おじいちゃん

バブみ道日丿宮組

お題:遅すぎた病気 制限時間:15分

おじいちゃん

「集団ストーカーが襲ってきてます!」

「集団? どこにもいないじゃないですか」

「あなたが集団だ」

「一人は集団っていいません。わかりませんか」

「警察、警察を呼ぶ」

「呼んでも解決しませんよ」


 ーー数分後


「近くでストーカー被害に合われた方がいらっしゃると聞いたんですが」

「違いますよ。私はスーパーに買い物にきただけです」

「一応身分証明書を出してもらってもいいですか」

「いいですけど、その人虚言癖があるんじゃないですか」

「えっと……どの方でしょうか」

「集団ストーカーに襲われてます!」

「ほら、今も叫んでるじゃないですか」

「……ここだけの話。彼には付き合わないほうがいいです(耳打ち」

「あぁー。有名な方なんですね。最近引っ越してきたもので」

「身分証明書ありがとうございました」

「じゃぁ、私行っていいですか? えっなにこの人?」

「ストーカーだ! 捕まえろ!」

「掴まないでください! セクハラですよ!」

「集団ストーカーがっ!」

「だから、そんな人たちはいませんって!」

「おまえがおれを見てるのをみたぞ!」

「意味わかりませんって、警官さん。お願いします」

「はい。ほら、おじいちゃん。家に帰りましょうね。ここは出禁のスーパーですよ」

「スーパーって出禁になることあるんですね」

「ほら、この人スマホで撮影してますから。迷惑行為で近辺にある販売店のほとんどに指名手配されてます」

「そうなんですか。私も覚えておきます」

「なるべく無視してあげてくださいね。うるさいのは多少はあれど、我慢していただけると」

「はい、わかりました」


 ーー数分後


「すみません、へんなおじいちゃんが外で叫んでるんですが」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

おじいちゃん バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る