ホワイト業務にあること

バブみ道日丿宮組

お題:進撃のサラリーマン 制限時間:15分

ホワイト業務にあること

 朝早く起きて夜早く寝る。

 それが一般的なサラリーマンの姿だ。

 俺はというと、昼からなので夜は遅い。それでもやることやってれば、時間は少なくなる。

 今日はここまでというノルマがあるのは日常でも、会社でも同じこと。

 それを理解してない上司は多々いるが、全て排除した。

 おかげで会社はホワイト企業として連呼される様になった。

 取締役にならないかといわれて、俺は断った。仕事としては面白いこともあるかもしれないが、まだ時期じゃない。20代前の若造が会社を支配するなんて世も末に見えてしまう。

 だからこそ、サラリーマンの枠を誇示した。まぁ普通のサラリーマンの仕事ではないな。いろんな製品の検品を行う工場勤務のようなもの。

 ソフトウェアから、ゲームソフトなどなど、テストしなければならないものはたくさんある。

 とはいえ、うちの会社にくるのは9割テストが終わったものだ。

 

 どうしてか?

 

 それはうちの会社のチェックを通ったという印象を付けたいからだ。

 もちろん、0割からはじまるものもある。

 だが、それは半年以上もテストをするという条件で行うものだ。普通の会社はまずこれを嫌がる。短いスパンでハードにする時代は終わったことに気づかないブラック企業がこれに当たる。大体0割からのテストなんてものは自社でやれと。他社を使うなら、それなりのものを要求するのが当たり前だ。

 そういった具合で、うちの会社には完成間近のものが多い。

 仕事というか、依頼というのはかなりくる。

 俺のメインの仕事はそういった仕分けだ。

 すぐに終わるものや、時間がかかるものに仕分け。緊急性があるかないか。汎用性があるかないか。様々な条件にわける。

 そのうちの上位をまず許可する。これは当然の権利だろう。

 手腕が試されるのは次の仕分けだ。

 これは下位にある溝の水の業務。これらのいくつかも受ける。もちろん、期間は4倍を要求する。どうせこの業務はまともに動かないのが大半で、待つのがメインとなる。その間に上位の仕分けを行うという並列作業が有効だ。

 その他は保留。

 うちが断ったとしても、他社でおそらくやるだろうというものばかりだから、保留期間におそらく破棄するだろうという見通し。

「先輩、お客様がいらしています」

「会議室に通してくれ」

 今日会うのは、下位の業務に仕分けられた業者。

 つまり、こちらが限界までふっかけて、ブラック業務をホワイト業務にする必要がある。

「楽しそうですね」

「まぁ、君もいつかやることになれば、気持ちがわかるよ」

 そうですかと、後輩は来客へと向かった。

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ホワイト業務にあること バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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