できないまおう
バブみ道日丿宮組
お題:出来損ないの魔王 制限時間:15分
できないまおう
仕えるのならば、そりゃエリートがいいわけよ。
でもさ、現実ってやっぱクソゲーだからね。
「魔王様、服ぐらい洗濯カゴに入れてくださいよ」
「んー、そのうちね」
忠義を尽くす相手になったのは、今年高校生になった女の子。
「ちゃんと服も着てくださいね」
「んー、着せて」
ベッドの上でぬっこりと起き上がる主。
凹凸が見える全面と、うっすらと毛色が見える下半部。
つまりは、全裸だ。
「ちゃんとブラジャーしないと形崩れますよ」
「別に見せる相手いないし」
するすると下着を身に着けさせて、なんとか制服を着せることができた。
なぜ制服を着せたかって?
そりゃ一番エロくて可愛いからだよ。
「まだ学校の時間じゃないよね?」
不満が漏れる。
「先々にしておかないとこないだみたいになりますからね」
中途半端な格好で外を出歩く。
間違いなく痴女と思われただろう。
魔王の一人がそれではいけない。もっと誇られる人物になってもらわなければならない。
そのためのお金ももらってるーー同学年だけど!
「お腹すいた。なにかないの?」
「ショートケーキを買っておきました」
「んー、食べる」
よたよたと揺れながらテーブルの前に着席する。
もちろんスカートの中身は丸見えだ。警戒心のかけらもない。
「ちゃんと前を隠してくださいね。そうしたら出しますので」
んという了解をとって、スカートの鉄壁が作られる。
ちなみにこう無防備で危ない感が出てるがそこは魔王様。へんたいふしんしゃには負けることもないし、やんきーに襲われることもない。
誰しもが持ってる野生の本能には勝てはしない。
「ねー、はやく」
ばんばんとテーブルを叩かれたのでということではないが、ショートケーキと紅茶の入ったカップをテーブルに並べた。
「朝からこんなの食べてたら太る」
「なら、いりませんか?」
「いるー」
どんなに食べても魔王の体型は崩れない。
だってそれが魔王様なのだから。
「食べる?」
「いえ、全部食べていいですよ」
わかったと笑みをこぼす主はとても魅力的だった。
朝昼晩と一緒に過ごしてるのだから、もうちょっとなにかあってもいいんだけど? ないかな。
できないまおう バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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