第6話 焦燥感とグレープフルーツ

「お客様は満足しているだろうか」「メンバーは何か不満を持っていないか」「みんな楽しく仕事できてるのか」「最高のパフォーマンスをだせているだろうか」「相手がどう思っているだろうか」「変化のスピード感に追い付いていけていないのでは」「覚えることが多すぎる」「言葉がでるときとでないとき何が違うの」


もう何年ももみじは毎日焦燥感にかられていた。


リフレッシュ方法は覚えたけど、仕事中は色々気になってしまう。


昇進の度に「変わらなくちゃ、前とは違うのだから。」


病んでる?

何か栄養が足りない?

能力がない?

老化現象?


寝ているときだけは忘れられるけど、もうしばらく3時間睡眠で毎日を過ごしている。


人と比べるわけではないが、皆こんなに闇を抱えながら生きてるのかな。どうやって乗り越えているのかな。


ある日急にグレープフルーツが食べたくなって、昔懐かしいギザギザのスプーンを購入。グレープフルーツを取り寄せた。

ギザギザスプーンがなかったから、独立してからずっと食べていなかった。


部屋いっぱいに爽やかな香りが広がった。

なんだかとても幸せな気分。

なにこれ。少し不安が遠退いた。


アロマテラピーの効果を実感。


もう少し頑張れそう。










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