第89話 ロースの精霊使いが凄い事になっていた

 ロースにも囲いでのレベリングを行ってもらっていたので、精霊の召喚・使役は全く行っていません。


 特に何もなかったので、今まで精霊に関しては放置していたのですが、今回僕が鍛冶を行っている、つまり剣を打っている時に3人が戻ってきたのですけど、ロースが何かを感じたらしく、僕の作業が終わるや否や、凄い剣幕で何やら言ってきます。しかしあまりにも興奮したのか何を言っているのかわからず、セシルに落ち着かせてもらっています。


 暫くして・・・・

「ねえデルク、あんたの周りに精霊が沢山いるんだけど?」

 えっと・・・・僕のジョブでは精霊を感じる事が出来ません。

「ごめんロース、僕のジョブでは精霊を感じる事が出来ないんだ。」

「そうなの?でもねデルク、貴方剣を打っているけれど、魔法も使っているよね?」


「うん、4つの属性は基本使うね。火魔法は当たり前。その前に土魔法も使うし、火魔法と同時に風魔法も使うし、水魔法で素材を冷やしたりで水魔法も使うよ?」


「そう。そうなのね。今ここに4大精霊が雁首揃えてあんたの作業を見守っているのよ?」


 何を言っているのか分かりません。

「えっと僕の周りに精霊が?じゃあどうだいロース、その精霊を使役してみたら?」


「え?無理無理?格が違いすぎて今の私には・・・・え?できるの?」

 うーんなんだろう?ロースは途中から精霊とお話をしている様子。


『精霊の皆さん、こちらに来てもらえますか?ええそうよ?うん・・・・そう・・・・え?いいの?じゃあちょっと・・・・わあ!』

 どうやら精霊を使役するようですが、目に見えないのでよくわかりません。


 暫くすると、どうやらロースの周りが輝きだし、目に見える形で僕達にも精霊の一部が認識できるようになりました。


『ありがとう?いいのかしら?え?充分なレベルになっているから問題ないの?じゃあ今後もお願いね?』

 何だか疑問符連発なんだけど大丈夫なんだろうか?


「みんなありがとう。今までレベリングやっていたから私のレベルが上がったでしょ?だからここに居る精霊達、私が使役して今後も常に協力してくれるんだって!ただちょっぴり魔力を貰うって言っていたけど。それも4体の精霊がずっといても毎日ちゃんと寝て過ごせば全く問題ないんだって。レベルが更に上がれば精霊が魔力をもらっても気が付かないぐらいになるって。はあ・・・・いいのかしら。」


 結構高位の精霊が居たらしく、どううやら使役に成功したらしいけど、さっぱり分かりません。


「よく分からないけど、今後はロースも精霊使いとしての修業ができるのかな?」


「修行と言うか、今後はこの子達に戦ってもらう事が出来るのよ。そして私がレベルアップすればこの子達も進化し、もっと上位の精霊になる事も可能なんだって。まあだから私が使役できたんだけど。」


 これでこのパーティーは更なる充実です。

 今まで自ら身を守ったり、攻撃手段が乏しかったロースですが、ここにきて戦力として大いに活躍できそうです。

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