小悪魔さん

バブみ道日丿宮組

お題:失敗の悪魔 制限時間:15分


小悪魔さん

「局地的台風が訪れます」

「家に籠もってるなら、どうでもいいんじゃないか?」

「風怖いです」

「ビクビクは可愛いけれど、たまには外に出ないとダメじゃないか?」

「お外怖いです。怖い人いっぱいです」

「悪い人もいい人もいるよ。見た目で判断しちゃいけないよ」

「あなたみたいな人が全員でいいです」

「俺はそこまでいい人じゃないぞ?」

「嘘です。私には優しいです」

「そりゃ彼氏だからね。彼女に優しくなるのは当たり前のことなので」

「彼女です」

「そこだけに反応しなくても……」

「大彼女です!」

「わかってる。わかってるよ。それで台風がどうしたって?」

「私のうち、風でよく揺れる」

「地震でそういうように作られてるからね。風でも動くかも……いや、風で動いたらやばいな」

「大変です。貧乏ゆすりです」

「君が寒がりで震えてるだけじゃない?」

「震えます。寒いです」

「暖房はついてる……心が寒いってこと?」

「あなたがほしいです。たくさん暖めてほしいです」

「そういう時間帯でもないけど、いいの?」

「いいのとはなんですか」

「いや、抱いてほしいのかと思って」

「! ち、違います! し、して欲しくないわけではないです」

「墓穴を掘った顔をしてるね。そこもかわいいんだけど」

「可愛くないです。小悪魔です」

「まぁよく見る小さな悪魔っぽい容姿ではあるね」

「視線がえっちです。ダメです。えっちです」

「許可はとれてないけど、やっちゃおうかな」

「えっ、えぅ……大丈夫です。お風呂入りました」

「そか」

「ひゃう」

「相変わらず、すかすかの体重。ちゃんと食べてる?」

「朝昼晩。き、きちんとです!」

「とりあえず、ベッドにきたわけだが……なにこれ」

「だきまくらです。特注です」

「俺の全身図ってやべぇな。これ親に見られたりしない?」

「せ、洗濯してもらってます」

「あかんこれ」

「洗濯、自分できないです」

「俺んちで暮せば、しなくてもいけるぞ」

「……考えます」

「じゃ、カーテン閉めてと。留守確認と」

「ひゃ、ひゃぁぅ」

「そんな怯えられるとあまり盛り上がってこないんだけど」

「だ、大丈夫です。か、身体は準備おーけーです」

「そうならいいけど」


 このあと、めちゃくちゃ朝日を迎えた。

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小悪魔さん バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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