ」
ユズハ:「具体的には、どんな場所だったんですか?」
オルソラ:「古い遺跡に見えました。薄暗かったのではっきりはわかりませんでしたが。そこに入っていくところからでしたね」
イキシア:「はぁ。お告げってふんわりなのですねえ」
オルソラ:「場所はわかりにくくて、隠されているようでした。ただ、離れたところに三日月湖が見えまして。湖の見え方からおおよその場所は推測できるんですが、詳細がね」
レイン:「ま、探すの含めた依頼だ。大体の場所がわかったら手あたり次第やるしかねーな」
ミミ:「ま、のんびり行くっスよ。安全に安全に」
イキシア:「ダニィ、探すのはお願いなのです」(すりすり)
ダニィ:「きゅー」
ユズハ:「ふむ……着いた後は、何をするんです?」
オルソラ:「さぁ? 私はお告げの通りにそこに向かうだけですから」
ユズハ:「……そうですか。まあ、そういうこともありましょう」
ミミ:「そういうもんなんスかね?」
ユズハ:「まあ、神ですからね。人の常識で考えられるお方ではない」
レイン:「そいや、俺たち指名って話だったけど、もしかして俺らもお告げにいたわけ?」
オルソラ:「いえ、そんなに手持ちがないので暇そうな駆け出しっぽい人を指名しただけですよ?」
GM:今回だけはにっこりとレインに笑いかけます。そしてまたニヤニヤに戻ります。
レイン:「お、なんかさっきと違う顔だな。しかし残念だな、どーせなら選ばれたとかのほうが物語っぽくて燃えるのに」
オルソラ:「……英雄願望でも?」
レイン:「いや、まぁ、その、すごい人間になりてえとは思ってるよ」英雄願望はあるが、流石にそうは言えない。
オルソラ:「そうですか。頑張ってくださいね?(………………)」
GM:今度は満面の笑みで告げられるのでした。
レイン:「……おう?」
オルソラ:「おっと、そろそろ森に入りましょうか。こっち側のはずです」
GM:突然立ち止まって、君たちにそう告げます。まだ少し三日月湖まで距離がありますが、ここからは森を進むようです。オルソラの先導に従って進むことになるでしょう。
オルソラ:「野犬くらいは出るかも知れませんし、よろしくおねがいしますね」
ミミ:「お任せっスよ~」
イキシア:「やだなぁ、安全だって言ったじゃないですか。野犬なんて出るはずないのです!!」
レイン:「イキシア、森は人の領域じゃないからな。油断するとほんとあぶねーぞ」
オルソラ:「ええ、ええ。それに、もし遺跡が見つかったら、そこに何かいないとも限りませんし?」
GM:そんな会話をしながら、君たちは森に入っていきました。
GM:しばらくすると……
神官長:「このまま進めば三日月湖です。そこで聞き込みをしますよ」
GM:神官長がハルーラの神官たちを連れて、足早に通り過ぎます。そう、森になど入らずに。
神官長:「あのお告げには従ってはならないと教えたのに……! この300年、お告げに従った神官は全員が行方不明になっているのだから! しかも冒険者まで連れて……一体どういうつもりなの!」
レイン:やっぱりそうだよなぁあああ!
