人物紹介9

 バアル・セラ・ゼブルス


 前世で研究者をやっていた男が、親友に殺されてしまったのがすべての始まり。本来なら輪廻の輪に入るのだが冷遇されてきた人生から、魂が変質しほかの世界に転生することになった。その際に超常の存在に遭遇し、対価を払いユニークスキルを得た。そして今度の生では誰も信頼しない人生を歩もうとしている。転生した先の外見は金髪に空色の目をして鋭い目つきをしている。


 今回の件で“機竜騎士団”を創設したが、その反面クメニギスからの関係はやや悪化した。また今年で17歳となる。


(※すべてのステータスは9章終了時点のものになります)


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 Name:バアル・セラ・ゼブルス

 Race:ヒューマン

 Lv:98

 状態:普通

 HP:1305/1305

 MP:6691/6491+200(装備分)


 STR:162

 VIT:161

 DEX:193

 AGI:222

 INT:263


《スキル》

【斧槍術:68】【水魔法:4】【風魔法:7】【雷魔法:67】【精霊魔法・雷:54】【時空魔法:32】【身体強化Ⅱ:45】【謀略:57】【思考加速:37】【魔道具製作:45】【薬学:2】【医術:10】【水泳:4】

《種族スキル》

《ユニークスキル》

【轟雷ノ天龍】

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 風薙カゼナギ リン


 この大陸から少し離れた場所にあるヒノクニという場所から武者修行でグロウス王国にやってきた少女。とある村で宿を探している最中に物取りにあってしまい騒ぎになるのだが、そこでバアル・セラ・ゼブルスに出会い、雇われることになる。バアルの傍に居たことで貴族の思考というものが理解できるようになってきた。そして淡い恋心を抱いているのを自覚している。


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 Name:風薙 凛

 Race:ヒューマン

 Lv:45

 状態:普通

 HP:737/737

 MP:2767/2767


 STR:77

 VIT:58

 DEX:87

 AGI:94

 INT:70


《スキル》

【抜刀術:97】【槍術:22】【風魔法:54】【身体強化Ⅳ:35】【悪路走破:20】【威圧:30】【縮地:11】【算術:28】【気配感知:18】

《種族スキル》

《ユニークスキル》

【暴嵐ノ風妃】

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 リアナ・クラリス・ノストニア


 ノストニアで出会ったエルフの少女。ノストニアの王族で現在は樹守の見習いとして過ごしており、王族としての責務は全く果たしていない。バアルとは信用できる関係を築いておりそれなりに気を許している。バアルの婚約者となったが本人たちに恋愛感情など見られず、ただただ使えるためだけで決定した。ちなみにバアルのことは一応は心配していたが、それは婚約関係が解消されることをめんどくさがってのことだった。


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 Name:リアナ・クラリス・ノストニア

 Race:エルフ

 Lv:42

 状態:普通

 HP:368/368

 MP:4417/4417


 STR:34

 VIT:31

 DEX:86

 AGI:70

 INT:53


《スキル》

【柔拳術:68】【弓術:17】【火魔法:22】【水魔法:35】【風魔法:25】【土魔法:20】【雷魔法:24】【身体強化Ⅲ:23】【料理:4】【家事:8】【謀略:15】【礼儀作法:17】【舞踏:54】

《種族スキル》

【魔力見識】【自然の語り手】

《ユニークスキル》

【麗舞ノ拳姫】

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 ノエル・セラ・エジルカ


 カルスの双子の片割れ。二人は顔も身長も瓜二つ、髪型までも同じにするとほとんど判別することは出来ないだろう。カルスと一緒に生活していたので全く同じ境遇だ。双子だからか同じユニークスキルを所持している。この二年間で侍女としてかなりの成績を残すことができたのでバアルの侍女に任命された。最近背があまり伸びないことに悩み始めている。また侍女以外にも護衛としての役割も担っていた。


