雨間のおしゃべり


「また夕立か」


「秋だもんねー」


 東屋の屋根に、ポツポツと雨が打ちつける。昨日の放課後と、同じ音だ。


「……傘は?」


「あると思う?」


「あったらここにいないよなー」


 項垂れる彼を横目で見る。


 ……まっ、本当はあるんだけど。


「さ、今日は何話す?」


「そうだなー」


 この時間が、惜しいんだよね。

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