イキシア:神官さんに足跡追跡技能などないのである。
ユズハ:これはまずいことになりそうだ。
GM:森の中は先程までの整備された道と違って深く、また薄く霧がかっている。背の高い木々、苔むした岩などがあちこちに存在し、見通しは悪い。そんな中を、君たちはオルソラの導きに従って進んでいった。
イキシア:「(……導きの星神、でしたっけ。ハルーラとやらは。なるほど、シューキョー団体のことは信じてませんが、まさに「それらしい」じゃありませんか)」
オルソラ:「まだしばらくかかりそうですね。一度お弁当にしますか?」
GM:街を出て数時間。そろそろ小腹も空いてきた頃だ。森の中の空気は澄んでいる。戦闘もしていない君たちは、まさにピクニック気分だろう。
イキシア:「ごはん! たべたーい、です!!」
レイン:「んじゃ、休憩だな」
ミミ:「そっスね。今のうちに済ましときましょ」
GM:倒木や座りやすそうな岩、あるいは地べたに座り込んで各々昼ごはんを食べるだろう。ギルド謹製の保存食は、駆け出しからベテランにまで愛される中々の一品で、体力仕事の冒険者にふさわしく、ボリューミーかつ高カロリーな食事だ。匂いのきつい料理などは入っておらず、冒険の様々なシーンを想定したつくりになっている。アルフレイム冒険者ギルド自慢の一品なのだ。
イキシア:ちょっと気をゆるしたので、ダニィに隠れつつパーティの皆さんから1~2mくらいの位置にいます。「なかなかおいしいですね……なめてました……」
ユズハ:「保存食とは思えない出来だな、美味い」
ミミ:「身体に滲みるっスね~」もぐもぐ
GM:食事を終え、休憩の後歩き出す。森の外では小春日和だった天気も、ここでは木々に陽の光を遮られて少し薄暗い。オルソラの指す方向は、森の中でも歩きにくい方、歩きにくい方へと進んでいく。「確かにこれでは、冒険者でも中々来ないだろう」と思うほどだ。
ミミ:「足元、悪くなってきたっス。気を付けるっスよ」
ユズハ:「オルソラさん、本当にこの道で合っているのですか?」
イキシア:「そ、そうです! ほっ、ほほほほんとにこっちなのです!? なんか、聞いたことない虫の羽音聞こえるですよ!?」
レイン:「獣道、以下じゃねーかこれは」
オルソラ:「ええ、こちらのはずです。私もまさかこんなに歩きにくい場所に向かう羽目になるとは思いませんでした」
GM:そう言ってはいますが、オルソラの装備は野外を歩き回るには万全に見えます。
ミミ:「……の割には、準備良さそうっスね?」
オルソラ:「森の中な事はわかっていましたので。角度的にはそろそろだと思いますので、注意して探してみてください」
GM:というわけで、探してもらおうね~。探索判定目標値10だよ。
イキシア:(ころころ)よ、よかった。達成です!
ミミ:ありがてぇ(失敗)
GM:ではイキシアが、というかダニィが見つけたようですね。深い森の中、木々に埋もれるようにその遺跡はありました。
イキシア:「……!! あ、あったです!! ダニィ、すごいです!」トカゲにだきついてきゃっきゃと喜ぶ。
レイン:「おぉ、お見事二人とも」
ユズハ:「野生の勘か、流石だな」
ミミ:「偉いっスねぇ。後でおやつあげるっすよ。イキシアが」
イキシア:「ミミさん!? いやあげますけど!」
GM:君たちがきゃっきゃと遺跡の発見を喜んでいると、聞きつけたオルソラもやってきます。
オルソラ:「……ああ。ここが、そうなのですね」
GM:今までと少し違って、感慨深そうにしています。
イキシア:「嬉しいです?? 嬉しいです??」
オルソラ:「ええ、まぁ」
GM:ふっと笑っています。
オルソラ:「何か、住み着いていたりしますかね?」
GM:聞いてきます。足跡判定どうぞ。目標値10です。
ミミ:(ころころ)ん、問題なしッス。
GM:人間より小柄な何者かが複数出入りしているようです。
ミミ:「なんすかねこれ……。ゴブリン、フーグル……、そんな感じっす」
イキシア:「ば、蛮族ですか!? やですやです、こわいー」
レイン:「オルソラ、中に行かないといけないんだよな?」
オルソラ:「お告げの中では入っていきましたね」
ミミ:「なら行くしかないっスかね~」
イキシア:「うう、う……本気ですか……お仕事、つらい……」
ダニィ:「(鼻先でなだめるようにすりすり)(こくこく)」
レイン:「んじゃ、俺とミミが前で、ほかの人が少し後ろって布陣でいいか?」
オルソラ:「そうですね。神聖魔法でしたら少しは使えますので、必要であれば言ってください」
ユズハ:「では、依頼主を囲むようにして進もう」
レイン:「イキシア、後ろは任せたぜ」
イキシア:「ま、任せた!? ……ま、任されたならしょうがないですね、頑張りますよ!」
レイン:「おう、頼りにしてる」
イキシア:「!!!! ふふふっふふー、頼るがいいです! 最高に頼るがいいです!! 頑張るぞ、おー!!」
GM:君たちは遺跡の中へと入っていく……すると、中はこんなふうになっていました(ユドナリウムの上にMAPをどん)現在地でございます。遺跡の中は薄暗い。暗視がなければ灯りがあったほうがいいだろう。
イキシア:「じゃあどんどんいきましょうか!!」(ルーンフォ―クで暗視持ちなのであんまり周りのことを考えられてない)
ミミ:「一応私は見えるっスけど……」と周りをみる。←ルーンフォーク
ユズハ:「待ってくれ。今明かりをつけるから……」←ナイトメア
イキシア:「あかり? ……もしかしてみえないんですか!?」
レイン:「うん、見えない」←人間
イキシア:「かあさまととうさまも夜見えなかったですけど……はぁあ……かあさまとうさまが変なのだと思ってましたけど、そーいう人、結構多いんですね。かしこくなりました」
ユズハ:「見えるやつの方が少ないな。人数比でいうならば」
レイン:「種族差だからなぁ、こればっかりは」
ミミ:「ほら、イキシア。我々は優秀なんスよ、ゆーしゅー」(てきとう)
イキシア:「優秀!!! 選ばれし優秀……これはイキシアががんばるしかないですね!!」
オルソラ:「私も見えませんねぇ。灯りくらいなら持ちましょうか?」
ユズハ:「いや、私も両手は空いているんだ。こちらで持とう」
イキシア:オルソラさんのことあんまり信用してないので、実際ユズハさんに持っていただけるのはとてもありがたいです。
ミミ:急に消されたりすると困りますからね。
GM:どうしてオルソラちゃんこんなに信用されてないんだ!
