第15話 初めてのウォシュレット。

 ようやく何だかんだフリージアちゃんとお話し、私の事はサキお姉様呼びで決着をつける事に成功した。

 まあ、お姉様なら他人に聞かれてもまだ違和感無いだろう。


 その後、フリージアちゃんと他愛の無い話をしつつも、またしてもウイスキーをせがまれたのでミードにして飲ませてあげた。


 大丈夫か?フリージアちゃん。アル中になったりしないよね?


 その内、身体がポカポカになったからかコクリコクリと舟を漕ぎ始めたフリージアちゃんをベッドへお持ち帰りする。


「いい夢見てくださいね。フリージアちゃん」


 若干の微睡みのまま、意識を落とすフリージアちゃんの寝顔を暫く見つつリビングの片付けをする為に寝室を出る。


 22時を少し過ぎたばかりだが、向こうの世界は日が落ちると早々する事も無いだろうから就寝時間が早いのだろうし10歳のフリージアちゃんは随分と頑張って起きていたものだ。


 キッチンで洗い物を済ませ、明日も仕事だから私も早く寝ないと。


「う〜ん、どうしよう。やっぱりシャワーだけでも浴びとこうかな」


 寝室にこっそり入りフリージアちゃんの寝顔をまたこっそり眺め着替えをゲットしてシャワーを浴びる。


「ふう。結局自棄酒は出来んかったけど、フリージアちゃんと一緒に飲めたし、フリージアちゃんの癒しパワーマシマシだったから気分も上場ね」


 ドライヤーで髪を乾かしていたらガチャりとドアが開く音がした。


「ねぇ」


「フリージアちゃん?」


「その、お花摘みに行きたいのだけれど」


「え?今から?」


「そうよ。ちょっと我慢出来なくて」


(どう言う事?なんで急にお花を摘みたくなるの?)


 フリージアちゃんを見るとモジモジしていた。


「あ〜トイレ」


「ちょっ!」


「あ〜ごめんね。なるほど隠語か。でもそのドレスじゃ家のトイレは使い辛いかな。フリージアちゃん、ちょっとそのドレス脱ごっか」


「な!」


「大丈夫大丈夫。フリージアちゃんもメイドちゃんに着替えさせて貰ってるでしょ?」


「そ、そうですけど」


「じゃあ、後ろ向いて」


「うう、お早くお願いしますわ」


 背中のリボンを解いてドレスを脱がしスリップ姿のフリージアちゃんを見て、あの時見れなかったお着替えイベントスチルを今、私は見ていると思うと物凄く興奮する。


 トイレのドアを開けつつ、フリージアちゃんこっちのウォシュレットトイレの使い方分かるのかな?とふと頭を過ぎる。


「え〜と、フリージアちゃん、トイレの使い方分かるかな?」


「な!私、御手洗いに連れ添いが必要な程子供ではありません!それよりも早く…」


 あ、フリージアちゃん、めっさ漏れそうで耐えてプルプルしてる。

 やばい、私、変な扉、開きそう。


「あ!すみません、どうぞ」


 慌ててバタンとトイレの扉を閉めるフリージアちゃん。


 トイレの前でチョロチョロと聞こえてくる音に聞き耳を立てている自分を認識し、思わず赤面する。


(へ、変態か!私!)


 ほぅ。と息を吐くフリージアちゃんの声を耳にし理性が飛びそうになる。


「うがああー!!!」


「な!なんですの!?」


「あ、すみません!なんでも無いです」


「そう、なら良いのだけど…」


 ピッ


 うぃぃ〜ん。

 じょがががが


「ひゃあ!!なんですの!これ!!いや!やん!ダメ!ダメですわ!」


「ふ、フリージアちゃん!?どうしました!?」


「いやぁ!だ、ダメ!きゃあ!と、止まりなさい!」


「あ、開けますよ!いいですね!」


 バタンとトイレの扉を開くと、ずぶ濡れになりながらウォシュレットの水に悪戦苦闘し、スリップが濡れて肌に張り付いているフリージアちゃんの可愛いお尻が目の前に飛び込んできた。


「ぐはぁ!」


 やばい!このゲーム、やはりR18仕様だった。

 突然の眼福により、我が人生に一遍の悔いなし。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る