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 Name:ノエル・セラ・エジルカ

 Race:ヒューマン

 Lv:15

 状態:普通

 HP:207/207

 MP:1253/1253


 STR:18

 VIT:17

 DEX:43

 AGI:25

 INT:28


《スキル》

【短剣術:26】【糸使い:32】【料理:24】【闇魔法:36】【飢餓耐性:3】【遠見:3】【夜目:4】【盗み:4】【礼儀作法:37】

《種族スキル》

《ユニークスキル》

【闇糸ノ操者】

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 エナ


 テス氏族に所属しているハイエナの獣人。褐色の肌を持ち、男性とほぼ同等の身長を持つ。頭の上には三角の耳があり、髪の毛はベースが灰色で所々に黒い斑点のようなものがある。また氏族内でも有数の実力者なのだが、その戦闘方法が獣人に相いれない手段であり仲間内から『腐肉喰らい』と揶揄されている。また常に傍らにティタを侍らせている。


 獣化したとき“狡知鬣犬スライヒエナ”の姿を取ることから声についての能力は高い。相手の思考を誘導する『誘思の声』はもちろんのこと言語理解も並外れて早い。そのため数度グレア婆さんの授業に参加しただけでフェウス言語をマスターした。またエレイーラの百客入りを断ったことにより、ようやくバアルに対してのしがらみがなくなりバアルの配下になることが出来た。一見裏切りを行う汚い奴に見えるが、筋を通さなくてはいけない部分はしっかりとしている。そのためバアルに対してもアルバングルに危害が無ければ命を懸けてその身を守ろうともしていた。


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 Name:エナ

 Race:獣人

 Lv:65

 状態:普通

 HP:658/658

 MP:742/742


 STR:53

 VIT:47

 DEX:87

 AGI:67

 INT:85


《スキル》

【裂爪拳:72】【鋭牙:11】【強顎:15】【跳躍:21】【疾走:58】【身体強化Ⅲ:7】【戦略:33】【思考加速:32】【柔軟体:27】【柔滑毛鎧:26】【威圧:14】【軍指揮:45】【野生の勘:77】【四足歩行:68】【鋭嗅覚:57】【感覚強化:41】【隠密:42】【気配察知:30】

《種族スキル》

【獣化[狡知鬣犬]】

《ユニークスキル》

【先嗅グ鼻】

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 ティタ


 テス氏族に所属している蛇の獣人。エナとは裏腹に真っ白い肌に、白銀の髪をしており、目つきは鋭くまさに蛇というにふさわしい。また、常にエナのそばにおりエナの手足となっている。もちろんそのことに不満などなく、むしろ率先してエナのために動いている。またティタの戦闘方法はエナと同じ種族の獣人以外には受け入れられないが、何でもありの戦闘となると獣人でも最上位に位置する。行動原理は全てエナの傍に居たいがため、そのためなら何でも行い、どこへでも行く。


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 Name:ティタ

 Race:獣人

 Lv:67

 状態:普通

 HP:860/860

 MP:835/835


 STR:59

 VIT:80

 DEX:69

 AGI:74

 INT:48


《スキル》

【柔触拳:49】【猛毒牙:49】【熱源感知:86】【蛇行:10】【万毒生成:141】【跳躍:27】【疾走:14】【身体強化Ⅲ:11】【算術:23】【思考加速:7】【柔軟体:57】【触削鱗:58】【毒学:87】【猛毒耐性:57】

《種族スキル》

【獣化[竜絞毒蛇]】

《ユニークスキル》

【万識ノ毒王】

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 レティア・ウェゼナ


 アズバン家の裏オークションで売られていた女性。髪は長く、輝く金色で、肌はうっすらと焼けて健康的な印象を見せる。体型はグラビアアイドルみたいに出るところは出て引っ込んでいるところは引っ込んでいる、まさに女性の理想の体型だった。そして美貌は領主が求婚するほど完成されたもの。だがそのためにディゲシュ伯爵の元に売られることになった。ロキの甘言で村にいる恋人が生きていると思い、帰るために尽力している。


 エトナ・ウェゼナ


 姉であるレティアと共にアズバン家の裏オークションで売られていた女性。身体的な特徴は姉と似通っているが、姉を嫌ってか髪型だけは変えている。また姉とは違い村が滅んで清々している。そして現在レティア同様に王城で保護されている。


 ロザミア・エル・ヴェヌアーボ


 クメニギスのヴェヌアーボ伯爵家の次女。知識の収集が趣味で幼いころはいろんな分野に手を出していた。学院に入ると魔力という物に興味を持ち始めて研究していく。その過程で多少のいじめなどがあったが気にせずに黙々と研究をつづけた。バアルは彼女に独特の気配を感じ取っている。将来は百客入りする予定らしいが学院を卒業するまではエレイーラの影響で動くつもりはなかった。そして現在はゼブルス領に臨時の研究所を設立するために動いている。