ミミ:おっ、そうだな。(マスターシーン)
イキシア:描写省みて、ほらほら。
ユズハ:さっきから流し続けてる意味深なBGMも省みて、ほら。
GM:ユズハは明かりを取り出して手に持った。中を見通せるようになるだろう。入ってすぐのところが小部屋になっており、直線の廊下が続いている。行き当たりで左に通路が折れており、通路中ほどで右に分岐がある。
オルソラ:「一番奥まで行ってみたいですね」
レイン:「おーけーおーけー」
ミミ:「罠もあるかもっス。気を付けていくっスよ」
GM:では、行きたいところを宣言してくれ。
ミミ:取り敢えず、手前の小部屋。
イキシア:警戒しつつ行きましょう。
GM:では最初の小部屋。遺跡なので当然ではあるが、随分と古い建物のようだ。文明鑑定判定をどうぞ。目標値10。
ユズハ:(ころころ)私だけ成功だな。
GM:ではユズハにはこの遺跡は魔動機文明時代のものだとわかるだろう。中期~後期にかけてのものにみえる。ルーンフォークズさぁ……。
イキシア:どうしてわからなかったんでしょうねー(棒)「な、なんですかここは! なんかこう……アンティークです!!」
ミミ:「……古そうっスね」
ユズハ:「君たちが産まれた時代の産物、のはずだ」
レイン:「まぁ、つくられた時代であってその時代に生きてたわけじゃねえんだし」
イキシア:「!! そ、そーですよ! ……学者先生には……学者先生には、パンピーの気持ちがわからないのです! 人間なんて、しんきぶんめーからいるくせにー!」
ユズハ:「それはたしかに、そうだな。私が間違っていた」イキシアの発言が最もなので面白そうに笑います。
イキシア:……あ。ユズハさんって、ナイトメア隠してます? オープンです?
ユズハ:オープンです。差別するならしろ、の顔。
イキシア:おー、男前。じゃあ、言った後にちょっとだけ角を見てもごもごする。差別というほどではないけど「人間でまとめたの、悪かったかな」的なあれ。
ユズハ:チラッと見られたのを察してスルーします。
レイン:「でも、それならわかったことがあるな。俺、これから出てくる文字たぶん読めない」
ユズハ:「確かに。私も読めないな。誰か読めるか?」
イキシア:「まあ、文字は……文字は読めるはずですから、優秀なイキシアにお任せなのです」
ミミ:「一応、私も読めるっス。お任せあれっス」
オルソラ:「ああよかった。文字関係は大丈夫そうですね」
レイン:「任せた。俺はこう、剣もってつったっておくわ」
ユズハ:「頼りにしている」
イキシア:「任せるですよっ」
GM:魔動機文明の遺産であることはわかりましたが、他は特に何も見つかりません。右とまっすぐの道がありますが、次はどちらに?
