甘えん坊の夜

 先に述べておこうと思う。

 これは、たった今現在の話で、実際に起こっていることの記録である。


 本年一月から、諸事情により家庭内抗争が勃発───と、いうより、三対一の構図での家庭内ハラスメント&精神的DVに曝され、挙句の果て私は一月に買ったばかりの愛車を手放した。まあ、詳細はあまりにくだらなく・醜いので省くが、十ヶ月に及ぶ攻防で、かなり私は草臥れ果て・相当に凹んでいたので、今夜は職場の仲の良い先輩が奢りで呑ませてくださって、しっかりボヤキを聞いてくださった。

 私が実家で上手く行っていることは非常に少ないのだが、こうして良き先輩を持ち、良き友人を持っていることは、本当に感謝してもしきれないと思っている。


 一方で、接客仕事で凹みを出すわけにもいかず、空元気でその場をしのいではいるものの、自分の安全地帯である自室では暗いオーラが出ていたのだろう。私の凹みや怒りなどは、二代目愛猫娘に影響すると思って自制していたのだが、敏感な感性を持つモフい生き物たちは、人間の虚勢ごときは簡単に見破ってしまうものだ。先輩の心遣いにより、幾らかギスギスした気持ちが緩和したのを察したのか、先程二代目愛猫娘に襲われた(笑)。

 常であれば、キーボードの前に私が座ると、構ってもらうのを諦める子が、デスクチェアに座った私の体にずんずん登って来て、胸元にがっつり鎮座ましまし、うんぐるにゃんの大サービス───天の采配とはこういうものなのか、まっこと私は、家族以外の環境に恵まれているとしか思えない。


 まあ、その分、キーボードが遠くなるのだが。


 そんな訳で、今夜は先輩の好意に甘え、愛猫娘に甘えられ、執筆活動は中断。

 時には、そんなことがあってもいいのかも?───と思う、甘えん坊の夜になったのだとさ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る