7回目の死亡

ピピピッ!!ピピピッ!!ピピピッ!!


AM5:00


バシン!!


「うるさい…」


 僕は時計の日付を見た。

 また同じ日…

 今日もまた、僕は殺されるのか?


 嫌だ…いやだ…もう死にたくない…


 誰か助けて…

 助けてよ…


 僕は結局布団から出ることができなかった…



AM7:00


ドンドンドン

ドンドンドン


「優紀!!いつまで寝てるの?!学校に遅れるわよ!!」


ドンドンドン

ドンドンドン


「優紀!!」


ガチャ!!


 母親が無理やり部屋に入ってきて布団をはがした。


「まったく…いつまで寝てるの!!正人君が迎えに来たわよ!!」

「ごめん母さん。今日は体調が悪いみたい…学校は休むよ…」


 僕は母さんにウソをついた。


「大丈夫?熱は無い?どこかおかしなところとかあるの?」

「熱はないと思うよ。体がだるい感じがするよ。たぶん一日様子見れば大丈夫だと思う。もし明日も調子が悪かったら病院釣れていってもらってもいい?」

「わかったわ。無理をしちゃだめよ?あと、おかゆ作っておくから、あとで食べなさいね?正人君には先に行ってもらうけどいいわよね?」

「うん。正人にも誤っておいて。」


 そう言って正人には先に行ってもらった。

 正人ごめん…



AM7:30


「いただきます」


 母さんが作ってくれたおかゆを食べた。

 うまい。母さんありがとう。

 

 いつもより遅い時間だったからか、いつもと違う番組が流れていた。


『あなたの星座は…11位。ラッキーアイテムは新聞。今日も行ってらっしゃい!!』


 順位が一つ上がってる。って言っても11位か…微妙…

 それに新聞がラッキーアイテムって…ないわ~



AM7:56


ピンポーン


 家のチャイムが鳴った。

 家族は…誰もいない…のか?

 出るのも面倒だから居留守を決め込もう。


ピンポーン


 もう一度なるチャイム。

 仕方ない、確認だけしよう。


 インターホンのモニターを見ると、見知らぬ男性が立っていた。

 その手には小包を持っていたので、おそらく配送業者の人だろう。

 誰だよ頼んだの。


「はい、どちら様ですか?」

「宅配便です。ハンコかサインお願いします。」


 やっぱりそうだ。

 それにしても、なんだか若い声だな。

 僕とそう変わらない感じがした。


「わかりました。少し待ってもらっていいですか?」


 僕は急いで部屋へ行き、着替えをした。


「お待たせしました。今開けますね。」


ガチャリ


 僕はドアの向こうにいるであろう人物にそう言うと、玄関のドアを開けた。



AM8:00


ドスン…

グサッ!!


 え?なんで?

 痛い……


 次第に強い痛みが襲ってくる。

 腹部を見ると、ナイフが深々と刺さっていた。


ドサリ


 僕は力を失いその場に倒れこんだ。

 僕の周りに血の海ができていく。


「なんで…だよ…」


 あぁ~あ、新聞…持ってくればよかったかな…?


 薄れゆく意識の中で、犯人らしき人物の叫び声を聞いた。

 その声はなんだか悲しそうに聞こえてきた。


 そして僕はまた、殺されたらしい。


 僕が覚えているのはここまでだ。

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