レイン:正しい道は右っすかね。俺達はマップ全容が見えてるから、まっすぐ進むと行き止まりになっちゃうのはわかってるんだけど……。
イキシア:……まあ、全部屋見たくなっちゃう習性はありますよね。
ユズハ:「迷路で困った時は左手で壁に触れて伝って行け、という。このまま進まないか?」せっかくだし奥に進もう。
ミミ:「異議なしっス。先人の言葉は大切っスねぇ」
レイン:「直進なら、最悪逃げるときも入口近いしな」
GM:ではそのまま真っすぐ進んだ。通路は左に折れている。すぐに突き当たりがあるが、どうやら右手に部屋があるようだ。
イキシア:「なんでこんなくねくねしてるんですかね?」
ミミ:「元の家主は蛇だったとか?」
ユズハ:「その通りだとしたら、我々は蛇のねぐらにまっすぐ進んでいるのだが……」
レイン:「あとは、要塞とかか」
イキシア:「どちらにせよ物騒なのですー!」
GM:そうですね。「魔動機文明時代の建物にしては小さい、狭い」なイメージです。
レイン:「ま、なんにせよ今は進むしかないし、いこーぜ。罠の類はよろしくな、ミミ」
ミミ:「お任せっス~。自分、そういうの超得意っスから」
GM:奥の小部屋です。六畳か八畳程度のサイズの小さな部屋。中は埃にまみれており、掃除もせずに雑多に物が放り込まれている様子が見えます。
イキシア:「これは……察するに、物置!!」
GM:その下には朽ち果てた、元はなにかすらわからないような物が名残を残している。探索判定です。目標値 8/10/12でどうぞ。
ミミ:(ころころ)1ゾロッスー。
イキシア:(ころころ)12です。
レイン:(ころころ)8だな。
GM:8と12か。ではトレジャードロップ表A1とBを1回ずつどうぞ。
ここで一行は「スパイクシールド」「ファストボウ」を手に入れる。
オルソラ:「あら? さっそくお宝ですか? どうぞお持ちください。私の依頼は護衛だけですので」
GM:よかったですね、と続けながらニヤニヤしてます。松明の明かりのせいで、外で見るより妖しく見えます。
イキシア:「ぎゃー!? 顔怖いですけど!!?」
オルソラ:「あなたのトカゲほどじゃないです」(にっこり)
イキシア:「ま!! なななななにを! 失礼な!!」
レイン:「お前ら、喧嘩はやめろって」
ユズハ:「はいはい、先に進もうか」
イキシア:「きー!」(当のダニィに抱えられながらじたばた)
ミミ:そのまま丁字路まで行きます。
GM:ではT字路。右と左に通路が続いている。それぞれ奥へ向かって壁際で曲がっているようだ。
レイン:「左手の法則だっけか」
ミミ:「学者先生の仰る通りに~」
GM:左側を突き当たりまで進むと、曲がった先が奥まで続いている。間に3つの部屋がありそうだ。扉がかつてはあったのだろうか? 既に朽ち果ててしまっている。手前から見ていくならば、最初の部屋は縦に少し長い六畳間くらいの個室だった。部屋の中はこれまた朽ち果てており、何かの残骸と、埃の山。そして、折れた刃物や壊れた弓などガラクタが放置されている。
ミミ:「武器の類が多い……。こりゃホントに要塞かもっスね」
GM:あ、壊れた武器類は新しめです。明らかに朽ち果てたサムシングとは年代が別。
イキシア:なんと。
ミミ:ほほう?
ユズハ:「……? 何かに襲われたのか?」
レイン:「推定蛮族の足跡って中で見た人いるか?」
イキシア:「えーっと……」(と言いつつダニィの様子をうかがう)
GM:では改めて足跡追跡判定してみますか。目標値10で。
ユズハ/イキシア/レイン:(ころころ)成功。
ミミ:(ころころ)……また1ゾロ。あのさぁ。
イキシア:かせいでいくぅ。
ミミ:さては相当ビビり散らしてるな。
イキシア:出目に恐怖が見えている。
GM:OK。改めて足跡を検分した君たちは「この足跡は人族ではなく、蛮族だろう」と思った。どうやらこの遺跡には蛮族が住み着いているようだ。
イキシア:「ばばば蛮族ー!! ミミさん、蛮族ですってー!」(ダニィからの報告を聞いた)
ミミ:「う、うーん。こりゃしんどいかもッスね……」と内心びくびくしている。
レイン:「どーなんだろうな。とはいえ警戒はしといたほうがよさそうだな」
オルソラ:「奥の方にいるでしょうかね? 頑張ってくださいね」
GM:オルソラは蛮族がいると聞いても平然としています。むしろまるで他人事のような、そんな顔です。
イキシア:「くぅ、よゆーですね護衛対象さんは……」
オルソラ:「そのためにお金払ったんですから、問題ないのでは?」
イキシア:「うー、正論!」
レイン:「ま、なんとかなるさ。戦える相手なら俺が頑張るからよ。とりあえず、部屋探しとこうぜ。なんかあるかもしんないし」
ミミ:「も、勿論。任せといてくれっスよ。うん」
GM:意見がまとまったところで次の部屋に行きましょう。次の部屋はさらっと。年月で荒れ果てたままに、切り出した木材や石材、工作道具が散乱しています。どうやら工作室のようですね。特に目を引くものはありません。次の部屋も同様です。
イキシア:しょんぼり。
GM:君たちががっかりして部屋を出ると、通路の奥からひょこっと蛮族の顔が。
イキシア:「あっ」
GM:向こうも「あっ」って顔してます。魔物知識判定お願いします。6/11。
イキシア:(ころころ)ライダーで13ですね。
GM:ダガーフッドです。ダガーフッドは君たちの顔を見るなり、「冒険者だー! 冒険者がきたぞー!」と、汎用蛮族語で声を上げながら通路を戻って走っていくのが聞こえました。
ユズハ:「……と、叫んでいるな。見つかりました」
レイン:「くそ、斥候役か」
GM:追いかけていくなら、突きあたりの先から複数の蛮族の騒ぎ声らしきものが聞こえてきます。いかがしますか?
