貸し切り図書室で
「さようならー」
今日も学校が終わってスッキリ、
することはなかった、なぜなら菫さんとこれから勉強する約束がある。
なぜか図書室の前で待ち合わせの約束をしたので僕は窓越しに暗いのがわかる図書室のドアの前で菫さんを待っていた。
待っていると突然少し遠くの方から、かすかな笑い声が聞こえた、そっちの方向を見なくても笑われてるのはわかる、きっとそうだ。自分にあまりにも自信がないからこっちに聞こえてくる笑い声もすべて自分のことだと思ってしまう。
もしかしたら僕かな、僕だよな、って思えば思うほど自己嫌悪が激しくなってくる、もっと明るくて友達もいっぱいいればこんなことにはならなかったのか、もっと優しくて人に感謝をされる様な人間だったらどれほど良かったか。
悲しくなってきたので俯いてると、
「主人様?」っと声をかけてきた
こんな姿、見ても気持ち悪いだけだろうと思ったので切り替えて
「菫さん、それでどうするの?」
とこれからのことの疑問をぶつけた
「主人様と2人きりでしかも図書室を貸し切りで勉強できることになったので入りましょう、さぁ」
と言っていつのまにかガキを開けて、勧めてきた
せっかく僕のために作ってくれた機会だし、いまさら断ることもできなかったので、遠慮気味に入ると
真っ暗な図書室だった、当たり前に電気をつけて菫さんも入ってくる
「さぁ♡どこに座りますか?もちろん、私の上でも構いませんよ」とちょっと意味のわからないことを言ってきた
まぁスルーして
「じゃあ、真ん中の席で」と言って僕は真ん中の席に座るとその横に菫さんが座ってきた
普通は向かい合わせだと思っていたので少し違和感を覚えた
そして菫さんもしっかり座ると急に菫さんが真剣な顔になって
「主人様、さっきはどうなさいました?、私に誘われるのが嫌でしたか?そうでしたら遠慮なく言っていいのですよ、私主人様に従えていますので何の遠慮もなく言ってください。」
正直に言える訳もなく、自分に自信がないなんて、恥ずかしくて言えない。
「な、何でもないよ?さぁはじめよ僕あんまり勉強できないからありがとう」
誤魔化せると思ってたさすがに自分のことなんて分かってもらえないと思っていた、いやそれが普通だと思っていた。
「そうですか」
と少し悲しい様な顔をして、菫さんは急に席を立ちドアの方へ歩いて行った
何か分からず見ていると
「カチッ」
鍵を閉めて電気を少し暗くして、帰ってきて
「主人様」と言って席に座った。
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