ある日のこと
バブみ道日丿宮組
お題:同性愛の任務 制限時間:15分
ある日のこと
「親御さんなんていうだろうか」
「それは大丈夫じゃないかな。幼馴染だし」
「幼馴染だとしてもさ、同性愛じゃん? 結婚できないけど、伴侶として生きていきますってどうだろうか。怒られないだろうか」
「愛にもいろんな形があるからね。うちの親はたぶん大丈夫だよ。問題はそっちかな」
「わたし? たぶんお母さんは喜んでくれるよ。小さい頃からずっと一緒にいたあなたならお願いしたいっていってくれるよ。問題はお父さんかなぁ」
「硬いかな?」
「柔らかくはないと思うよ。太くて長くて硬い。そんな神経をお父さんは持ってる」
「じゃぁラスボスだね!」
「そうね。そうかもしれない。なにより接点が今までなかったよ」
「遊びに行ってたころもお父さんには会ったことがなかったからね」
「普段ずっと外で仕事も遊びもしてたから、もちろんお母さんもついてくし、わたしもついていくこともあったよ」
「大事な愛娘ってやつだね。当然っていえば、当然の思考」
「だから、今度の休みは狙いめなの。家で過ごすって言ってたから、紹介できると思う」
「幼馴染の紹介って不思議に思われるだろうね。友達として最初はこちらを見てくると思う。そのあとは恋人(?)っていうふうに変化して、ふざけてるのかとかになるかなぁ」
「でも、なんとかなるんじゃないかっていうふうにも思えるの。お父さん応援してくれるんじゃないかってさ。過保護でもないし、ちゃんと話せばわかってくれそうな……」
「やってみなくちゃわからないか」
「そうともいえるね」
「じゃぁ練習少ししてみようかな。このぬいぐるみがお父さんね」
ぬいぐるみを椅子に座らせる。
「お義父さん、娘さんをわたしにください」
「な、なんだってー!?」
「そのリアクションは取らないと思うよ」
「そっかーそうだよね……もうちょっと妄想して、対策してみるよ」
「こっちもできるかぎりのことはしておくね」
「わかった」
ある日のこと バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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