ユズハ:「相手に準備をさせる前に切り込みますか?」
イキシア:「ううう、そうですね、やられるまえにやっちまうのです」
ミミ:ちょっとだけ躊躇した後に「よし、行くっスよ!」と珍しく声を張ります。
イキシア:「ミミ、やるきですね……?」
ミミ:「ちょっとはカッコつけないとっスから!」
レイン:「やばくなったら無理すんなよ。前線は俺もいるんだからな。じゃ、行くぜ!」
GM:さて、では君たちは蛮族を迎え撃つべく通路に飛び込んだ! そこにはさっきの斥候に加えて増援の蛮族達が! 戦闘開始です。
【戦闘開始!】
ユズハ:戦闘準備タイミングで「ペネトレイト」。魔物知識判定+2です。(ころころ)発動成功。
GM:では魔物知識判定。ダガーフッドは知名度抜けてます。他に前衛に2種2体、後衛に1種2体です。合計6体。
一同:(ころころ)
GM:ダガーフッド以外、他は全部弱点まで抜けました。アローフッド、サーベルフッド、シールドフッドです。次は先制判定、蛮族側11。
ミミ:高くなーい? (ころころ)失敗です。
レイン:これはしかたねえ。
GM:オルソラは、頼めばMPの限り回復してくれます。拡大数持ち。では蛮族のラウンドから! まずはアローフッドの弓が飛びます。(ころころ)レインとダニィに飛んだ。命中10です。回避どうぞ。
レイン&ダニィ:(ころころ)回避!
GM:続いてミミにダガーフッド2体が斬りかかる! 命中10です。
ミミ:(ころころ)どっちも避けました。
イキシア:流石回避盾。
GM:(ころころ)サーベルフッドもミミに斬りかかる。命中11です。どうぞ
ミミ:(ころころ)またピンゾロ!?
ユズハ:ミミー!?
イキシア:今日呪われてませんかw
ミミ:……7点受けました。
GM:最後にシールドフッドが動きます。チャンスと見たのかこれもミミにいく。
ミミ:(ころころ)同値回避です。「うおっ!? っとっ!? ……ちょ、まだ挑発してないっすよ」
GM:PCのターンです。
ユズハ:オルソラさんからミミへの回復を希望します。
GM:であれば、オルソラは回復してくれます。(ころころ)9点の回復です。
ユズハ:聖印はちゃんとハルーラですね?
GM:ハルーラです!
ミミ:「助かるっス!」全快。
オルソラ:「いえいえ、しっかり働いてください」
イキシア:「我々も負けてられないですよ! 行きましょう! ダニィ、ゴー!」テイルスイープ!
GM:ぐわー! シールドフッドだけ回避。ダガーとサーベルに7点、8点、8点のダメージ。
イキシア:イキシアがシールドにエネルギーボルト。(ころころ)抵抗は抜けず。
GM:半減して5点か。まだまだ元気。
レイン:「よくも仲間を傷つけてくれたな!」全力攻撃をサーベルフッドに。(ころころ)ダメージ12点です。
GM:10点通った。サーベルフッドは天に召された。
ミミ:続きます。残り5の方のダガーフッドに攻撃、挑発攻撃は宣言なしで(ころころ)9点ダメージ!
