ぬいぐるみ

お題：空前絶後のぺろぺろ 制限時間：15分

ぬいぐるみ

「ねぇ、そろそろ飽きない？」

「うーん飽きないかなぁ。だって、こんなに柔らかいもの今度またいつ揉めるのかわからないよ」

「そうだね。うちにこないと触れないね。やだっ、そんなに強くしたら後が残っちゃう」

「大丈夫だって、傷になったら僕がちゃんと負担するよ。ちゃんと名医もつける」

「そ、そう？　一生のことを誓ってくれるならそれでもいいけど」

「いいの？　ならそうしようかな？　年間サポートでも、月刊サポートでも、日払いでもなんでもする！」

「欲求精神ばっちしじゃない。あー、舐めるのはダメ！　吸うのもなし！　触るだけ！　撫でるだけだからぁ！」

「えぇ、吸うとお汁が出てくるし、舐めないと温もりを得られないよ？」

「いやいや出てこないし、生暖かくないから！」

「ほんのりと薫るのもポイントが高いよ」

「うそ！？　あんなに洗ったのに！」

「君の匂いがすぅってしてくるよ」

「だんだん嫉妬してきた」

「だって、君はさせてくれないんだもの。これぐらい許してくれたっていいじゃない」

「だからって、ぬいぐるみを唾液まみれにしないでよ！」

「失敬な。そんなことはしてない」

「嘘だ！　舐めたり、吸ったりっていったじゃない！」

「言ったような気もするし、しない気もする。どっちでもよくない」

「いいから、離れて！　もう禁止！　禁止にするから！」

「えっー……。もう少しで何かきそうだったのに」

「お願いだからぬいぐるみで達しないで……！」

「そういう意味じゃなかったんだけど？　相変わらず僕以上にませてるね。だいたい肉体接触を拒んでるのは君の方で僕は問題ないっていってるじゃないか」

「だって……それはいろいろと怖いじゃない」

「同性で同棲してて何を怖がる必要があるんだい。見るのも見て、見られるのも見られて恥ずかしがることでもないだろう」

「そうだけどさ……って、ぬいぐるみから離れて！」

「甲斐性ないなぁ」

「私がいないところでラッキーくんをぺろぺろしないでよね」

「名前あったの？　そのクマのぬいぐるみ」

「……全部名前つけてるもん」

「へぇ、そっか。でも、ラッキーくんか。男の子なら母乳はでないかな？」

「ぬいぐるみなんだからもともとでない！」

「じゃぁ君は？」

「もう知らない！」