 ライル・エムニトラ


 アフラクという地方の町の出身。年齢は23。職業は知っての通り傭兵。両親はいなく町の孤児院の出だ。孤児院を出てからは最初に冒険者となったがすぐに傭兵に転向、そしてとある戦場で拾った魔剣を使う。もともと小手先が器用で形を変える魔剣“ルサジャ”とは相性が良かった。その後、実力伸ばし若いながらもBランクにまで上り詰めた。また老夫婦が運営する孤児院で育ったからか老人には優しい。そして現在はアルバングルの牢屋の中でおとなしくしている。


 グラス・セラ・シバルツ


 近衛騎士団団長兼影の騎士団団長でもある。それゆえに多忙なのだが最近は様々なことが続き、最近では部下にすら体調を心配されるようになってきた。大部分の元凶であるバアル・セラ・ゼブルスを憎みたいのだが国益に貢献しているので、できないでいるのもストレスの原因だ。今回のことでクメニギスの関係が変化したこともストレスの一因だった。


 ルナ・セラ・ヨルクス


 影の騎士団に所属する一員、薄く焼けた肌に藍色の髪をした女性。腕前は結構なのだが、仕事以外での生活ではポンコツぶりを発揮してしまう。最近では組織内でもバアルの使いっパシリと認識されてきておりバアルが厄介な件を持ってくると専属みたいな立ち位置になってしまっている。なお本人は組織内の全員に代わってくれと頼み込んだが全員から拒否された模様。なお、ダメもとで言ってみた別途報酬の使い道を考えるのがいまの唯一の楽しみだった。


 エウル・セラ・ゼブルス


 バアルの叔父でゼブルス家現当主リチャードの実の弟。外見はリチャードを痩せさせ、きちんと鍛えたときのような風貌をしている。リチャードとの仲は良好でたまに飲みに行くほど。そしてゼブルス家の一部の勢力が自分を持ち上げてリチャードと争わせようとしたとき、それを嫌って一時出奔していた時期があった。


 レナード・セラ・アズバン


 アズバン公爵家の嫡男。次男と同じ身体的特徴をしているが、人の好さそうにいつも笑みを浮かべている。また学園での成績もトップに居り、次期公爵としてほぼ確実と言われている。


 ルクレ・アルム・ノストニア


 クラリスの兄でありノストニアの王太子。さらにはバアル同様、アルカナの『皇帝』契約者である。いつも笑顔を浮かべているが腹の中では様々なことを考えている。一番にエルフ族が衰弱していっているのに気づき何とかしようとしている人物、現在は人族に関しては3割ほど支持者がおり、それなりに支持を得ている。また今回の件で反対派の勢力が小さくなったことに満足している。


 レオン


 東にあるアルバンナでの最大氏族テス氏族の長男。獅子の獣人で煌びやかな金色な髪は荒々しくなっており、ネコ科特有の瞳に加えてその肉体には無駄な脂肪などは一切ない。テス氏族で今一番モテている男。外見も内面もよく、責任感が強くひたすらにまっすぐな性格。カリスマ性もあり、氏族内でもかなりの支持を得ている。仮にレオンが一言掛ければほとんどの氏族の連中が力を貸してくれる。また魔蟲の戦いのために様々な種族に声を掛けて、軍を作った張本人。ただ数少ない欠点として、家族のことになると途端に激アマになる。それは姉や妹に求婚してくる連中も追い返したりするほどで、バロンの家系に婚姻を申し込むならレオンを殺せって噂が出回ったほどだった。そして全権大使としてクメニギス、そしてグロウス王国へと渡った。


 ――――――――――

 Name:レオン

 Race:獣人

 Lv:72

 状態:普通

 HP:941/941

 MP:642/642


 STR:88

 VIT:66

 DEX:44

 AGI:86

 INT:31


《スキル》

【豪獣爪拳:82】【鋭牙:24】【砕顎:7】【火魔法:17】【跳躍:27】【身体強化Ⅲ:27】【剛毛鎧:43】【大威圧:57】【指揮:78】【野生の勘:103】【四足歩行:75】【思考加速:9】【敏嗅覚:9】【感覚強化:27】【狂暴化:1】【火炎耐性:89】