GM:ダガーフッド1も天に召された。
ミミ:「よっ、と! ……よし、いけるっスね!」
レイン:「あと4体!」
GM:では蛮族のターン。ここで先程飛び出してきた蛮族の後ろから、さらなる敵が姿を現す。1体、後衛です。まもちどうぞ。
ミミ:増援!
ユズハ:(ころころ)12ですね。
GM:グレムリンです。既に倒されているフッド達を見るとフッド達にあれこれ指示を出し始めます。アローフッドはダニィを攻撃。ダガーフッドはミミ、シールドフッドはレインに殴りかかります。
レイン:「指揮官かよ」
ユズハ:「あいつがいると、戦局が一気に変わるな」
イキシア:(ころころ)あー、一発あたった! 4もらいます。
GM:くそ。他は回避か。グレムリンの魔法はミミへ。(ころころ)ぐ……抵抗抜いたのに、ダメージ出目3とか。5点くらってください。
ミミ:やさしい。「ふっふー、まだまだっス」
レイン:「ミミ、もうしばらく耐えてくれな」
ユズハ:バニッシュをグレムリンに。そこからエリアで巻き込む。(ころころ)6ゾロー!
GM:ウッソだろお前!(ころころ)出目11!! 1たりなああああああい!? アローも抵抗できないので上から順番に効果振ります。(ころころ)全員、命中回避魔法行使判定に-1! 魔法がぁ!
ユズハ:「さて、動かないでもらおうか」
イキシア:「わわ、わ……(突撃しか覚えてない魔法屋なので、からめ手を見て目を丸くしてる)」
レイン:「後衛が乱れたな」
ミミ:「これも神の御加護っスかね?」
イキシア:テイルスイープは連続で使えないので、ダニィがダガーにアタック!(ころころ)14点でオーバーキル!!
レイン:つええ!
GM:色々すっ飛ばしてお亡くなりになりました。
イキシア:シールドにエネボ。(ころころ)半減して弱点込みで6!
レイン:シールドに全力だ。14で殴る。6点貫通。
ミミ:挑発なしです。(ころころ)出目11の16。
GM:もちろんかわせず。8点貫通だ。
ミミ:届かぬぅ!「やば、取りこぼしたっス!」
レイン:「きにすんな、どうせ倒しても次が来るんだ」
GM:こっちのターンだ。前に出てきたアローフッドはダニィを狙うぞ。
イキシア:(ころころ)今回は当たり!
GM:ふぅー↑ 10点べちん。シールドフッドはレインだ。
レイン:こっちにも6点。「つう、まだまだ!」
GM:グレムリンの魔法はミミにいくぞー。
ミミ:回避盾に魔法、正しい。
GM:(ころころ)また出目4とか!? うっそだろお前。どんだけバニッシュにビビってんだ。
ミミ:(ころころ)お、同値抵抗。
GM:5点だよちくしょー。抜けてれば回ったのに!!
ユズハ:オルソラさん、3倍回復。対象はダニイ、ミミ、レイン。1ゾロったらこっちも飛ばします。
GM:(ころころ)あ。本当にミミの時1ゾロ!?
イキシア:ミミさん、自他ともにピンゾロに愛されてませんか!
レイン:つらい……。
ユズハ:ミミにキュアウーンズ。ダブル神官の強み。(ころころ)8点回復です。
ミミ:嬉しい……嬉しい……。「感謝っス、先生ー」
レイン:「ミミ、まだいけるか?」
ユズハ:「行けるよな?」
ミミ:「まだまだ、これからっスよ!」
イキシア:「テイルスイープいきましょうか!」シールドとアローフッドにテイルスイープ!(ころころ)う。アローフッドは吹き飛んだけど、シールドが1点しかいかない……エネボ、シールドにいきます!(ころころ)14!
GM:(ころころ)くそう。13しかない!
イキシア:(ころころ)やった! 回りました! 1回転して15点です!
GM:うっそだろお前!? 弱点のって、ぴったり賞です!
イキシア:悲鳴のようにいながら振り回した杖から、一撃の魔法が放たれました。「みんなを、いじめるの、やめて!!!」
GM:イキシアの魔法が直撃し、シールドフッドはこんがり上手に焼けました……グレムリンの壁役だったのに……。
レイン:「イキシア、すっげえ!」
ミミ:「ひゅー、やるっスねぇ」
イキシア:「ええ、や、やった…? イキシアやりました!」
レイン:盾を投げ捨てて両手持ち。全力でグレムリンだ。
GM:(ころころ)バニッシュで命中! くそおおおお素通しいてぇよぉ!? 14点入った。壁役が落ちたらもう後は消化試合だな。介錯しろ!
