親友に「実は俺、女なんだ」と明かされた俺の話

@tukky777

第1話

とある日の放課後、土澤悌太(つちざわていた)は親友である慎総悟(まきそうご)にとんでもないカミングアウトを受けていた。

「実は俺、女なんだ」

悌太は何かの冗談だと思い、「またまた〜何の冗談だよ」と総悟を笑った。しかし、総悟の顔は真剣そのもので、とてもじゃないが冗談を言っているとは思えない。

悌太も直ぐにこれは笑える雰囲気じゃないことを察して黙る。

総悟は悌太が喋らなくなると、話を続けた。

「本名は慎光。ずっと前から男装してたんだ。…黙っててごめん」

光は悌太にそう言うと、深々と頭を下げる。

親友に頭を下げられるなんて思っていなかった悌太は総悟改め光に頭を上げるように言う。

光が何故今になって悌太に男装のことを話したのかは分からないが、光の男装の裏には並々ならない事情があるんだと、何も理解出来ていなかった悌太が唯一理解出来た事だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る