「汚物は消毒しないと」が口癖のウチのお嬢の大陸改革記。

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第1話プロローグ

 



 その昔、ある大国にそれはそれは大層な別嬪さんがおったのじゃ。


 美しく煌めき靡く金髪と陶磁器の様な白い肌。

 ぴんと佇む靱やかな体躯。

 微笑みの絶えない美貌と未来を見据えた虹色に輝く宝石眼。

 誰でも一目見れば目を離せない其れはそれは言葉では言い尽くせない程の別嬪さんじゃった。


 そして、その大国は何処まで行っても隅々まで清潔で汚点も汚職も無く、他の大陸の国々では、まるで現世においての楽園都市国家と謳われる程の大国で、その頂点におられる方こそが全国民から聖女と呼ばれ愛されている初代フレグス帝国、女帝フリージア・ピュア・フレグスその人なのじゃ。


 しかし、その帝国も興る前は劣悪な環境と期間があったのじゃ。


 帝国として纏まる前の国家は隣国同士で度々戦争を起こしいがみ合い汚染と環境破壊で自然の摂理もめちゃくちゃになっておってのう自然災害や人工災害が度々起る環境じゃて儂も良く生き残れたと今でも日々思うのじゃ。


 だが、儂は生き残り全てを見たのじゃ。

 儂は生き証人として皆に語り継ごうと思うのじゃ。


 あの、世界を書き換えた奇跡の様な20年を。


 目を瞑れば今も鮮明に蘇るあの記憶を…。




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