第283話 国王陛下の場合
アンシェラさま(王妃様)とメルヒルト様と共に
しまった!僕がいかないとジョブチェンジや選定ができないんだった。
つい固まっててしまったけれど、僕は急いで追いかけました。
・・・・
・・・
・・
・
急ぎ選定の舞台となっているダンジョン内の安全地帯、つまりは謎の建築物、所謂休憩所と言うか家と言うか、そこへ向かう僕とセシル。
そのうちの一室、何故かベッドが置いてある部屋に陛下が拘束されていました。
「デルクや、早うしておくれ。」
王妃様の催促。
「もがーふがー!!!」
うーん・・・・この人王様だよね?大丈夫なのでしょうか?口に布が巻かれていますけれど?
そして陛下が拘束されているベッドですが、何故か両隣にも別のベッドが。
僕が選定をする準備をしていると、いつの間にか王妃様とメルヒルトさまがベッドに居ました。
「デルクちゃん、少し後ろを向いていてね。セシルちゃん手伝ってほしいのよ?」
「何?」
僕について来ていたセシルがメルヒルトさまの所へ。
その前にセシルが、
「デルクは目を瞑って入口の方に向いていて。」
と言われてしまいました。
一体何が?
「デルク、もういいですよ。」
何だろう?
早うしておくれと言われ、次は後ろを向いていてって。
もういいと言われ振り返ると、何故か陛下の装備一式が床に置かれていました。あれ?服も?そして王妃様とメルヒルトさまのと思われる衣類が綺麗にたたんだ状態で置いてあります。
そして3人とも何故かシーツをかぶっています。
で、顔と手だけ出ているんです。
まあ手が出ていれば、選定板は一応移動もできますから触れさせる事が出来るのでいいんですけど、どうして?どうしてこうなっているの?
「あの、準備は整いましたが誰からどのようにしましょうか?」
陛下は遊び人だから第二、第三ジョブの取得で済むと思うのだけど、奥様方はどうなのかな?
「私共はジョブチェンジからやって頂戴ね。その後そのまま第二、第三ジョブを。これは最後で。」
王妃様、仮にも陛下ですよ、いくら旦那様だからって陛下をこれって・・・・
・・・・
・・・
・・
・
今僕はセシルと建物の外にいます。
結果から言えば3人共問題なくサードジョブまで全て遊び人にできました。
いいのかな?とも思ったけれど・・・・つまり陛下がずっと拘束されたまま選定を終えたのですが、全て終わった途端王妃様がセシルに何かこそっと伝え、セシルは顔を真っ赤にさせながらも、
「デルク行こう。」
と言って僕は3人の結果を見定める事なく部屋をセシルと共に出ました。
部屋を出た途端、
「メルヒルト、早速始めましょう!この・・・・は・・・・ですから・・・これ以上は・・・・」
「私・・・・ですよ!では早速・・・・しちゃいま・・・・」
「もがー!ふがー!」
とよくわからない会話が聞こえましたが、セシルに促され建物を後にしました。
そして暫くすると建物から凄まじい音が響き、何故かまたしても揺れました。それも長い時間、何度も。
選定後、建物の中って一体どうなっているのでしょうか?
宰相閣下の時といい、陛下の時と言い、建物が揺れるほどの何かと響き渡る音。
「ねえセシル、一体何が起こっているのかな?」
「さ、さあわからない。」
セシルは何故か顔を真っ赤に・・・・部屋を出た時にはもう顔を真っ赤にさせていたけれど、今は更に赤くなってしまっています。
大丈夫?
「やっぱり確認「駄目!」しに・・・・えええ?」
何故かセシルに強く止められました。
そして結構長い時間が経ち、建物の揺れも収まり、暫くすると王妃様とメルヒルトさまが出てきました。
何かを引きずって。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます