第3話 宿屋のマーサおばさん。
俺が出した魔物を見てギルマスが呆れてるが…なんだよ。
「ジュリ……」
「あん?」
「お前…どんだけあちこち回ってるんだ?」
「ん?まぁ、色々だな?」
「そ、そうか…すげぇなぁお前はよ!ってかよ、お前本当にこの町に住まねぇの?」
まだ謂うのかよ!うぜぇ……。
「ん~拠点は作りたいけどな、あんたの所の三男?あの馬鹿がな?事有る毎に、下らない事を言ってカイトに絡むしなぁ~。カイトが言うにはよ、あれ地味にしんどいそうだぞ?カイトが嫌がるんだよこの町に戻るのは。だからな、ここに住むのは無理だぜ?」
「そ、そうかやっぱりそうか……カイト済まねぇ。俺達があいつを甘やかしたから、あんなに使えねぇ息子になっちまった。今じゃ町の嫌われ者だ!全く恥ずかしったらないぞ?上の二人は真っ当に育ったのになぁ~」
「ま、あんた方の育て方だろ?ところで、査定はいつまで掛かる?ディーさん?」
「そうだなぁ……数が数だから時間が掛かるぞ?」
「マジ?」
「マジだ!」
「ええ、どんくらい掛かるの?」
「ハハハ、カイト暫くだ。そうだなぁ2日~3日って所だな」
「ええ!そんなに!兄ちゃんどうする?」
「そうだなぁ~、マーサおばさんの宿でゆっくりしてから。2日~3日、別の場所で狩りでもするか?」
「そうだね?ならそうしょうよ?ベルゼスも良いか?」
「我は別に構わんぞ?」
「そう?なら、決まりだ。と言う事だからディーさん、ギルマス宜しくな?それと俺達が来てる事は、フェルトさん達にはいうなよ?頼むから!」
「わ、分かったが…隠せなかったらすまん。先に謝っておくぞ!」
「……………情けない」
「う、煩いよ!かみさんは強い方が家庭は安泰なんだよ!餓鬼が!大人の苦労を知れよ」
「しらんよ!じゃ宜しくなぁ~。二人とも行くぞ!」
かみさん持ちの、幸せに暮らしてる男の愚痴なぞ知るかよ!ふん!
羨ましくなんかないからな!
*****☆***
それから三人でマーサおばさんの宿に向かう。
「ちわ!マーサおばさん!居るかい?」
宿のカウンターで女将のマーサを呼ぶ。
「誰だい?全く……忙しい時間なのに!」
「よ、おばさん忙しくしてんじゃねえの!部屋空いてねぇのかい?」
「まぁまぁまぁ、ジュリぢゃないのさ!あんたは、またいきなり来るねぇ……。待っておいで、今部屋を用意するからさ!」
「あっ、待ってよ」
「なんだい?」
「今回は、広目の部屋を宜しく頼むよ滞在は今日だけだ。広目の部屋は用意出来るかい?金も……これで足りるか?」
「おや、カイトも一緒かい?それと……そちらさんは?始めて見る顔だねぇ?」
「ああ、こいつは新しい仲間でな、ベルゼスって言うんだよ宜しくな?」
「はいよ、あたしはマーサだ!何かあれば頼っとくれよ?部屋は2階になるよ、案内するから付いて来て頂戴」
そして、おばさんの後ろに付いて2階に上がって行き部屋に案内された。
「はい、ここだよ。お代はあれで足りるから好きにおしよ!それより、あんた達食事は?」
「ん?いつもの通り素泊まりだよ。悪いね」
「そうかい?なら用意はしないからね?」
「ああ、それで頼むね」
マーサおばさんには、悪いけど……不味飯は要らないんだよねぇ……。
一度この宿屋の料理人に、料理を教えようとしたらへそを曲げられたしな。
頑固過ぎると損するのになぁ?
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