「良いことをしたら誰かが見てくれて、いつか自分に返ってくるよ。」そう教えられ生きてきた善人おじさん、転生後の人生は勝ち確なんですが

もんもん

第1話

「渉、良いことをしたら誰かが見てくれて

いつか自分にかえってくるよ。」


これが俺のおじいちゃんの口癖だった。

だから俺は誰に見られても恥ずかしくな

いことをして生きようと心に決めた。


俺は死んで今、死後の世界にいる。


今いるこの世界は次どこに生まれ変わるか

神様によって判断されるところらしい。


「あなたは元不良でたくさん悪いことをしてき

ましたね。大人になってすこしは改心したよう

ですけど…それをふまえて来世はうんこですね

再来世は人間ですので頑張って下さい」


「あなたは子供のころに万引きをしましたか

ですが。家庭を持ち一生懸命家族のために働

いてきましたね。ですので来世はすこしだけ

貧乏な家の子供になります頑張ってください」


僕は行列に並び、次々と判断されている人を

みていた。

ここにはたくさんの死者がいて、記憶が消去

されては生まれ変わっていく。


とても優しそうな人でも人に言えないような

ことをしていたり、誰にもわからないような

良いことでも、ここではすべてわかってしま

う。だからこそまあまあ面白い。


ついに自分の番が回ってきた。


「こんにちは東雲渉さんですね。」


「はい、よろしくお願いします。」


自分の名前を知っていることにすこし驚いたが

神様だからかと理解した。


「今からあなたの人生をみてどこに生まれ変わ

るか判断します。何かあったら言ってもらって

大丈夫ですよ。少しでもいい行いを言ったら

評価が上がるかもしれません。」


「大丈夫ですよ。もう終わったことですから。」


「わかりました。じゃあはじめますね。」


「お願いします。」


神様は俺の額に少しの間手をかざすと持っている

ノートのようなものにたくさん書き込んでいく。


そうすると急に神様がバッとこちらを見てきた。


「え!?」

「どうかしましたか?」

「あ…えっと…すみません!すこしだけ待って

ください」

「あ、わかりました」


神様はそういって近くにいる神様を呼んだ。


「こんなことって…」

「それは、ありえないだろ」

「いや、自分もやってみましたが彼女と同じ

結果が出ています。」

「初めて見ました、こんな結果。」

「わしとてこの結果を見るのは2度目じゃ」


「結局どうなったんですか?」

「あなたは最高ランクで生まれ変わることが

決定しました。」

「はい?」

「あなたは今までたくさんの善行をしてきたん

ですね。びっくりしてしまいました。」

「ありがとうございます?」


「ところでこのまま人間に生まれ変わるか

大神に生まれ変わるかどうしますか?」

「なら人間で」

「わかりました。記憶は残したままでいいですか?」

「おねがいします」

「これから頑張ってください」

「では、お世話になりました。」


おれは穴に飛び込んでいった








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