第246話 デルクのレベリング

 この階層ではレベリングが可能なようです。

 そこで僕も囲いの中に入ってジョブチェンジをしました。

 囲いの中であれば余程の事がない限り大丈夫ですから。


 ジョブ1 司祭

 ジョブ2 司祭

 ジョブ3 司祭


 全部司祭です。


 ほんの1時間程でレベルがそれぞれ4になります。

 流石は下層。


 そして更に1時間程でレベル5に。

 この後全て商人にしました。

 元々そこそこレベルが育っていたので、短時間でレベル6になりました。


 商人のジョブを選択したのには理由があります。

 鑑定スキルを上げるためです。


 商人には他にも、

 話術  交渉術 

 が上がりやすいそうです。


 鑑定は既に商人にならずとも発動させる事ができますが、鑑定はある程度迄レベルが上がると頭打ちになっていたので、こうして上げようと。


 しかも囲いでレベリングをしながら魚の鑑定をしまくっていくんです。

 そして統合を狙います。


 この統合、いまいち分かり辛いのですが、一時的にスキルやジョブが統合されると、何故か足し算でレベルが加算されていくんです。


 その後にジョブチェンジをしてもその効果は暫く残るんです。

 これを駆使すればとんでもない事になるのですが、これは未だ4人だけしか知りません。


 そしてこの商人と司祭のレベリングが、今後のジョブチェンジに関して急展開となるのですが、この時は流石に4人共そこまでになるとは思っていませんでした・・・・


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 レベリングをしてから1週間が過ぎました。


 陛下達はずっとダンジョンだけど、いいのかな?


「デルク、私が試そうか?」

「うーん、それはどうなんだろう。だけどそうだね、一度僕達だけで地上へ戻って選定をする手前までやってみようかな?」


「デルクならできる。もし無理でもデルクなら何とかする。」

「そうだね。まあセカンドとサードジョブ、この階層ならあっという間にレベル5にそれぞれなると思うんだ。万が一の場合もその時に転職すればいいかな?」


「デルク、僕も人柱になろう。君達に助けられたこの命。それぐらいしかできないが、今後の事もあるし考えてくれないか?」


 レイナウトもそう言ってくれるけど、どうなんだろう。

「わ、私も・・・・可能性が広がりそうだし、いいよ?」

 実は今回、レベリングに来ている人の中でロースは直接の戦闘において一番弱いんです。

 自身が戦う必要がないからなのですが。

 但し戦力としてだけ考えると、実は陛下を差し置いて驚く事に僕を除いて一番だったりします。

 精霊の力って伊達ではありません。

 自身と同じレベルの能力を持つ強さの精霊を何体も従わせる事が出来るのですから、そりゃあ強いんです。でも一部のおバカさんはそれに気が付かなかったりしていますが。

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