第87話 どんどん当たる!
僕は短剣を手にし、魚が現れる度に短剣を投げます。
流石に距離が近いので、先に投擲した2人も全部命中させていましたが、僕が投擲した短剣も面白いように命中します。
そしてある程度すると、意識しないでも魚に刺さります。
そうそう、僕も一応投擲スキルと剣術スキルは少しレベルの上がった状態で所持しているので、ロースよりは仕留めています。
因みにセシルとロースは投擲スキルを所持していなかったので・・・・ロースに関しては剣術スキルも未所持・・・・ここへ挑む前にスキルが出現するようにと、的に短剣を投げさせて教えているんです。
スキルを所持している人が指導しながら相手に実行させると、条件の緩いスキルはすぐに所持できます。レベル0ですが。
問題は空間魔法のような滅多に所持している人がいないスキル。
僕はジョブチェンジで何とかしましたが。
短剣が無くなったので、レイナウトに交代します。
彼も剣術スキルは本職なのでそれなりにあります。
僕と違い確実に魚を仕留めていきます。
4人とも短剣を投げ終わったので、さてどうするか?となったのですけど、
「折角だから少し囲いから出てみるよ。」
レイナウトがそう言って囲いから出ていきます。
「私も同行しよう。」
セシルまで?
あ、ロースが僕を止めにかかっている。
「ちょっと!私は後衛だから行かないし、デルクも行かないでよね!というか1人にしないで!」
え?僕は行かないよ流石に。
でも魔法の準備はしておこう。万が一予想していない所から魚が向かってきたら危険だから。
見ていると2人して魚が現れた瞬間、剣で切っていきます。
流石本職。前衛は違います。
そしてある程度慣れたのか、今は一人が剣を、1人がドロップアイテムの回収になったようです。
今はセシルが回収しています。セシルは自分の周りを回収し終わったのか、レイナウトと代わっています。
暫くして周囲のドロップアイテムを回収し終わったようですが、ああやって魚を誘導してしまえば、仕留めるのも簡単そう?
あ、あれなら僕も戦士になれば十分戦えそう?
因みに今、ジョブ1の戦士はレベルがソコソコなので、ジョブ1は魔法使いにしています。で、ジョブ2とジョブ3。
でも察したのかロースが引き留めにかかります。
「ちょっと何行こうとしているの!」
怒られました。
仕方ないので魔法で支援です。支援と言うか壁に向かってこない魚を魔法で遠距離広範囲攻撃。
火魔法で火の塊を作り、魚に向けて発射します。
そしてその塊は密度を犠牲にしながら広がって、広範囲に飛んでいくので魚に当たっていきます。
ロースも負けじと精霊を召喚なのか使役なのか、違いは分かりませんが精霊に攻撃させています。
どうやらレベルが上がった事で、自身の魔力に余裕ができたようで出来るのだとか。
・・・・
・・・
・・
・
無理をせず引き上げます。
思ったより効果がありそうです。
これはもっと短剣を打って数をこなさないと。
「みんな順調に仕留められたね!」
僕は3人にそう話しかけます。
「ん。使い捨てがもったいない短剣だった。」
いやまだ鍛冶レベル低いし、鍛冶レベルが上がればもっと高品質の短剣が打てるから、今からもったいないって気にしなくていいんだけどね。
「まだまだ僕の鍛冶は上達するから、気にせず使い捨てて。」
「わかった。」
じゃあまた少し休んで・・・・お食事タイムだけど・・・・今度は鍛冶をしよう。3人にはまたレベリングかな。
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