一緒に願えば、きっと会える
――ずっと好きでした。
下駄箱にあった便箋には、そう書かれていた。
見覚えのある筆致に、僕は駆け出す。去年、一緒に図書委員をしていた後輩だ。
『素敵な物語でした』
引っ越す前日に言ってくれた、僕の小説への感想が蘇る。
夕暮れに満ちた本棚の間で。
タイトルを撫でてくれた、君の笑顔とともに。
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