糸
生れ落ちたその瞬間から
隣にならんで、同じ立場にたって
歩くことができないのなら
好きにはなるけれども、『愛』すことはないでしょう。
道を分かつ糸は 縁のゆりかごの中で織られ紡がれて
戯れごとに、その腕を寄せるのならば
しなやかな指先で操る、真綿に似て非なる
その糸で
わたしを縊り殺してください。
一思いに、指を引いて 糸を手繰り寄せて
その瞬間という永遠の中に閉じ込めてください。
冷たい死神にも似たその一瞬が、わたしの首に吸い込まれる瞬間
切り落とされた首よりも
美しく微笑んでみせましょう
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