《種族スキル》

【獣化[大炎獅子]】

《ユニークスキル》

【気炎灯ス獅子】

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 レオネ


 アルバンナでの最大氏族テス氏族の三女。日焼けした健康な肌、腰まで自由に伸ばした赤金色の髪にその頭上にある猫のような耳、腰から生えている同じ毛並みの尻尾、整った綺麗な顔を持ち、年齢もバアルと変わらない少女。自由奔放、天真爛漫な性格で、感性だけで動いている少女。そのため行動の予測がつきにくく、周りをいいように振り回している。一度クメニギスに入り人族の現状を確認し凹んだこともあったが、誰もがそうではないと自分で奮い立たせて持ち直した。現在アルバングルで置いていかれたことに不貞腐れいる。


 ――――――――――

 Name:レオネ

 Race:獣人

 Lv:67

 状態:普通

 HP:688/688

 MP:743/743


 STR:54

 VIT:60

 DEX:72

 AGI:81

 INT:40


《スキル》

【鋭爪拳:62】【鋭牙:7】【抉肉蹴:23】【跳躍:27】【雷魔法:42】【身体強化Ⅲ:56】【威圧:27】【野生の勘:421】【第六感:―】【天性勘:―】【暗視:】【四足歩行:225】【思考加速:37】【敏嗅覚:26】【感覚強化:67】【雷耐性:13】

《種族スキル》

【獣化[天勘狩猟豹]】

【獣化[迅雷狩猟豹]】

《ユニークスキル》

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 テス・バロン


 テス氏族の族長。レオンをさらに野太くした容姿をしている。既に9人の妻を持っており、子も17人いる。長としての立ち位置は絶大だが夫としての立ち位置は微妙、なにせ第一夫人のテトに頭が上がらず常に尻に退かれている。戦闘力は獣人でもトップ。『獣化解除ビーステッドディスペル』が効かない数少ない獣人。そして暫定的な獣王国アルバングルの王。


 テト


 テス氏族長の伴侶の一人。獣人で最も有名な人物の一人。結婚していない頃は二大女傑として呼び声は高く、東のテトに西のマシラと並び称されていた。ちなみに結婚して性格は丸くなったほうだ。実子はレオンとレオネの二人だけだが他の義子も自分の子同様愛情を注いでいる。『獣化解除ビーステッドディスペル』が効かない数少ない獣人。


 グレア


 テス氏族に所属するカメの獣人。獣人の中では最も高齢で知識も豊富。氏族内では常に何かしらの相談事で時間を取られている。フェウス言語も昔ある時にとある人族から習った。そして現在はその際を生かし翻訳者としてレオンに同行している。


 ソフィア・XXXXX


 長いブロンドの髪をした少女。神聖魔法の使い手で、性格も常に他人を気遣うとてもやさしい少女。神聖魔法は中級まで覚えており、支援に関してはかなりの腕前を持つ。神光教に属しており、現在は見習いシスターの地位にいる。欠点として他人に感情移入しすぎるところがあると同じ教会にいる修道女から指摘を受けている。


