今日も2人はどこかで笑う
北森青乃
日本のどこかで
照り付ける日差し。
意気揚々とその姿を現す陽炎。
仲良しコンビが闊歩する。そう、季節は夏真っ盛り。
誰もが部屋で涼み、冷たい代物で渇きを癒す。そんな毎日を送っている事だろう。
そんな中、公園に見える2人の姿。
第三者からすると、高校生がペットボトル片手にブランコに座る姿はある意味場違いな気もする。
この暑さを作り出している原因じゃないかと、殺気立つ気もする。
もしくは……
「はぁー、炭酸うまっ」
「うん! 美味しいねっ」
その光景に頬が緩む気がしなくもない。
とりあえず、2人にはこの暑さも関係ないのだろう。
身長の少し高い、黒髪の男子高生。
青い瞳を見せる、金髪の女子高生。
滴る汗をしきりにシャツで拭きながらも、その表情は何処か初々しい。
見ている方が顔を覆いたくなる程の幸せオーラで包まれている。
当然と言えば当然なのか?
付き合いたてホヤホヤ熱々のカップルに、それを抑えろなんてナンセンスだ。
ましてや、付き合うまで至った期間こそ短いものの、その関係は色々と特殊で特別。
落ち着く目途が見えないのも仕方がない。
だからほら、その内きっと……
今日もどこかで、2人は笑う。
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