日常会話
バブみ道日丿宮組
お題:危ない友人 制限時間:15分
日常会話
「よくよく考えると、いつも危ない目にあってるね?」
「よくよく考えなくても、危ない目にあってるよ」
「事故死しなくてよかったとは思うけれど、そういった次元じゃないよね」
「そうだね。轢かれたり、押されたり、触られたり、怒られたり、いじられたり、詰ったり、凹まされたり、無視されたり、毎日がイベントだらけ」
「セクハラされたのはちゃんと駅員や、運転手にいうんだよ」
「あはは、いつもされるがままになってるね」
「笑いごとじゃないよ。もっと自分を大事にして」
「2日に1回あるからね。なんか日常のように感じちゃって」
「感じてる場合じゃないよ。二重の意味で」
「セクハラは感じないかな。でも、指入れられるのは勘弁して欲しい。あとスカートにかけないでほしい。匂うし、後残るし」
「今度から一緒に登校する? 家近いし」
「そうしたら、そっちにいくんじゃないかな」
「その時は、思いっきり叫んであげるから大丈夫。というか、悲鳴ぐらいはあげなさい。あなた女の子なんだから」
「そういう君は男の子。女の子よりも可愛い男の子」
「その男の子が危ないっていってるんだから、気をつけて」
「そうだね。そうかもしれない」
「被害をこっちに集めるために女装するのもいいかも」
「女の子の格好するの嫌がってなかったっけ」
「それはそっちが無理やり着せたりしたからでしょ」
「そうかも。でも、学校に女子生徒の制服でいくの? 笑われない?」
「大丈夫。君以外に友だちいないし、制服着てるなら学校は文句言わないから」
「そういうものかなぁ。嬉しいといえば、嬉しいことだけど……大変だよ?」
「そりゃぁ男の子が女の子の格好をするのは普通じゃないから大変だよ。でも、君が被害にあうほうが嫌かな」
「それは恋かな?」
「うーん。そうかもしれないし、違うかもしれない」
「あはは、嬉しい。制服はどうするの? 今から用意するんじゃお金が……」
「姉さんのがあるから大丈夫。背格好もほぼ一緒だし、いけると思う」
「そっか。それじゃぁ明日からお願いしてもいいかな?」
「避雷針になってみせるよ。他のこともなるべく守れるようにする」
「うんうん。可愛い女の子に守られるの楽しみだな」
「男の子だけどね」
「うん、わかってる。君みたいなな人が友人で良かったよ」
「女装する友人ってのはいいことではないけどね」
「慣れたら案外そっちのが過ごしやすいかもしれないよ」
「……そうならないことを祈ってるよ」
日常会話 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます