第22話 合流したら。

 おや?フェルトさんカイトを連れて来たのか         それに、黙ってろと言う顔をしてるな…。

 だったら黙ってようかな?


「それは、良いわねぇ……。その方が、親孝行してくれそうよね?カイトもジュリも。カイト久しぶりね良い子にしてた?ジュリも久しぶり」

「か、母ちゃん!いきなりなんだよ!」

「あんたの怒鳴り声が聞こえたからね、それに返事をしただけよ?何か文句でもあるのかしら?穀潰し君?」

「う、煩せえなぁ…ここに帰って来てやってるんだ!有り難く思えよ!ババァ」


 あ!それを言うんだ?

 すげぇ……それは俺も言えなかった台詞だなぁ~。

 なんか感動するくらい……屑だなマイク。

 ギルマス……教育ちゃんと出来なかったのかな?


「な、何がババァだ!この粕!」

「はあ?誰がかすだ!ババァ!」


 あ~長くなりそうだよね?これ……。


 しかもリリエラも引いてるしっ。

 カイトはニヤニヤ笑ってる。

 …お前は慣れてるのか?

 まぁ、良いや放って置いても。

 俺は先にカイトの話を聞かないとな!


「カイト、ギルマスから返して貰ったのか?」

「兄ちゃんそれがさ……」

「ジュリ兄さん!お茶!」


 おっとここでリリエラの割り込みだよ。

 ん~家族ぐるみのお付き合い…ねぇ?


「えっ、あぁ、リリエラありがとうな?出来ればカイトにも入れてくれない?」

「あ!ごめんね?カイト今入れるね?」

「リリエラ姉さん悪いね」

「いいよ?……はいカイトの分、母さん飲むの?」

「えっ!ああ、貰うわ!怒鳴ったら咽乾いちゃった!リリエラあんた、私に似て良い子よね?母さん助かるわ」

「フフフでしょ?はい母さんお茶!」

「ありがとう。それで、カイトはちゃんとジュリに会えたのね?良かったわ」

「アハハ、会えたのは良かったよ」

「なにその笑いは?」

「フフフ、聞いてよフェルトさん。こいつ馬鹿でさ!ここから離れた村で、パーティー組んで冒険者してたらしいぞ。んで仲間に裏切られてやんの」

「う、五月蝿いなぁ兄ちゃんは……」

「ぶっ!なんだそれ!やっぱりカイトは愚図の馬鹿なんだな?」

「ふん!冒険者にも成れないマイクに言われたくないな」

「な、なんだよ!親無しの捨て子が俺に偉そうに!「ベシ」……いってえー誰だよ俺を叩いたのはよ!糞いってぇー!」


 頭を押さえてデブが騒ぐ本当に五月蝿い。


「フェルトさん、こいつの教育出来なかったの?」

「ごめん、全く出来ませんでした!親としては恥ずかしいの一言よ!」

「全くよねぇ~。デリカシーの欠片も持たないから、村の女の子にも絶賛嫌われててね?それにこの体型でしょ?恥ずかしくて姉だなんて思われるのも嫌よ」

「う、うるせぇ!好きでこうなった訳じゃねぇ!」


 マイクがまた怒鳴る…それと同時に、部屋にもう一人現れた。

 お、アルガス君ね……久しぶりだな。


「いやいや好きで成った体型だよな?どう見ても?あっ!母さんただいま。それにジュリ兄さんに、カイト久しぶりだね?」

「アルガス、お帰り。あんたが帰ったらなら、父さんもそろそろかしら?」

「いや、父さんは未だだよ」

「あら、そうなの?ならもう少し良いのかしらね。それにしても……この子…」

「まぁ、母さんが悪い訳じゃ無いだろ?何度言っても聞かないし。やたらカイトを敵視する割に、剣も魔法も碌に使えないし。先生に教わっても、それが出来ないと人の所為にするしね。ま、俺もそう使える方じゃなかったから、ギルドの事務方に回っちゃったけどさ」

「そうなのよ!ジュリにカイトあんた達が私の息子なら良かったのにねぇ…」


 デブ・マイクを横目で見ながら、溜め息を漏らすフェルトさん……お気の毒様々としか言えないが。


「所で、フェルトさん?」

「何かしら?」

「なに、じゃなくて、俺ら泊まる場所無いんだけど?それに長居もしないよ?」

「あら、そうなの?ジュリ何処かの町に滞在してるの?」

「まぁ、そんなとこだよ。家もそこにあるしね。カイトとは偶々、ダンジョンで会ったしな」

「「「ダンジョン?」」だと!お前生意気なんだよ!」


【ベシ】っとまた頭を叩かれるマイクだ。


「いってぇ!毎回頭を叩くなよ!誰だよ全く」

「フン!あんたなんか、南にある虎龍のダンジョンの、一階のフロアさえクリア出来ないじゃない。何が生意気なのよ!穀潰し」

「うるせぇ!リリエラの癖に!」


 おや、今度はリリエラと喧嘩ね、話が進みゃしねぇ…。


 ̄ ̄ ̄ ̄


すみません……タイトルわすれてました。


それと、誤字修正しました。


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