第45話⁂イジュンの陰謀!⁂
イジュンが何故いつも優しくしてくれる久美子殺害の片棒を担ごうとするのか?
そこには星日から受けた子供の頃の想像も付かない虐めの数々が有ります。
「お前みたいな奴死ね———!」
「俺を追い落とそうなど………バカが!」
「側室の息子のくせに!」
散々な阿鼻雑言を浴びせ掛けられます。
それから、まだ8歳のイジュンを極寒の冬場に裸同然でコートも着せずに放り出して死に掛けた事もあります。
あいにく警護員が沢山いますから大事には至らなかったのですが、人の見て居ない所で押し倒したり、殴ったり、つねったり、食事に虫やゴミを混ぜたりそれはもう想像を絶するものなのです。
それを見ていながら静観するアリン妃、イヤそればかりか加担するアリン妃。
またアリン妃の方も言葉の暴力が半端じゃありません。
「お前はタチの悪いサランにそっくりだね!私から高日を奪っておきながら、今度はお前が星日を追い落して自分が最高指導者になろう等とんでもない母子だ!この泥棒猫が!お前なんかいらない子だ!」
ある時は高日の買ってくれた大好きな日本のヒーロ-ものフィギャ-を全部燃やされたり、又食事もイジュンの大好物だと知っていながらわざと蟹などをその場でゴミ箱に捨てられたりと、どれだけ酷い目に合った事か!
その恨みが蓄積されていったのです。
その復讐心は如何ばかりなものか。
その手ほどきとして先ずは星日の一番大切なもの、愛する久美子を奪うという事です。
星日よりかなり若い久美子と同い年のイジュンは、王女達しか産めない星日に{俺の遺伝子で次期王子を種付けして喜びの頂点からどん底に突き落とす!}
その為には、まず久美子に気に入ってもらう事、それはあの美しき母サランから生まれたイジュンは見てくれでは、星日より遥かに上回っています。
あとは気持ちを掴むという事です。
日を追うごとに久美子も義弟イジュンに心を開いて、最近では顔を出してくれない日が続くと久美子から「遊びにいらっして下さいね!」と催促するまでになって来ています。
「オオオ~!しめしめ!機は熟した!ウフフ!」
ある日イジュンが久美子邸に伺った日の事です。
お茶菓子を取りに席を立った隙にお茶に睡眠薬を混ぜて眠らせ美しい久美子を犯したのです。
誰か居なかったかって?
まあ~来客がある時は、聞かれたくない話もありますので、別室で待機して貰っていますから、ましてや弟ですよ…………?気の置けない家族との団らんを邪魔しちゃダメでしょう。
久美子に対して最高の弟を演じていますが、腹の内は星日の鼻を明かしてやりたいばかりなのです。
星日の一番大切な宝物を犯す。更には次期王子の誕生。
それが実は自分の子供ではなく優秀な宿敵イジュンの子だと知ったらそのショックは計り知れないものになるに違いない!
{苦しめ!苦しめ!苦しめ!俺の大切な母と俺の未来であった最高指導者の地位を奪った星日よ、苦しんで!苦しんで!のた打ち回るがいい!}
こんな経緯が有ったのです。
今尚イジュンの魂は憎しみで一杯なのです。イヤそれどころかあんな残酷な形で愛する母を失い、憎しみは一層倍増するばかりなのです。
その留めとして星日の一番の宝物、久美子を殺害する事です。
そこで久美子に恨みを持つ正妻のハユン妃とイジュンがタッグを組んだのです。
本当は愛する母サラン殺しの疑いのある、あの憎き女アリン妃を殺害したかったのですが、はっきりした物的証拠も見付からない為、諦めかけていた矢先にアリン妃は高齢のため亡くなったのです。
そんな復讐心の塊のイジュンですが、2012年9月に星日が肝癌の悪化から肝硬変であっけなくこの世を去ったのです。
ところで星日は満正が本当はイジュンの子供だと知っていたのか?
そんな噂を耳にした時は苦しみましたが、久美子も絶対にそんな事は無いと、しらを切り通したのです。
それはそうです。眠っていましたから。
星日は苦しんだ挙句、DNA鑑定を依頼したのです。
結果、満正は星日と久美子の子供である事が分かったのです。
【謎多き北朝鮮。闇市場から最初に銭主となったのは、日本に親戚が居る帰国同胞、中国にコネを持つ男。
外国から合法的に物資を調達できる立場にあり、流通手段を手にしている。
また中国資本の共同事業も行っている。
この国の銭主は中国資本を誘致して鉱山の経営や最近では国有デパ-トを買収、また国営の生産工場を借りて靴工場や裁縫工場も経営している。
独裁体制の陰で生きるために住民の自発的市場が作られた。
北朝鮮の2019年対外貿易額(韓国との貿易除く)前年比14,1%増の32億4,500万ドル
前年比輸出入増加それでも貿易収支は大幅な赤字。
国別貿易国***
中国貿易額30億9,440万ドル(前年比13,6%増)
2位の貿易国韓国との貿易額も相当なものなのです。
次いでロシア、ベトナム、インド、ブラジル等。】
一見野蛮なとんでもない国に移りますが、それなりに生きる術を見付けて必死に生きている姿が浮かびます。
社会主義(儲けたお金は全て国が管理)からやがては資本主義(個人で自由にお金儲けしても良い)に以降する日も近からずも遠からず・・・・?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます