艦隊の子ども

バブみ道日丿宮組

お題:去年の艦隊 制限時間:15分

艦隊の子ども

「去年は芳しい成績が取れませんでしたね」

「いいよいいよ。可愛いこたちに怪我はさせられないから」

「そうはいっても海域を突破しないことには、国家間の交流ができませんよ。物質的に」

「今更うちが頑張ったとして海域を取り戻せるとは思えないね。いったいいくつの海軍があるか知ってる?」

「今や万ですね。隣の人も司令官かもしれない状態です」

「そんな数なのに、うちだけがいい戦力ってことはないと思うんだよね」

「それはそうですが……やってみないことには変わらないと思います」

「遠征は途中で帰ってくるし、まともなこもいないよ」

「それは司令官が危なくなったら戻ってこいというご命令があるからです」

「子どもたちに装備させる武器も無料じゃないからね。手元に残しておきたいからしかたない」

「手元に残っても使えないじゃないですか」

「そうだね。遺伝子操作された子ども以外に武器は使えない。よって、大人どもは皆頭以外無能ということになる」

「いやな感じですね」

「君も操作は受けてるんだろう? 彼女たちのリーダーとして行動するという案もできると思うんだが」

「私はもう引退の身ですよ。武器が使える範囲といっても、海面に浮くことができるだけで戦闘なんてできませんよ」

「戦闘だけがリーダーに求められることじゃない。君が僕に司令官の力を求めるのと何ら変わらない。それよりも現地で立派に指揮できる方が生存力を高めるだろう」

「何を言われても戻りませんよ。あなたの副官からは離れません」

「頑固だな。まぁ……子どもを身ごもったのだし、仕方のないことか」

「この子には戦場に出ていってほしくないですが、国法で決められてる通り生まれてすぐ遺伝子操作をされることになるでしょう」

「その時父親の記憶も消しておいてくれると助かる」

「そういってもダメですからね。私とあなたの子なんですから」

「まぁ……そういう輩は複数いるんだけどね」

「皆愛がありますから、仕方ありません」

「それで自分がいられる間だけでも実績をあげようっていう考えなのかい?」

「そうではないです。自由に海外旅行とかしてみたいじゃないですか」

「それもそうか。なぁに誰かがいつかやってくれるさ。僕じゃない誰かがね。それまで僕は僕の遺伝子を残すことにするよ」

「種としての遺伝子は過去最大。素晴らしい子どもたちが産まれるでしょう」

「……あんまいい気分はしないだけどね。浮気みたいだし」

「減ってしまう子どもをこれ以上減らさないためにも私たちが頑張らないといけません」

「そういうことになるのかな? まぁ適当にいこう」

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艦隊の子ども バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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