その後、MPの温存も考え、物理攻撃を中心にフッドたち合計7体をぶちのめして回ったのであった。
GM:戦闘終了です!
イキシア:おつかれさまでした!
レイン:「ミミ、ダニィ、傷平気か?」
ダニィ:「(ちょっとだけ傷痛い、みたいな顔してるが、平気そうでもある)」
ミミ:「ふぅ。いや、何とかなるっスね。うん」
イキシア:「は、わーー……! ほんとにやっつけられた……! 無事でよかったです、みんな……」
ユズハ:「なかなかの数だったな。よく耐えてくれた。礼を言う」
ミミ:「こっちは平気っス。お二人のお陰っスね」とプリースト二人を見ながら。
レイン:「神官様様だな しっかしお前もすっげえなミミ。あんな数に囲まれてもそれくらいの被弾って。俺なら死んでるわ」
ミミ:少し照れるッスね、それは。
ユズハ:「前衛戦士がいてこその後衛だ。ああ、はぎとる間に魔香草を焚こう」
イキシア:「お願いしますー」
GM:さて、回復も済んだし続けよう。戦闘は通路で行われました。左右には部屋、正面にも部屋があるのが見えます。
レイン:端から覗いていく。
GM:アローフッドが弓の練習でもしていたのか、簡単な的が用意されていて、矢とかがありますね。探索判定 10/12 お願いします。
ミミ:(ころころ)15ッスよー。
GM:まず、ヒーリングポーションが3本手に入りました。
ユズハ:前衛で持っといてもらおう。
ミミ:有難い。「レイン、一本あげるっス」
レイン:「サンキュ」
GM:それから、この遺跡は石でできているのですが、風化に負けず残っていた古い落書きが見つかりました。
「蛮族の糞共に死の鉄槌を。我々は必ず復讐する」
GM:擦り切れて薄くなっていますが、魔動機文明語でそう書かれています。
イキシア:「……なかなか過激派です」と、読み上げながら言います。「きもちはわかりますが、クソはいただけないのですー」
ユズハ:「……? 本当に要塞だったのだろうか」
レイン:「要塞説は適当に言っただけだったんだけど……それが蛮族に使われてるのはちょっと皮肉が過ぎるな」
GM:どうやらここは食堂だったようです。調理場のようなスペースがあります。他は特になにもなさそう。
イキシア:「次行きましょう。きっと、もっといいお宝があるに違いないのです!!」
レイン:「魔剣とか転がってないかなー」
ミミ:レッツ向かいの部屋。
GM:どうやら、水場のようです。樽を2つ並べたくらいのスペースの貯水槽があります。そして頭より上の位置にじょうろの先端のようなものが。水が床から抜けていく排水溝のようなものも部屋にあります。蛮族は水飲み場にしていたようですね。
ユズハ:……シャワーかな。
イキシア:シャワーの概念はきっとわからないですね。
レイン:「なんだこれ。たんぼ跡地か」
GM:探索判定どうぞ 目標値12。
ユズハ:(ころころ)あ、1ゾロ(笑)
イキシア:(ころころ)イキシアもです(笑)
ミミ:そして誰も抜けない(笑)
レイン:「機械、水、もしかしてここは処刑場か」
イキシア:「変なじょうろです!」(推定シャワーヘッドを見ながら)
ユズハ:「旧式の水浴び場だろう。かつては飲めるほどの水を浴びていたと聞いている」
イキシア:「ええ……? 浴びる? このじょうろでですか?」
ミミ:「昔の人は植物か何かだったんすかね?」
ユズハ:「そうだ、このじょうろから水を浴び続けて頭から葉っぱをはやし、最終的には光合成をするつもりだったらしい」
イキシア:「!? む、昔の人……みんなメリアとやらだったですか……! それはなんというか、すごいですね……」ごくり。
ミミ:「ほほーん。先生は色々知ってるっスねぇ」
ユズハ:「今となっては戯言かそうでないかもわからないがな。そう本に書いてあった」
ミミ:「何もないならしょうがないッス。奥にいきましょう」
GM:では奥の部屋へ。今までの部屋は扉が朽ち果てていましたが、この部屋の扉だけは、サビついていますが形を保っています。といっても、先程蛮族が飛び出てきたため、今は開きっぱなしです。中は、今までで一番広い部屋になっていました。蛮族達の食べ残し、まだ食べていない木の実、ガラクタなどで荒れてはいますが……ひときわ目を引くのは、部屋の一番奥に鎮座する石像です。ユズハとオルソラはひと目でわかるでしょう。ミリッツァの石像です。
