『花金作品』 お題: 『もらい泣き』

皆木 亮

『もらい泣き』

「す…凄い…!

 アダム君とアダム君…とうとすぎ!」

 そう…私は人目もはばからず泣いた…。



 それに呼応するように…。

「ホント! ホント!

 アダム君とアダム君…とうとすぎるよね!

 凄い! 凄過ぎる!」

 同志たちも…もらい泣きを始めた…。



 某時間ぼうじかん…。某所ぼうしょ…。


 

 とある、

とうといな、アダム君と、アダム君で、はにゃ~ん☆な会』

 という、『こころざしを同じくする同志』たちで構成された、

 『アレ』な集まり…。



 コロナ下ではあるものの、

 『こころざしを同じくする同志』たちの結束は強く。



 『アレ』をこよなく愛する我々、同士は、

 このイベントの為に用意された、数々の同志たちの『アレ』な本を読み合い、



 『アレ』な『はにゃ~ん☆』で、『きゃう~ん☆』な時間を共に過ごした。



 その結果…。

「もう! もう! もう‼

 アダム君と、アダム君! 凄過ぎ、危険!」



「ホント! ヤバイ! ヤバ過ぎ! デンジャラス!」



「神様…! 分かりました…!

 ここが…! ここがパライソだったんですね…!」



 我々、同志たちは。

 用意された『アレ』な本を回し読む事により、

 着実に、『ヘブン』の世界に到達して行き…。



 ブバッ…‼



 ブババババッ…‼



 鼻腔びこうから…。

 三倍の『アレ』を…。

 人目もはばからず出し…。



「神様…!

 このとうといな…!

 アダム君と、アダム君に会わせてくれて…!

 ありがとう…‼」



「神様…! ありがとう…!

 私たち…! 今、『ソッチ』に『イク』よ…ッ‼」



 私たち同志は…。

 喜びの余り…もらい泣きし合いながら…。



 今…『ソッチ』の『ヘブン』へ…ッ‼




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「っていう娘たちのつどいを用意するのが、

 今、ホットな稼ぎなんだよ!」

 と、



『同志集まれ☆アダム君とアダム君で☆きゃう~ん☆はにゃ~ん☆な会』

 という、『アレ』な『腐女子』をターゲットにしたイベントを進める、

『アダム☆ファクトリー』という、

 『アッチ』系のイベントに特化したイベント会社をベンチャーしている、

 この若き社長は言う。



「もうな!

 『そっち』系の『同志』と、『ソッチ』系の『世界』を、

 思う存分、『共有』できます!とか宣伝して、

 あとは、ちょっと『アッチ』系の、『アレ』な本とかを用意するだけ!


 もうそれだけで、仲間の少ない『ソッチ』系の『アレ』な娘たちが、

 わんさと、いて、うちをもうけさせてくれんのよ!


 ホント! ボロい商売だよな!」

 と、若き社長はさらうそぶく…。



 時代が『アッチ』系の娘たちに追い付き、

 『アッチ』系の『パライソ』に追い付いた今、



 その『とうとい』で、もたらされる、

 『リアル』な『マネー』の『パライソ』は、

 凄まじい勢いで、一大市場を、『リアル』に築いて行く…。



「ホント!

 『アレ』な娘たち様々さまさまだよな!

 ボロ過ぎて、笑いが止まんねぇぜ!」

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『花金作品』 お題: 『もらい泣き』 皆木 亮 @minakiryou

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