第275話 次の生贄会議

 こちらは女子会。

 そして事実上この会が新たな選定全ての意思決定権を持つ。

 そしてその中心人物は・・・・王妃様。


「・・・・まだ人数が少ない故分からぬ事が多いが、年齢が上がる程に性欲の上昇が上がる、この可能性についてどう思う?」

 女性のみなのでその言葉は普段と違い、鋭い。普段の上品な王妃様とは違う一面。


 この場でサードジョブの選定を受けたのはセシル・ロース・ユスティネ・リニの4人。


 それぞれ14歳、15歳、29歳、17歳。


 まず最初に語りだしたのはトゥーニスの母・名前はメルヒルト。

 この場のナンバー2である。


「先ずセシルちゃんね。お相手はデルク君だったと思うけれど、どうやら少しのボディタッチとキスで終わったみたい。そしてこれは精霊ちゃんからの極秘情報なんだけど、セシルちゃんの選定直後の状態ってこんな感じだったそうよ?」


 そう言って何やら描いて見せるメルヒルト。


【セシル・ヴァウテウス】

【状態:精神異常】

【14歳でセカンド・サードジョブを取得した事による精神の高揚が限度を超えたため、精神に異常をきたしている。影響は異性に対する好意の異常な増幅。その後反動で行動に出る。】


「そして15歳のロースちゃんも名前と年齢以外は同じ状態だったらしいわ。お相手はレイナウト君だったわね。そしてお互い抱き合ったはいいけれど、精神異常で興奮しすぎて耐えられなくなって気を失った。そして2つの事例で言える事は、まだ婚約していないという事実ね。」


 この場で婚約しているのはユスティネとリニ。ユスティネは事実上結婚しているのだが。


「そしてリニちゃんは・・・・おめでとう!見事あのヘタレヴィーベ君を捕まえる事ができた!!」


 真っ赤な顔をするリニ。

「そ・その通りなんだけど、ちょっと恥ずかしいかな。まだ痛いんです。ただここで魔法で回復させちゃうと、同じ痛みを伴うって聞いたから・・・・」


 これは妙齢、しかも歴戦の猛者・・・・・である女性達限定ではあるが、ある意味公然の秘密。


「しかも効果は凄いと聞いた。ヴィーベとやらは助平だが同時にヘタレだったとトゥーニスから聞いていた。せいぜいボディタッチやスカートをまくっておく程度で、自ら求める勇気がないと。」

「そうなんです!キスもこっちから求めないと駄目だったんです!婚約したから良いよって言っていたんだけど、【そ、そうか?し、しかし結婚していないのに・・・・】と言って中々手を出そうとしなかったんです!だけど今回は違ったんです!私も興奮したけれど、ヴィーベったら2人きりになった途端押し倒してくれて・・・・だけど私1回では満足できなくて。その後眠くなるまで求めちゃったら、ヴィーベったらすっかり疲れたのか・・・・最後はあんな風に。」


 リニはこれ以上恥ずかしくて言えなくなった。

「最初はそういうものだよリニちゃん。それとユスティネ、其方もなかなか激しかったと精霊ちゃんが言っていたが、どうなのだ?」


「そうですわね。私は何度もトゥーニス様と愛し合ってますから今更ですが、お互い歯止めがきかなくなり、そして快感の度合いが桁違いでした。」


 とてもではないが男性には効かせられない赤裸々な話。

 そして聞いてしまえば男性達はどうなるか。

 そう、人は踏み込んではいけない領域と言うものがある。

 あの陛下ですらそこは踏み込めないまでの絶対領域。


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