21.05.31


今日はやけにだるかった、と爽やかな煙で喉と肺とを満たしてため息の代わりに吐き出している。

人間関係は賭け事に近しいなぁなんて馬鹿なことを考えながら今日も業務をこなしていた。


私は朝が苦手だ。

勤務先の雇用形態がシフト制であることに私は助けられている。

通勤は電車を利用しており、朝が弱いことを隠して「電車が止まって遅刻すると事なので…」と建前を並べては逃げている。

もちろん、他の従業員さんの都合もあるのでその時は気だるい体を起こしては朝から入ることもある。

そんな時は椎〇林〇の曲を聞きながら眩しい朝の道を歩く。

それだけでテンションも上がれば強くなったような錯覚に精神をオトせるのでイイ。

少しの時間で人の気持ちに寄り添ったり、気分を高めたり、感動に酔いしれることが出来る音楽は凄い。




最近は昼から夜までをレジの前でぼんやりとしながらこれからについてだとか、最近後頭部に陰毛のようなふっとい縮れ毛が生えてきたこととか、冷蔵庫の中を思い出しながら今日の晩ご飯は何にしようだとかをちまちま考えている。

きっと、お金があればこんなことを考える事は無いんだろうな。


これからの事なんて考えなくても好きなことをしていいものだけを拾って、いいシャンプーを使えて、カロリーなんて気にしないで適当にその日食べたいものをデリバリーで頼んだりしたりできるだろうなあ。


でも、お金が無いなら無いなりにいっぱい考えて工夫して、頑張らないとって思えるからきっと貧乏は尊いものの内にあると思う。

人生を豊かにするスパイスのうちのひとつなんだと思って、今は貧乏を受け入れている。

理想を求めている内はきっと幸せだ。

よし、今はかき揚げが食べたい。

ごぼうとか、玉ねぎとか、真っ赤なエビが沢山入ったやつを今度作ろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る