 そしてその正体はフィルク聖法国で三人しかいない“聖女”の一人。今回の件で王都ゼブルス邸で監禁されることになった。


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 Name:ソフィア・XXXXX

 Race:ヒューマン

 Lv:17

 状態:普通

 HP:149/149

 MP:562/562


 STR:14

 VIT:12

 DEX:24

 AGI:20

 INT:35


《スキル》

【神聖魔法:15】【身体強化:8】【思考加速:7】【算術:11】【家事:4】【料理:7】【礼儀作法:54】

《種族スキル》

《ユニークスキル》

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 ルドル・セラ・アヴェンツ


 近衛騎士団副長の肩書を持つ騎士。グラスの右腕である存在、そして影の騎士団の一員でもある。そして今回の件で上司であるグラスの苦労の一端を理解した。


 エレイーラ・ゼルク・クメニギス


 光に照らされて煌びやかに輝く金髪、すっと通る鼻に切れ長の目、どこか攻撃的にも見えるがそれは美しさの裏側とでもあらわすものだろう。そして何より目立つのが、無造作に下ろした長い髪を縦に巻く、いわゆる縦ロールという髪型をしている。また勝負事が好きな面もあり、今回の継承位争いを楽しんでいる。本人は仕方ない事態にならない限り弟妹の命を取ろうと考えていない。また“百客”という集団を作っている。これはエレイーラ自身が国内国外問わず集めた門客のことらしい。戦闘、政治、商売、鍛冶、薬学、あらゆる分野のエキスパートをエレイーラ自身が見出して囲っているという。百客に所属している全員が在野に居れば確実に取り合いになるほどの人材だという。


 ルギウス・ゼルク・クメニギス


 真っ赤な髪をしており、背が高く体躯がしっかりしている。一見すると武人というイメージが強い。継承位争いにてエレイーラに負けはしたが、資質だけで言えば十分に王座に座れるだけのものがある。また本人は堅実な思考を主としており、慎重な事の運びをする。バアルが居なければエレイーラではなく彼が王太子の座に近づいただろう。


 レゼード・ゼルク=ヴァル・クメニギス


 特徴的な灰色の髪に、やせこけた頬、目の下に隈を作っていて、装飾品だらけの服装を着ているが見るからに不健康そうな体をしている。だがその瞳には明らかに強い力を感じさせたこともあり、何とも不気味な感じをさせている。



 アルスラ・クメニギス


 おっとりとした優和な雰囲気を見せる青年。髪は茶髪で、神父服ではっきりとはわからないが、あまり体躯がいい方ではない。フィルク聖法国国教神光教会司祭を務めており、派閥は融和派に所属している。


 リーティー・ボフェラアーヴェ


 長い灰色の髪を一つの大きな三つ編みにし肩から流している。また背は女性の平均よりはやや高い程度。表情は乏しいが、そのおかげか、美しい相貌が見て取れる。7年前にとある事件で母親と共にフィルクの民に刺すような視線を送られていたが、危険だということで母方の方の知り合いに預けられた。そしてその縁で緑樹聖騎士団長であるラファールと出会った。


 ラファール・ビーエル


 2メートルをギリギリ超えていないであろう身長の大女。しっかりと鍛え上げているらしく、それなりの筋肉量が見て取れる。また高身長と肩幅が広いことから鎧を着て兜を被れば、もはや男か女かもわからない。実際、胸部のふくらみは女性特有の物なのか、はたまた発達した胸筋によるものなのかが全く分からない。さらにはしっかりと相貌は整ってはいるのだが、緑色の髪は短くそろえられているため綺麗な男性にも見えてしまう。緑樹聖騎士団長を務めている。


 クレイグ・エル・ディゲイン


 ルンベルト地方へと進軍するクメニギス軍の総司令官を務めている。常時は第四魔法師団団長を務めている。御年45歳で20になる前に軍に加わっている歴戦の軍人。特筆して突き出ている者はないが、年季があるためすべての面で最上位の実力を誇る。


 リンス・フィクエア・ノストニア


 長い金色の髪を腰までまっすぐに垂らしているエルフの女性。『赤葉』の樹守で階級は『若木』。そのため戦闘が得意、だが今回の精鋭たちの中で指揮能力長けているため長に抜擢された。


 ウェミ・フィニィ・アルガナ


 歩けばふんわりと揺らぐ長い金髪に母性豊かな体、またおっとりとした顔つきをしておりとても戦闘ができるとは思わないような何とも穏やかな容姿をしている。だがそんな彼女でも精鋭に選ばれたほどの特色があった。フィニィの契約している精霊は“知外の霧ウェンディゴ”といい、隠密に長けている。特筆すべきはその時間で2000人なら三日は余裕で姿を隠せる。


 ヴィン・フーディ・ノストニア


 金色の長い髪を後ろで一つに束ねて入るが、骨格はしっかりと男性の部分を備えており、また明らかにレナードと同じほどの年齢肌を持っている。そのため話し方と容姿が何とも違和感があった。『青葉』に所属しており、階級は『大樹』。『大樹』であるため人族との友好するべきではないと主張している。だがかといってアルムと全面的に政争しているわけではない。むしろ同族を思っているための意見なのでアルムも好ましく思っている。

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