ユズハ:「慈愛と復讐の女神……? 何故こんなところに」眉を顰めます。
GM:不思議そうにしているところでしょうが、冒険者ですから、とりあえず探索してください。目標値 8/10/12でどうぞ。
ミミ:(ころころ)問題なしッス。
ユズハ:(ころころ)今度は6ゾロだな。
GM:どうなってんだ……トレジャー表B3回どうぞ。
一同:(ころころ)
イキシア:アンチドーテポーションⅡ。
ミミ:味覚のピアス。
ユズハ:ハチェット。アックスのS武器ですね。
イキシア:よりどりみどり……。
GM:蛮族よ……なんでお前らこんなもん持ってたんだ。
イキシア:使いこなせてないからこんなところに落ちてるんですかね。
レイン:使えるやつがいたのかと思うと震えるしかない。
GM:君たちが部屋の中を探索している間、オルソラは静かにミリッツァ像の前に佇んでいます。
イキシア:「?? 依頼人ー?」
レイン:「なんかあったか?」
ミミ:「誰の像っすか?」
イキシア:「それ、ハルーラとやらですか??」
GM:返事はありません。まるで何かを待つような……
ユズハ:「ミリッツァ、だ。慈愛と復讐の……人族の神ではある、が……」
レイン:「おーい、百面相はどうした?」顔の前で手を振る。
イキシア:「いーらーいーにーん? 無視は感じ悪いですよ無視はー!」肩掴む。
GM:無反応です。そしてしばらくして独り言を……。イキシアが肩を掴んで自分のほうを向かせるなら、あなたを見ながらブツブツつぶやきますね。
ユズハ:様子がおかしいので少し離れます。
オルソラ:「三日月湖の麓、隠れた遺跡の最奥……ミリッツァ像の御前にて……さぁこれで私も行けるはず……」
イキシア:「!? お、わ……?」様子があまりにおかしいので、びくっとする。
GM:では、その時です。周囲が妙に明るくなり始めます。
レイン:「なんだ」
イキシア:「な、なんです!? ななななんなんです!?」
ミミ:「……? これ、は……」
GM:導きの女神ハルーラ。奈落の魔域が現れる時、天にはオーロラが輝くと言われています。それはハルーラの導きだとも。そのオーロラが、部屋中に満ちていきます。
イキシア:「奈落の……魔域!?」
レイン:「……オルソラ。お前、どんなお告げでここに来たんだ、そろそろ教えてくれ」
オルソラ:「ええ、お告げでしたね。私の見たお告げは『ここに来れば奈落の魔域に行ける』。……そういう夢を見ました」
ユズハ:「な……!? 正気ですか!?」
ミミ:「なんでまた、そんなところに」
オルソラ:「理由ですか……? 『ハルーラの神官だから』じゃいけませんか? それと、皆さんに一つ嘘をついてたんです。ごめんなさいね」
レイン:「嘘?」
オルソラ:「お告げでは皆さんも、ちゃんと一緒にいましたよ」
イキシア:「…………へ?」
オルソラ:「怖気づかれても困りますから」
GM:にっこりと君たちに笑いかけますね。
ミミ:「……神官、やっぱり良く分かんねーっスね……」と力なく呟く。
レイン:「やっぱりな。で、俺たちはどうなるんだ?」
オルソラ:「さぁ? ここから先の事はわかりません……。何も聞いていませんから」
GM:少し興奮しているのか、頬が上気しています。
イキシア:「や、ややややっぱりってどういうことですかー!? 気づいてたんですかー!? いやいや逃げましょう! 逃げましょうよまずいですって!」
ミミ:「逃げれたら、いいんすけどね……」オーロラを見つめている。
ユズハ:「全員、今すぐこの部屋から出ろ!」オルソラを引っ掴んで遺跡から出ようとします。
オルソラ:「もう遅い。それでは皆さん、もうしばしのお付き合いを……英雄みたいな活躍が、できればいいですね?」
GM:ユズハがひっつかんで動こうとした瞬間、君たちは全員オーロラに飲まれるように……。
レイン:「……やれやれ、初冒険から奈落、か」
GM:レインの呟きを最後に、古びた遺跡に残されるのは、誰かがいた痕跡だけ。ミリッツァ像は誰も崇める者が居ないまま、これからも静かに佇むのでした。
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