転生したら魔界の貴公子でした。
相模 兎吟
第一章 魔界の男装の麗人
序
第一章
「カミラ!しっかりして!」
カミラ?
「カイン!起きてくれ!」
カイン?この部屋にキラキラネームが二人もいるのか?
「うるさいですよ。」
そう注意しながら目を開けると、見たことがない金髪の
「どちら様?ここは病院?」
驚いてそう尋ねると、金髪のおじさんが身を乗り出して来た。
「何を言っているんだ!?パパだよ!?分からないのか!?そんなに強く頭を打ったのか!?」
パニック気味にパパと名乗るその男が言った。うちの父にそんなフサフサの金髪は生えていません!
「あなたが『もう女に戻りたい』と言うカミラを無理やり男装させて、王子の家庭教師なんて引き受けさせるから、カミラはこの世を儚んで川に身を投げたんです!」
ヒステリックな
「あれは事故だ!
男が
「あの、どなたかと勘違いされているようですけど。私、仕事があるんで。」
私はそう言ってベッドから出た。すぐ
「そうだ。仕事だ!王子がお待ちだ。」
パパと名乗る男が言った。
「あなた!カミラはもう女に戻りたいと言っているんです!王子の家庭教師なんてできません!」
絶世の美女と夫婦ケンカし始めた。私はケンカする二人をよそに鏡の前に立ち、まじまじと自分の顔を見た。
「カミラ、どうしたの?」
またもや別の絶世の美女が話しかけて来た。この人も金髪に青い目。そして綺麗な歯。ちょっと八重歯が大きいけど、それもチャームポイント的な感じがする。
「あなたは?」
「姉のマーガレットよ。やっぱり打ち所が悪かったようね。あなた自分の名前は分かるわよね?」
マーガレットが心配そうに言った。
「カイン?それともカミラ?」
「カインもカミラもあなたの名前よ。あなたは五人姉妹の末っ子で、男じゃないと
マーガレットはそう言った。
「私、女?」
もう一度鏡を見た。
「そうよ。
マーガレットが気にかかる一言を言った。
「今何て?」
「れっきとしたレディー・・・」
「いや、その前。」
「
「もう一度。」
「
「聞き間違えかな。
「聞き間違いじゃないわよ。
マーガレットはそう言って、黒いコウモリの翼を
「もしかして、自分が
マーガレットが
「何にも分からない。」
私はそう言った。
「パパ、ママ、大変!カミラが
マーガレットがヒステリックに叫んだ。
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